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昼寝ネコの雑記帳

台風を迎えつつ、昼下がりのブログ

Astor Piazzolla y Roberto Goyeneche - Chiquilin de Bachin
 
 かなり大型の台風が関東に接近しつつあるそうだ。最大瞬間風速は秒速45メートルに達する可能性があるそうで、トラックだったら横転する位の強いい風だそうだ。
 
 暴風と豪雨を覚悟して朝を迎えたが、途中で少し雨は降ったものの、まだ穏やかな天候だ。
 
 朝ゆっくりしてから事務所に向かうことにした。今日は停電や断水を覚悟する必要があると思ったので、家に何台か置いてあった手回しで発電する照明器具を、1つリュックサックに入れた。
 
 事務所に到着したものの、今日は現実を突きつけられたような感じで、なかなか仕事モードになれない。そこで無理をせず、自分の心の中に耳をすませてみた。
 
 すると不思議なことにオラシオ・フェレールが作詞し、ピアソラが作曲した「チキリン・デ・バチン」のメロディーが頭の中で流れ出した。
 
 いろいろな人が演奏していると思うが、個人的には、ロベルト・ゴジェネチェの歌を好んでいる。
 
 この曲の主人公は、孤児の男の子である。身寄りがなく住む家もない。夜は道端に置いてある荷車の下で眠るしかなかった。
 
 食べ物にも困る生活だったが、焼肉レストランの「バチン」の店内で花を売ることを許され、かろうじて生計を立てる生活だった。
 
 ある朝、その男の子が荷車の下で、冷たくなっているのを通りかかった人が見つけた・ ・ ・そのようなストーリーの曲である。
 
 この曲を聴きながら、歌詞の意味を説明してくれているブログがないかどうか探してみた。すると、あるギター教室のブログに詳細が記されているのを見つけた。丁寧に解説されているので、以下にご紹介させていただく。
 
 弱き者、小さき者に慈愛の心を向けるピアソラ、オラシオ・フェレールの感性に深く共鳴している。
 
 そして改めて、人生とはある意味で、虚しいことを追い求めていることが多いと感じている。しかし逆に、人生が虚しいものだと実感した時から、本当の意味での充実した人生の第一歩を踏み出すことができるのだとも感じている。
 
【引用元:池田市石橋・箕面市・豊中市の米阪ギター教室♪YONE・GUITAR♪】
*転載開始
 
 1968年、数々のヒット曲を生み出したアストル・ピアソラと詩人のオラシオ・フェレールの共作の一つ。
 「バチン」はピアソラたちが当時よく通っていたステーキハウスの名前。「チキリン」は少年、小僧という意味で、「バチンの小僧」とでも訳せるでしょうか?
 実際にバチンの店にはバラの花を売る貧しい少年が出入りしており、ピアソラたちは彼と話をしたり小遣いをやったりすることもあったようです。
 
 その少年を題材にフェレールがその場で詩を書き、ピアソラが即興でメロディを付けました。
 当時も、そして現在も存在するであろう貧しい中で懸命に生きていた子供の姿を、フェレール特有の幻想的な歌詞で美しく表現した名曲です。詩的な表現が多く、訳は難しいんですが、日本語ではだいたいこのような感じでしょうか・・・
『毎晩のように汚れた顔で、ブルージーンズをはいた小さな天使が、バチンの店のテーブルを回ってバラを売る。
 
月がグリルの上に輝いているなら、月と煤のパンを食べる。
 
毎日の悲しみの中、彼は夜明けを望まない。1月6日の祭りの朝、裏返しの星とともに、「東方の三猫」(「東方の三博士」のもじり?)が彼の靴を盗んでいく。左の一足と、それからもう一足も!
チキリン!
花束をひとつ俺におくれ。そしたら俺も自分の恥を花に入れて売りに出よう。3本のバラで俺をひっぱたいてくれ。お前の飢えを理解しなかったことを痛みで償うために。
チキリン・・・
太陽が上り、子どもらが学校のエプロンを着けるとき、彼が学ぶのはこれから知らなければならないゼロの数。そして母親に会おうとうろついて、うろついて・・・でもあんな姿は見たくない。
 
毎日ゴミ箱の中のパンとスパゲティで飛び去るための凧をつくるのに。結局ここから抜け出せない!彼は不思議な人、千歳の子ども。彼の中は糸でもつれている。
 
チキリン!花束をひとつ俺におくれ。そしたら俺も自分の恥を花に入れて売りに出よう。3本のバラで俺をひっぱたいてくれ。お前の飢えを理解しなかったことを痛みで償うために。 
 
チキリン・デ・バチン・・・』
*転載終了
 
 さてさて、現在時刻はもうじき午後2時30分である。その後の台風の進路は把握していないが、これからの時間、少しでも仕事モードになって遅れを取り戻したいと思う。
 
 
 
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by hirune-neko | 2024-08-16 12:58 | 心の中のできごと | Comments(0)
<< あれだけ厳戒警報だったのに、台... 今日はこれで切り上げようと思う >>



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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