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昼寝ネコの雑記帳

カテゴリ:音楽・映画・本の世界( 215 )

人生の途中で立ち止まれない人に薦める映画作品


Complete Unknown Trailer #1 Music | Mechanitis (Feat. Tanya Batt) - Mechanitis

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人生の途中で立ち止まり、自分の生き方を客観的に
吟味しようとする人は、どれぐらい存在するだろうか。
来る日も来る日も、
処理案件と時間に追われる毎日なのではないだろうか。
肉体機能が低下してしまい、強制的に人生の終盤で
立ち止まらざるを得なくなるのが、
圧倒的に多いケースではないだろうかと思う。

昨晩、いや正確には早朝だったかもしれない。
久しぶりにかなりリアルな夢を見た。
これまでにも、時々リアルな夢を見ることはあったが、
いずれも無言で周囲の情景を眺めるぐらいだった。

夢の中で、私はどこかの大衆食堂に席を取り、
重いカバンを置いたまま店の外に出た。
カバンを置いて何の用事で外出したのかは、全く記憶にない。
しばらくしてテーブルに戻ると、カバンはそのまま
床の上に置いてあったが、目の前に見知らぬ男性が座っていた。
年齢は30歳前後だろうか。
幾分長めの髪の人物で、私にこやかな挨拶を送ってきた。
あまりにも親しげでにこやかな表情だったので、警戒心を解き
何やら話し始めた。

食堂の少し奥まった場所のテーブルだったのだが、
気がつくと店の入り口の、すぐそばの窓際に移っていた。
不思議なことがあるものだ。
少し内外の政治情勢について話したような気がする。

彼はいつの間にか連絡を取ったらしく、60歳前後の男性が
店内に入ってきて、私の前に座った。
会話のやり取りで、その男性が医者であることがわかった。
黙って話を聞くと、かなりの読書量の人らしく、
なかなか説得力のある話し方だった。

政治的に一体どのような立ち位置なのか、
なかなか判断できないほど話題が多岐にわたった。
そこで私は、これからの日本はどの様な方向に進むべきか、
と質問してみた。
すると彼は、世界中の多くの国々が深刻な病巣を抱えており、
日本も大手術が必要だといった。
それは、左右どちらの位置の人間にも共通して
発言できる内容なので、次にどのような質問をして
彼の思想的背景を探ろうかと考えた。

気づいたら、そこはどうやら新大久保の焼肉料理店だったようだ。
通りは渋滞しており、都営バスが走っていた。

そこで目が覚めたらしく、夢の続きは何も記憶に残っていない。

久しぶりの休日なので、ゆっくりとした時間を過ごすことにした。
しかし、何もしない時間を過ごすことには慣れていないのか、
何かしなくてはと思い始めた。

特に目的があったわけではないが、アマゾンのプライムビデオで
字幕映画のタイトルを次々と眺めてみた。
初めて目にする「Complete Unknown〜私の知らない彼女」
というタイトルが気になった。

概要説明には、以下の文章が掲載されていた。

「衝撃的な過去を持つミステリアスな女性が、かつての恋人の前に再び現れ、彼が築き上げた妻との安定した生活をかき乱す。高い評価を受けている映画監督ジョシュア・マーストン(『そして、ひと粒のひかり』、『The Forgiveness of Blood(※原題)』)が贈るアイデンティティの探求を描くサスペンス。」

一向にストーリーが展開する気配もなく、ただいたずらに
過去の記憶が交錯するシーンが連続する。
少々退屈になり何度も止めては、また再生した。

最後まで観たが、一言で言えば
「人間の深層心理の再現映像」だろうか。
主人公の女性の詳細な過去は、最後まで閉ざされたままだった。
しかし、病的なまでに過去の自分を抹消し、新たな架空の自分を作る。
さらにはまたその自分を抹消し、再び新たな名前の自分を作り上げる。
常識的には、確かに病的な行動だと思う。
しかし多感な現代人が抱える葛藤や焦燥、自己嫌悪、自己逃避などを、
比喩的に表現した作品なのではないだろうか。

結局、ドラマチックなストーリーは無いに等しい。
しかし人間として生きる私たちの深層心理を、
プロフェッショナルな手法で表現しているのではないだろうか。

この映画の予告編は、何本もYouTubeに存在した。
しかしその予告編を観ても、おそらくはこの作品のエッセンスが
一部たりとも伝わってこないだろうと思う。
目に見えない深層心理がメインストリームだからだ。

この映画の監督は、高い評価を受けているそうだ。
そんな監督だから、音楽にもかなりこだわって
いるのではないだろうか。
たまたま音楽だけのYouTube動画を見つけたので
冒頭に掲示しておいた。
個人的には、音楽性の点で存在感があるとは思えない。
しかし雰囲気だけでも味わっていただけるのではないだろうか。

終わり近くのシーンで、犬を連れて散歩する老女が登場した。
転んで歩けなくなり、主人公の女性と15年ぶりに再会した恋人男性、
・・・本当の自分の過去を知る、最後の男性の二人に
アパートまで連れて行って、介抱してもらう。
自然な表情で、演技力のある女優だなと思った。
肉付きの良い女性だったが、タイトルロールを見たら
彼女はキャシー・ベイツだった。懐かしい女優だ。

さらに調べると、この主人公の女性はジェイソン・ボーンシリーズの
一番新しい作品に出演していることが分かった。
マット・デイモンのこのシリーズは、全て観ていると思っていたが、
この作品は見逃していた。
早速ダウンロードした。

特異な感覚の女性の深層心理を描いた作品なので、
作品中で飛び交う何気ない会話を、集中して聴かないと
作品の意図は理解しにくいと思う。
それでも以下に予告編を1つだけ掲示する。
この数分の予告編を観ても、残念ながらこの映画作品の
雰囲気はほとんど伝わってこないだろう。


Complete Unknown Official Trailer 1 (2016) - Rachel Weisz Movie


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by hirune-neko | 2017-01-09 22:24 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)

まるでパソコンにからかわれているようだ


Mama's Memories! Ute Lemper Sings "All That Jazz”

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ちょっと仕事の話題になってしまうが、
MAC OSでカタカナ変換するには、F7キーを使う。
OSによって異なるはずだが、最新のOS10.12.2をインストール
したため、最初は変換方法が分からずアップルケアに電話して
教えてもらった。
メール、テキストエディット、エヴァーノート、そして
最も頻繁に使用する製作ソフトのクォークエキスプレス、
そのどれでも、F7キーで一発、カタカナ変換ができていた。
それは昨日までの話だ。

ところが今日、突然、クォークで変換できなくなってしまった。
他のアプリケーションでは大丈夫なのに、原因不明で
クォークでの変換だけができなくなってしまった。
あれこれ当てずっぽうで試し「コントロール・K」で
変換できることが分かったので、馴れれば仕事に支障はない。
アップルサポートに電話しても、当たり前だが原因不明。
去年まではクォークジャパンが東京にあったので
すぐに電話で相談できたが、すでに閉鎖されてしまい
英国が本部になっている。
時差を考えてスカイプで電話しようと思ったが、
とうとう電話番号を見つけられなかった。

まだ使い始めて数ヶ月なので、このiMacの性格がいいかどうか
ちゃんと判断できていない。
まさか、人間をからかって喜ぶような性格ではないだろう、
とは思うが、大量生産の器械であっても、
大真面目で、個々に性格が異なるような気がしている。

先日、見慣れないCDが出てきた、ということで
Ute Lemperの歌を数曲紹介した。
ピアソラの作品も歌っているが、相性が悪いと書いた。
しかしどういうわけか、彼女のことが気になり、
今日改めて調べてみた。
別に暇だったからではなく、パソコンにからかわれてしまい、
ふてくされて、しばし仕事を離れたくなったからだ。

Ute Lemperは、シャンソン歌手だと思い、したがって
フランス人だと思い込んだので、ユテ・ランペールだなんて
フランス語読みをしてしまったが、ドイツ人だった。
ウテ・レンパーが、ドイツ語読みだそうだ。
ということは、推薦者は故・福岡貞夫さんではなく
もしかしたら音楽通のcausalさんだったのかもしれない。

わずか数曲しか動画を観なかったが、個性的なキャラクターに
興味が残り、Wikipediaで調べてみた。
好奇心がいつまでも退化せず、困ったものだ。

【以下はWikipediaからの抜粋】
 ケルンのダンス・アカデミー、ウィーンのマックス・ラインハルト演劇学校を卒業。ミュージカルでその名を知られるようになり、『キャッツ』ウィーン公演、『ピーターパン』ウィーン公演の主役、『嘆きの天使』のローラ役などで頭角を現した。また、『キャバレー』のパリ公演ではサリー・ボウルズ役、『シカゴ』のロンドン公演ではヴェルマ・ケリーを演じた。
 (以上、罰す有為終わり)

へえ、ダンサーだったんだ。演劇学校も出ている。
どんなダンサーだったのだろう。バレエダンサーだったのだろうか?
そこで「Ute Lemper dance」で検索した中から選んだのが
冒頭の「シカゴ」の1シーンだ。

笑わないで読んでいただきたいが、結婚後の20代の後半、
近所のバレエスタジオに通い、近所のおばさまたちに混じって
クレシック・バレエの基礎を学んだ。
当時はビデオで、著名なバレエダンサーの踊りを
かなり観たので、目は肥えている方だと思う。
その「肥えた目」で観ても、Ute Lemperの動きは
なかなかのものだ。

ドイツ語、フランス語、英語で歌い踊るなかなかの
エンターテイナーだということが分かった。
これで謎が解けたので、やっとすっきりした次第だ。

改めてこの「シカゴ」のダンスシーンを観てみると、
しなやかで、なおやかでクネクネの動きで、
幅広い役柄をこなせる多才な舞台人だと再評価した。
隣国のクネクネ大統領も、これぐらい器用に上手に立ち振る舞い、
難局を乗り切れないものだろうかと、他人事ながら案じている。
韓国の代々ほとんどの大統領は、悲劇的な最後を迎えているようだ。
そこが法治国家と人治国家の根底的な違いなのではないだろうか。

話は戻るが、もしUte Lemperが来日して、
かの有名な「PPAP」を歌い、踊っても、あるいは
「逃げ勝ち」のダンスシーンを踊っても、ピコ太郎や
ガッキーにはない、芸術的で風格のあるパフォーマンスに
なるのではないだろうか。
個人的には、是非実現して欲しいと思ってしまった。
Ute Lemperの「PPAP」がどんな感じになるのか、
一度観てみたいと、本気で思っている。


PPAP Pen Pineapple Apple Pen by Piko-Taro ピコ太郎


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by hirune-neko | 2016-12-24 23:31 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)

なぜ、この人のCDを持っているのだろうか?


Ute Lemper - ''Avec Le Temps'' Live 2016

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音楽アルバムを、CDからiMacへ読み込んだ場合、
旧iMacから新iMacへ、iCloud経由で同期できないことが分かった。
新しいiMacで聴くためには、別途光学ドライブを
購入しなくてはならないことが判明した。

しばらく放置していた箱を開け、どんなCDがあるか、
ざっと調べてみた。
すると、見慣れないCDが出てきた。
Ute Lemper?ユテ・ランペールと読むのだろうか?
なぜこのCDを持っているのか、一瞬理解できなかった。
曲名を読むと、シャンソンに混じって、かろうじて
ピアソラの曲を1曲だけ見つけることができた。
おそらく、誰かは忘れたが、ピアソラを聴く人が、
この歌手を薦めてくれたのだと思う。

YouTubeで検索してみたら、タンゴ・オペラ
「ブエノスアイレスのマリア」の中の
「私の名はマリア」を見つけた。

ピアソラを歌う女性歌手は何人か聴いているが、
個人的な趣味をいわせてもらうと、この
Ute Lemperの歌唱法、感情表現は、ピアソラに合わない。
シャンソンの方がずっと、違和感なく聴ける。
なかなかドラマチックな、優れた歌い手だと思う。

Ute Lemperが、この記事を目にすることがあったら、
「あんたなんかに、いわれたくないわよ」と、
そっぽを向かれるだろう。

自覚していることではあるが、私は音楽的な偏食傾向が強く、
どうしても同じ演奏家ばかり聴いてしまう。
従って、新しい演奏家を発見する可能性が、極めて低い。
どなたが薦めてくださったのか、憶えてはいないが、
また聴きたいと思える演奏家との出会いは、本当に嬉しい。

このアルバムタイトルは「Berlin Nights Paris Days」で
「行かないで〜Ne me quite pas」が最後に収録されている。
聴かせる歌い方だろうと想像できる。

シャンソンは、アズナブール一辺倒だったが、
彼女のシャンソンなら、文句なしに聴いてみたいと思う。
玉置浩二さんの「行かないで」も、なかなか個性的な熱唱だったが、
Ute Lemperの「行かないで〜Ne me quite pasは、
聴く価値があると思う。

聴きたいと思える音楽との出会いがある人生は、
なんて至福なんだろうと、改めて思っている。


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by hirune-neko | 2016-12-20 00:58 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

一日で激痛から解放され、集中力も快復した


Solitary Moon - Shirley Horn

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昨日の足先の激痛が、嘘のように治まっている。
アロマオイルと足先の屈伸と、決死のウォーキングが
奏功したのだと思う。
もし病院に行ったら、レントゲンやMIRの検査をされ、
痛み止めや炎症を抑える薬を処方されていたかもしれない。
自力でなんとか快方に向かっているので、ほっとしている。

集中力も持続しており、気分的にリラックスできている。
リラックスついでに、シャーリー・ホーンの歌を聴きたくなり、
YouTubeで探してみたが、不思議と聴いたことがない曲が多い。

歌を聴いて分析しても何も始まらないが、
シャーリー・ホーンの歌に、なぜ惹きつけられるのか、
音楽的に考えてみた。

まず、声が張っていない。
つまり、相手に聴かせようとして声を張り上げたり、
安っぽい感情移入をしていない。
力まず、自然な感情でそのまま歌っている。
囁くように、過去から声を出している。

もうひとつの大きな特長は、「間」にある。
シャーリー・ホーンの歌の「間」は、実に自然だが、
心の動きに逆らわず、その「間」に
感情と思い出が静かに棲息している感じだ。

さらにいえば、長い人生で味わった内省的な思いが、
陰影となって聴く人の心の中で共鳴する。
言葉を交わさなくても、同じ心象風景を見ることができる。

若い頃には奔放さもあっただろう。
ときめく出会いがやがて、別離の瞬間を迎えたことも、
おそらくは何度もあったのではないだろうか。

いろいろな思い出を優しく心の中にとどめ、
人を責めず憎まず、相手への理解といたわりの感情で、
時間をかけながら、過去の愛憎も穏やかに浄化している。

シャーリー・ホーンの歌を聴いていると、
円熟した人間性を感じさせる。
富裕な家庭に生まれたが、親の反対を押し切って、
ジャズ歌手の道を選んだ。
両親とは疎遠な関係になってしまったが、父親の葬儀の日、
自分のアルバムを、いつも父が独りで聴いていたと、
母から聞かされ、何枚ものアルバムを手渡された。
ようやく父親と和解ができたことを実感した瞬間だった。

ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモン、サラ・ヴォーン、
そしてヘレン・メリルにもない、ある種の達観や諦観が、
シャーリー・ホーンの歌から伝わってくるような気がする。

もうすでに他界してしまい、謎のヴェールに包まれてはいるが、
何か共感できる要素を持ったシンガーだと思う。
改めて、勝手な思い込みによる、
哀悼の気持ちを伝えたいと感じている。


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by hirune-neko | 2016-12-11 01:00 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

まだまだ知らない名演があるのは、嬉しいことだ


Janet Seidel Trio

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久しぶりで、causalさんが、推薦してくださったのは、
ジャネット・サイデル(JANET SEIDEL)という
オーストラリアのジャズ歌手・兼ピアニストだった。
推薦曲はLove your magic spell is everywhereだったが、
あれこれ聴いてみて、疲れ切った身体に心地いい
バラード曲をもう1曲見つけたので、そちらを掲載した。
かなりのマニアの方でなければ、知らない歌手ではないだろうか。

実に甘党好みの声質だと思う。
なんといっても、力を抜いて寛げるのが嬉しい。
まだまだ知らない名演があるのは、嬉しいことだ。

今日、私にしては長い外出だったので、難しいことを考えるのは
止めておこうと思う。
というより、心地いい疲労の中に身を沈めて、
穏やかな眠りにつきたい気分だ。

ここ数ヶ月、脳内疲労が溜まりっぱなしで、
ついつい甘いものを常食してしまったせいか、
白内障が少し進行してしまったようだ。
眼の細胞が入れ代わるのは、1年がかりだとか聞いたことがある。
即効性のある民間療法はないのだと思う。
最近、ひやっとしたことが何度かあったので、
夜は独りで運転しないようにしている。

肉体の劣化が、ヒタヒタと忍び寄っている実感がある。
今抱えている遅延案件に追いついたら、ウォーキングを再開し、
休会中のジムに通い、はかない抵抗を試みるつもりだ。

知識欲や好奇心は、幸いに衰えていない。
実感しているのは、物事の表層だけからは認識できない、
いわゆる水面下の動向を見抜くためには、それなりの
基礎知識が広範に必要だということだ。

現状は読書時間の確保が困難なのだが、幸いに少しずつであっても
アマゾンの電子書籍をダウンロードして、iPadに溜めている。
持ち歩いてさえいれば、少しの時間を見つけてどこでも
本を読めるというのは嬉しいことだ。
しかも、何百冊もの蔵書を重量と容積を気にせず、持ち歩ける。
その点、いい時代になったものだと思う。
さすがに散歩しながらの読書は無理だが、音楽やオーディオブックは、
iPhoneやiPodで聴けるので、まさに情報の宝庫の時代になっている。

自分があと何年、今の構想を追いかけられるかは未知数である。
危機管理の視点で、ある程度の仕組みは考えておくが、
最期まで最善を尽くす、という姿勢は堅持したいと思う。
それが気持ちの上で支えになっている。
少しだけ格好をつければ、使命感によって生かされている、
そんな感じがする。
大体、3,000年も生きていると公言している身でありながら、
世俗的なことばかりを追求するのは、絶対的矛盾だろう。
もう今日は、心地いいこの歌声に包まれて、
休むことにしようと思う。

以下にcausalさんお気に入りの推薦曲をご紹介する。
すでに何回か聴いているが、神経の凝りが溶け出している。


Janet Seidel Trio - Love Your Magic Spell Is Everywhere


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by hirune-neko | 2016-12-08 00:38 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

別バージョン・元祖「Here's to Life」を聴いてみた


Joe Williams sings "Here's To Life”

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今日の夜、徒歩で1時間ほど外出した。
歩きながら、シャーリー・ホーン(Shirley Horn)が歌う
「Here's to Life」を、8回ほど繰り返し聴いた。

「Here's to Life」を日本語にどう訳すかを
ネイティブの人に訊いてみた。
困った顔をして、歌詞を読まないと難しい、といわれた。
じゃあ、一般の日本人では意味が理解できなくて当然なので、安堵した。

インターネットはとても便利だと痛感した。
検索すると、この「Here's to Life」という曲に関し、
実に詳細な解説をしてくれているブログを見つけた。
最初は、シャーリー・ホーンではなく、
冒頭のジョー・ウィリアムが歌ったのだが、いろいろな
経緯があって、シャーリー・ホーンが最初に
レコーディングしたらしい。
  ■出展:「歌と歌手にまつわ話)
   http://ozsons.jp/Here'sToLife(Joe).htm

歌詞も見つけることができた。
直訳風だったが、日本語訳がついていたので、
参考にしたが、聞き取れなかった英語の単語が
頭に入った。

あれこれ調べると、シャーリー・ホーンは、
乳がん、糖尿病を患い、足を切断したそうだ。
読みながら、自然に頷いていた。

「60歳になったら聴くべきジャズ」というブログで、
この「Here's to Life」もリストに載っていた。

晩年の心象を切々と歌い上げている。
そんな歌詞なのだと理解した。

ジョー・ウィリアムの歌を好む人が多かったようだ。
しかし私は、圧倒的にシャーリー・ホーンの歌に
感情移入して聴いてしまっている。
人生の晩年を病床で過ごし、独り静かに
最期のときを迎えたであろう姿を想像し、
歩きながら何度も聴いた。
聴くたびに、感情がこみ上げるのを感じた。
こんなにひとつの曲に傾倒するなんて、珍しいことだ。

以下に、シャーリー・ホーン版の「Here's to Life」を
再掲するので、できたら聴き比べてみていただきたい。
そしてその下部に、オリジナルの英語の歌詞を掲載する。
さらにその隣には、学校の和訳テストなら落第点になるだろう
和訳文を、私なりの推測と想像で表現してみたいと思う。
あたかもシャーリー・ホーンが、彼女のこの歌に
耳を傾ける人たちに伝えたいと思っているメッセージを想像し、
ささやかながら、シャーリー・ホーンに捧げたいと思う。


SHIRLEY HORN – Here's To Life (1994, HD)

「Here's to Life」  終わりから始まる 新しい人生

No complaints 人生を振り返り 何も不満はない
And no regrets 失敗も多かったが 後悔の念はない
I still believe in chasing dreams
 人生の最期が近づいてきたが まだ心は夢に満ちているし
And placing bets 進むべき方向に 少しも迷いはない
But I have learned 確信を持って理解することができたのは
That all you give あなたが 持てるものすべてを
Is all you get 惜しみなく 人に分け与えたということだ
So give it all you've got 
 これからも 惜しみなく人に愛を与え続けてほしい

I had my share 欲しいものは 手に入れることができた
I drank my fill 抱えきれないほど 十分な量だった
And even though I'm satisfied 
 もうこれ以上 必要なものは何もない
I'm hungry still でも わたしの心は飢え渇いている
To see what's down another road
 もっと別の生き方があったのかもしれない
Beyond the hill
 もうやり直しのできない人生だけれど
And do it all again
 最初からやり直すことができたらいいな とも思う

So here's to life 人生は 未来に向かって拓けている
And every joy it brings 人間らしく生きるなら 喜びがある
So here's to life 誰の人生にも 未来がある
To dreamers and their dreams
 夢と理想を掲げて生きる人と その夢には未来がある

Funny how the time just flies 
 可笑しく思えるぐらい 人生はあっという間の出来事だ
How love can go 固く信じた愛は気紛れで
From warm hellos 心ときめく出逢いも
To sad goodbyes いつしか別離の瞬間を迎えてしまう
And leave you with the memories
 でも どんな思い出も心の中で大切にすれば
You've memorized 時がが過ぎゆくうちに
To keep your winters warm 
 孤独感に苛まれる心を 暖かく包み癒やしてくれるようになる

For there's no yes in yesterday
 過ぎ去った過去の誤りを 正すことはできないし 
And who knows what tomorrow brings
 未来に何が待ち受けているかは 誰にも分からない
Or takes away 佳き兆しかもしれないし 悲しみかもしれない
As long as I'm still in the game
 たとえ人生の最期の瞬間が近づいていても わたしは最期まで生きる
I want to play 心を喜ばせることを求め
For laughs おなかの底から笑いもしたい
For life わたし自身の人生のしめくくりのために
For love わたしを愛してくれた人たちのためにも

So here's to life 人生は 未来に向かって拓けている
And every joy it brings 人間らしく生きるなら 喜びがある
Here's to life 誰の人生にも 未来がある
For dreamers and their dreams
 夢と理想を掲げて生きる人と その夢には未来がある

May all your storms be weathered
 あなたが人生の苦難に立ち向かうとき 心に平安があるように
And all that's good get better
 佳きことが さらに至福のものとなるように
Here's to life 人生は 未来に向かって拓けている
Here's to love 愛はすべてを乗り越えることができる
Here's to you あなたの存在は 未来永劫 消え去ることはない

May all your storms be weathered
 あなたが人生の苦難に立ち向かうとき 心に励ましがあるように
And all that's good get better
 佳きことが さらに至福のものとなり 心に拡がるように
Here's to life 人生は 未来に向かって拓けている
Here's to love 愛はすべてを乗り越えることができる
Here's to you あなたの存在は 未来永劫 続いていく


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by hirune-neko | 2016-11-30 01:57 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

ピアソラの世界に清楚に反逆する、若い女性たち


Libertango -リベルタンゴ- 【池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団】

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以前何度か紹介したことがある、
大阪・池田が拠点の「池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団」。
結成時は全員が、音楽女子大生だったそうだ。
現在も、その何人かが音大在籍中らしい。

初CDをリリースするとのことで、予約していたのだが、
今日、手許に送られてきた。

オーボエ、フルート、イングリッシュホルンなどの
木管五重奏団と紹介されている。

収録曲は以下の8曲だが、全てがピアソラの作品かどうか
自信がなかったので、アレンジャーの方に問い合わせた。
全てピアソラ作品だそうだ。
かなり大胆なアレンジがなされているように思う。

「Che Tango Che! -タンゴ、しなくっちゃ!-」
1 Puck arrabal
2 Libertango
3 Ave Maria
4 Milonga sin Palabras
5 Annes de solitude
6 Duo de amor
7 Che tango che
8 Adios Nonino

まるでオーケストラ演奏を聴くような立体感があり、
しかも、クラシック音楽にかなり隣接した曲想だ。
原曲をかなり聴き込んで、アレンジに没頭されたと
想像している。

何よりも特異なのは、若い女性だけのメンバーだという点だ。
音大在籍経験があるだけあり、技術的にはしっかり演奏している。

ピアソラ常連の演奏家たちの顔が思い浮かぶ。
バルタール、リナルディ、ミルヴァ、フェレール、ゴジェネチェ。
どの演奏家にも、永年の人生を生き抜いて終着駅に辿り着いた表情がある。
酸いも甘いも噛みしめ、苦難と格闘し、逆境を乗り越え、
到達すべき場所に辿り着いた表情のように思える。
彼らの演奏からは、忘却の彼方に埋葬した葛藤が浮かび上がる。
失望と絶望の果てにも朽ちなかった優しさがある。

池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団の若き女性たち。
年若くしてピアソラの世界と対峙し、ピアソラの世界を
自分たちの世界に融合させている。
清冽であり、無垢の感性によって紡がれた独自の世界がある。

これから変化と進化を遂げて行くであろう演奏の、記念すべき
第一歩のCD「Che Tango Che」という名のアルバムをご紹介する。

以下のサイトから注文できるようになっている。
反逆児といわれたピアソラに、清楚に反逆した労作をお勧めする。

・CDが購入できるページ(送料共2,200円・税込)
 https://cremona.thebase.in/items/4562216

・CDアルバム「Che Tango Che! -タンゴ、しなくっちゃ!-」
c0115242_2256684.jpg



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by hirune-neko | 2016-11-05 22:57 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

やはり月末にポカをやらかしていた


Barbara ma plus belle histoire d'amour c'est vous

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朝、ある事務機メーカーの顧客担当者だという女性から
電話があった。
一体何だろうか、と訝しく思った。
開口一番、請求金額より多く振り込まれているという。
確かにいつもより遥かに高額だとは思ったのだが、
項目をざっと見て、心当たりのある内容ばかりだったので、
振り込んでしまった。

請求書番号などを訊かれ、調べてもらったら、
前月請求分と同じ金額を、昨日も振り込んでいるという。
よくよく調べてみたら、前月の電子請求書もどういうわけか、
今月支払いのフォルダに入れてしまっていたのが原因だった。

返金手続きをしますといわれ、得した気分になった。
でもよく考えたら、得をするのではなく、単に損をしないで
済んだというだけの話しではないか。

ブログを開いて書き始めようと思った瞬間、
どうしても曲名を思い出せず、ただある状況だけが
思い出されるシャンソンがあった。

フランスに住んでいて、一時帰国している女性と
横浜のホテルのロビーで、待ち合わせた。
・・・ロマンチックな想像はしないでいただきたい。
自費出版したいという希望があり、
メールのやりとりだけで、一面識もない方だった。
せっかく日本に帰るので直接会って話しを聞きたい、
というのが面会のそもそもの理由だった。
リヨン在住の日本人女性からの紹介だった。
手がかりというか、目印は、女の子と一緒であり、
連れの男性はフランス人だ、というそれだけだった。
でもお互いにすぐ認識できて、喫茶室で話し込んだ。

コーラスグループに属しているという話になり、
何気なく最近歌った歌だといって、曲のタイトルを口にした。

Ma plus belle histoire d'amour c'est vous

ああ、知ってますよその曲、好きな曲です、と私は応えた。
かなり以前だが連日、車で走っていた頃の状況を思い出した。
カーラジオから流れた曲は、初めて聴くものだったが、
女性歌手のクミコという名の方が、丁寧に感情を込めて歌い、
ジーンと涙腺が緩んだので、それ以来何度も聴いていた。

たまたま、最近のブログでエディット・ピアフの歌を紹介したのが
引き金になったのかどうか分からないが、ホテルでの別れ際に
偶然その女性が口にした歌のタイトルが、どうしても思い出せない。
もちろんメロディだって思い浮かばない
もの悲しいメロディと、最後は泣かされてしまう歌詞・・・。
数年前どころではない、十数年前の出来事だ。

すると不思議なことに、タイトルの一部が不意に思い出された。
Ma plus belle histoire d'amour・・・
TouTubeで検索したら出てきたのが、標題のバルバラの歌だった。
ようやく思い出した。
Ma plus belle histoire d'amour c'est vous
意訳するなら・・・私がフランス語に堪能だなんて誤解しないで
いただきたいのだが・・・
「わが人生で、最も心を震わせた愛の想い出、それは貴方」
という感じだろうか。

すると今度は、邦題がまったく思い出せない。
googleで検索したら、ようやく見つけた。
あのとき、カーラジオから流れる歌に感動した
その歌手の名はクミコだった。
そして邦題は「我が麗しき恋物語」だった。
なるほど、そういう訳し方もあるんだ。

もし最初にこの曲をバルバラで聴いていたら、
そんなにいいとは思わなかったように思う。
バルバラの表情もそうだし、ピアフの雰囲気だって、
私にとっては強靱なメンタリティしか目に入らない。

さて、そのクミコの歌う「我が麗しき恋物語」を見つけた。
当時の感傷的な感動に、再び今こうして浸っている。
せっかく見つけたので、以下に掲示しようと思う。
もちろんフランス人女性を、一律に括ることはできないものの、
日本人女性シャンソン歌手との,メンタリティの違いを
味わっていただきたいと思う。
訳詞自体も、日本人の感性に合わせた名訳だと思う。


クミコ 我が麗しき恋物語


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by hirune-neko | 2016-11-01 23:02 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

ブレーキが壊れて暴走しそうな一日だった


Astor Piazzolla - La famille

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月末はいつも慌ただしく、必ず何かポカをする。
この文章を書き始めてすぐに、そのポカを思い出した。
月末にファックス送信をしなけれならない計算書が5通
あるのだが、失念してしまった。
まあ、明日送信しても大きな問題にはならない。

緊張と集中の時間が連続したため、夕方近くに
オーバーヒートの予兆があった。
脳に圧がかかりすぎて、血管が切れそうな厭な予感がした。
そのうち、心不全のような不整脈のような、不快感に襲われた。
常備薬の「救心」を服用した。

ペースダウンすべきだと、頭の中では分かっている。
しかし遅延している案件がいくつもあるため、
まるでカーチェースのように、なんとか追いつこうという
意識が前面にでてしまう。

せわしなく、追い立てられるようなときに思い浮かんだのは、
ジャズコーラスグループの、ダブル・シックス・オブ・パリスだ。
非常にハイテンポで、全力疾走の熱唱だ。
ちょっと手を休め、試しにYouTubeで何曲か聴いてみたが、
やはり気ぜわしく、かえって気持ちが前のめりになってしまう。

趣を変えて、スゥイングル・シンガーズを聴いてみた。
ピアソラの作品も演奏しているが、バッハ作品が多い。
今日の気分には合わないので止めた。

マンハッタン・トランスファーも試してみた。
残念ながら、受け入れることができなかった。

さてどうしようか。
このまま突っ走ると、ちょっと危険だなと思った。

過日、リュック・ベッソンの「96時間」という映画を
初めて観たが、なかなかいい作品だと思ったので、
第2作と第3作をダウンロードしていたのを思い出した。
大体、連続物は駄作になってしまうことが多いと聞く。
しかし第2作「リベンジ」を観たが、なかなかだった。

第3作は「レクイエム」というタイトルなので、
主人公である父親が、壮絶な最期を遂げるのだろうかと、
観ないうちから勝手に想像していた。

テンションが高すぎるときに、穏やか音楽を聴いても、
効果がありそうとは思えなかった。
この際だから、仕事の手を休め第3作を観ることに決めた。

リュック・ベッソンの作品を観たのは「タクシー」が最初だった。
フランス映画なのに、ハリウッド映画顔負けの
ど派手なカーアクションに驚かされたのを憶えている。
「96時間」のどの作品もカーアクション満載だ。

結論をいえば、第2作も第3作も、いずれも秀作だった。
どうしてもハリウッド映画と較べてしまうのだが、
・・・第2作は舞台がイスタンブールで、第3作はアメリカ・
ロス・アンゼルスに絞り込んでいるのだが、製作者が
ヨーロッパの人間だと、圧倒的に、人間を深く描けている。
なので、単にストーリー展開だけに目を奪われず、
人物描写に説得力がある、重厚な作品に仕上がっている。

なかなかいいエンディングだったので、ジーンと来てしまった。

亡くなったのは、元CIAの捜査官である父親ではなかった。
従って、さらに続編が公開されることを期待している。

緊張度の高い映画を観ると、多少はアドレナリンが分泌されるのか
終わってみたら、神経が楽になっていた。
どうやらこの手の映画が、脳内麻薬になってしまっているようだ。


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by hirune-neko | 2016-11-01 00:21 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

ようやく舞台用脚本の読後感想を送り終えた


Astor Piazzolla - Finale (Tango Apasionado)


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一週間ほど前、来年度の川崎市民劇用脚本の決定稿が、
著者の方から送られて来た。
かなり以前、初稿段階の原稿が送られていたのだが、
母の発病から死に至る期間だったので、なかなか
まとまった時間を確保できず、そのまま失礼してしまった。

いくつかの案件が保留中なのだが、今日なんとか時間を確保し、
読ませていただいた。

著者はこれまでに、川崎市民劇用の作品を何作も手がけている。
元特攻隊の生き残りで、朝日新聞記者、川崎市教育センターの
初代所長、大学講師を歴任されている。

あるときは喫茶店での会話で、「逮捕者の通明報道」
について指摘したり、作品中の在日朝鮮人が登場するシーンに
私なりの意見をいわせていただいたり、とにかく
遠慮せずに持論を述べるので、煙たがられているはずだと思う。

毎回、川崎市の史実をベースに作品を書かれている。
かなり膨大な資料に目を通されたり、取材されたりなど、
ご苦労の伴う執筆活動だ。

著者はすでに90歳だと、メールに書かれていた。
さらに、私に対して、まだ若いのだから理想を追求して欲しい、
と、激励のメッセージも添えられていた。
ええっ?私はまだ若いのか?と、一瞬だが錯覚してしまった。

原稿を開くと、来年度の舞台作品のテーマは「南武線」だった。
川崎駅と立川駅を結び、川崎市を南北に縦断する鉄道だ。
取引先に、立川の産婦人科クリニックがあるため、
これまでに何度も南武線を利用している。
そういえば、初期の頃は院長先生のお嬢さんの家庭教師を、
わが息子の後任として引き受けた時期がある。
なので、南武線はそれなりの回数を利用している。

その南武線は昭和初期に構想が持ち上がり、
どうやら今年かあるいは来年が90周年になるらしい。

ずいぶん地味なテーマだし、何せ川崎市は全国的に
最近のデモ潰し事件のせいで一躍有名になっているし、
さらには、有事の際には武装解除して、戦いを放棄する
条例の制定を市に迫るなど、個人的には懸念材料が多い。
なので、果たしてどのような政治的な視点で書かれているのか、
正直にいうと、内心は少々憂鬱だった。

ページを開くと、登場人物も非常に多いので、
やれやれの出だしだった。

送っていただいた原稿はwordで作られていたが、
資力が落ちているし、左右の見え方に歪みがあるため、
小さい字を、しかも膨大な量だと読み続けているうちに、
脳内に疲労が蓄積しやすい。
そこで、PDF化し保存した。
さらにはamazonのキンドルドライブに送り、いつでも
どこでもiPadで読めるよう、準備していた。
結局はiMacで開き、150%程度に拡大して読み進めた。

史実・歴史的事実は著者が勝手に変更することができない。
おそらくは膨大な量の資料を熟読し、郷土史家や
何人もの関係者を取材し、作品としてまとめ上げたのは間違いない。

これまでのどの作品にも共通しているのは、
社会の最底辺で呻吟する一般市民への視線が、それも
慈愛に満ちた視線が維持されていることが。

いくら歴史的な事実がベースだとはいえ、登場人物に
個性と生命を吹き込むのは至難の業だと思う。
ページを読み進めるうちに、自然に作品の世界に引き込まれた。
文章が脳内で映像化され、音声までもが伝わってくる。
さらには、人物の心象、心の叫びまでもがリアルに伝わってくる。
心を動かされ、落涙したシーンが何カ所もあった。

単なる郷土劇、歴史ドラマというカテゴリーを超越し、
人間の魂に直接語りかける、優れた作品に仕上がっている。
改めて、作者である小川信夫先生の劇作家としての力量、
そして、おそらくはこれまでに見聞してこられた、
さまざまな思想への洞察力、90年を生きてこられた人間としての、
人生哲学、価値観などが重層的に織り込まれた、
優れた作品だと評価したい。

・・・あっ、私は演劇評論家でも何でもないのだが、
少々力が入ってしまったかもしれない。
川崎市民でなくても、一見の価値がある作品であることは
間違いないと評価している。

公演の舞台が、この作品をどのように再現するのか
今から楽しみだ。

改めて、小川信夫先生の今後益々の健筆を期待したい。
3,000歳の私から見たら、90歳なんて、まだまだ若いですよ、
と伝えたかったのだが、さすがにそれは止めておいた。

読後感想を送り終え、ほっとしているところだ。
さて、明日こそは遅延しているWeekly みるとすの修復を
しなくてはいけない。決して忘れてはいない。


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by hirune-neko | 2016-10-13 01:53 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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