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昼寝ネコの雑記帳

2019年 05月 31日 ( 1 )

いつ目覚めても、まだまだ旅の途中である

"DESPERTAR" - Astor Piazzolla
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 ピアソラのこの曲、DESPERTAR(デスペルタール)の意味が思い出せなくて、調べてみた。そうだった、「目覚め」だった。目覚めという語感の持つ、新しい一日が始まるさわやかな朝というイメージは感じられない。どちらかというと、長い長い沈黙と熟考に押し潰されそうになりながらもじっと耐えていたが、ある日突然、答えが与えられた。そんな重々しい目覚めの訪れというイメージが浮かぶ。

 この曲を聴きながら、「目覚め」というタイトルで創作作品を書けといわれれば、挑戦したいと思う。しかし、今は無理である。まずは創作の世界に一定時間身を置き、登場人物が現れるのを待たなくてはならない。さらには、場面や情景が視覚的に再現されるまで、その場に立ち尽くしていなければならない。

 そのように、創作の世界に身を置き、そこで見聞きしたことを文章にする・・・私にとっては、至福の時間である。その意味で、創作意欲を刺激するであろう街並みにも訪れてみたい。南米、東欧、北欧の国々である。しかし、歴史も文化も何も知らずに訪れたのでは、現在の街並みを観光客として、表面的に眺めるだけで終わってしまうだろう。

 そう考えると、一人の登場人物を描くにも、かなりの下準備が必要だろうと、現実的に考えてしまう。産みの苦しみが伴うということだ。

 そんな感覚の私なので、実務的な仕事だけに追われ、正確で迅速に処理することに集中していると、それなりの達成感はあるのだが、次第次第に何か不達成感がくすぶっているのを感じる。深呼吸をしていない自分を感じる。

 しかし一方で、それは贅沢な話だとも思う。
 
 絵本の文章には、ストーリーはない。しかし、読み手の心の中に起きる変化や心理的な影響を想像して書いている。今は、赤ちゃんの名前を入れるバージョンだけだ。すでに5万3千冊以上をお届けしているので、ご両親とお子さん、約16万人の方の目に触れている計算だ。

 創作短編作品を書くのは、ある意味では自分だけの世界に閉じこもり、自己満足を追い求めているのかもしれない。しかし、決して悪い動機だとは思っていない。

 新しい命を引き受けた親を励まし、子どもの心には親からの愛のメッセージが刻まれる。ある意味では分かりやすい世界だと思える。しかし、一人の人間が生涯を閉じるまでの間に、誰かから何かメッセージを伝えられ、そのことによって、佳き人生だったと思えるとしたら、それもまた価値あることなのではないだろうか。

 すぐに思い浮かぶのは、年老いた親に対する子どもからのメッセージである。もちろん、同じスタートラインに立つ幼子の場合は、同じ文章で名前だけを差し替えて絵本を作成している。しかし、様々に異なる航跡を生きてきた高齢者に対しては、同じ文章で名前だけを差し替えるという手法では、心に伝わるものが希薄になってしまう。

 あの苦難の時期に、子どもたちのために踏ん張って努力してくれたね・・・などのように、本人達しか知り得ない表現があって、初めて高齢の方は心に感動と達成感を覚えるだろうと思う。

 今の私は、まだまだ実務作業と営業展開に追われている。しかしいずれは、短編作品と並行して、人生の様々なシーンで、思いやりと愛情溢れるメッセージを受け取る人が増えるよう、多様な種類のグリーティング絵本を創り出したいと思っている。

 ・・・いずれ?ちょっと読み返してみたが、一体私はあと何年生きられるというのか。まるで、寿命の到来など、自分には無関係であるかのような発想に、半ば呆れている。しかし、具体的な到達点が存在しない目標領域ではあるが、辿り着いたと実感できるまで、生き続けたいという希望はある。

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by hirune-neko | 2019-05-31 01:29 | 創作への道 | Comments(0)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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