昼寝ネコの雑記帳

2018年 06月 17日 ( 2 )

自殺願望のない男が自殺未遂?〜悲劇と喜劇の境界線

Astor Piazzolla - Tango Blues (Campeón).wmv

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 何年も前のことだが、知人の奥さんが台所で洗剤を飲んだ。本人自ら救急車を呼び、病院に搬送されたがときすでに遅く、他界してしまった。

 つい1時間ほど前のことだが、クッキーのパッケージを開け、口に入れた。割と大きめだが美味しそうなキャメル色で、独特の刺激臭があり、ずいぶん個性的で珍しいクッキーだと思った。異なる何種類もの色合いのパッケージには「パフ」と印字されている。確か、森永がパフ(パムだったかもしれない)とかいう名のアイスを販売しているので、その姉妹品なのだろうと思った。

 ガブリとかじったところ、ガツンという歯応えがあり、あまりにも固くてびっくりした。と同時に、舌には何やら鋭い味が残っている。どうも様子がおかしいと思い、視力が弱っている目でよく見たら、パッケージの印字は「パフ」ではなく「バブ」であり、なんと固形石けんだった。

 私には決して自殺願望などない。ちゃんと未来に対して希望を持って生きている。味覚音痴ではないと思っているのだが、もしこれを、超固い新種のクッキーで、味も刺激的な珍しいフレーバーだと思い込み、半分ほど胃の中に流し込んでしまったら、どうなっていただろうか。

 明日の朝日、毎日、東京、神奈川などの新聞の一面に
 「老ブロガー日本の現状に悲観、未来に絶望し固形石けんで自殺を図る?」
 という見出しで記事なったのではないだろうか。匂いと味に違和感を感じて命拾いだった。やれやれの人生である。

 それにしても、なぜクッキーだと思い込んだのか。説明すると長い話になる。

 会合でときどき顔を合わせる知人女性が、脳腫瘍になった。症状が徐々に悪化し、自力歩行もできなくなった。会合で目にすることがなくなったので様子を確認したところ、目も不自由になり、メールの送受信もままならないという。人づてに、私がいつも流している音楽を聴きたいといっていることが分かった。そこでICレコーダを購入し、SDカードに音楽、それと心に優しい講話を音声化してコピーし、渡してもらった。

 かなり深刻な状況だと理解していたので、毎日気になっていた。転院し、治療方法を変えたとは聞いていたが、もう会えないのかなと思ったりしていた。ところが今日、思いがけず、その方の知人女性から紙袋を手渡された。なんでも退院し、今は自宅にいて少しずつ動けるようになっているという。読み書きができず、耳からの音しか受け付けない状況は脱したので、ICレコーダーを返してきたのだ。

 紙袋の中には、お礼の手紙と透明のジップロックに入った・・・ここでチラッと見たけで、色とりどりのパッケージに入ったクッキーだと思い込んでしまった訳である。疲れて帰宅したので、ごろんと横になり、さてクッキーをいただこうと思い、口に放り込んだ、というのがそもそもの経緯である。

 やれやれ、自殺未遂にならなくて本当に良かったと思う。悲劇にならず、とんだ喜劇だったが、笑って済む出来事で安堵している。

 これがクッキーもどきの紛らわしい固形石けんである。
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by hirune-neko | 2018-06-17 19:44 | 心の中のできごと | Comments(4)

罵倒し合うのではなく、各論並記で理性的に判断してもらう方法

Oblivion-Astor piazzolla-RNE

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 かなり年数が経ってしまったが、今でも思い出す印象的な記事がある。記憶が薄れてしまい正確さに欠けるが、要点だけ記録したい。

 中国・南京において日本軍が、現地の人たちを大量に虐殺したという、いわゆる「南京大虐殺」の件である。韓国における従軍慰安婦の強制連行と並び、口角泡を飛ばすテーマである。

 中国国内の多くの場所に、「南京大虐殺記念館」なるものが建ち並び、日本軍が中国の一般市民を殺戮した証拠写真が展示されているという。訪れた人やその写真をどこかで見た人たちは、日本軍が実際に残虐な行為をしたと思い込み、日本軍や日本に対して反感を募らせる。
 
 お名前は失念したが、確か拓殖大学の先生が、その「南京大虐殺記念館」を一カ所ずつ訪れ、写真を検証したそうだ。その結果、ある写真は無関係な場所、ある写真は別の時期のものだったり、合成されたものだという判断に至ったと述べていた。おそらく、今でもインターネットを検索すれば、いくつもの関連記事を見つけることができるだろう。

 「韓国における従軍慰安婦の強制連行」については、トニー・マラーノ氏が米国の公文書館だったか、公的機関の公開文書を丹念に調査し、捏造情報だと断定するに至った。本件の発端となった創作小説の内容が、あたかも事実であるかのごとく、朝日新聞が長期間にわたって執拗に糾弾し続けたのは、まだまだ記憶に新しい。韓国政府による捏造だと主張する人たちも多い。

 ネット上では、ともすれば感情的になり、罵倒し合う対立構造が至る所で散見される。

 できるだけ多くの人たちに対し、自分たちの都合のいいような情報を流し、逆に自分たちに不利になる情報、不都合な情報は遮断しようとする風潮がある。肯定する訳ではないが、考えてみれば、自然のことなのではないだろうか。

 できるだけ多くの新聞、テレビ、ラジオを味方にし、大々的な恣意的情報発信を続ければ、やがて総選挙までには反政府票が増大し、有利に立てる。一定数の議員を当選させられれば、政権を打倒し晴れて自分たちが政権の座につくことができる。

 民主主義国家であれば、選挙で雌雄を決することができるのは当然だろう。かつて、メディアスクラムの大々的な応援を得て、民主党が政権を手中に収めたのは、何年前のことだろうか。日本の国益を重視し、信頼に足る治政を行ったのなら、国民の支持は今でもなお継続していたと思うのだが、いくつもの政党に分裂した現在の支持率は、すべて合わせても一桁のパーセンテージのようだ。

 話題が脇道に逸れてしまったが、私は仕事でご縁のできたご家庭に対し、子育てや家庭管理に有益な情報提供を行おうとしている。無料の会員制なので運営資金はゼロ状態から、ボランティア同然で始め鳴ければならない。それは最初から覚悟の上なので、愚痴をいうつもりはない。

 家族の絆をどのように強めるか、子どもを囲み家族でどのような時間を確保したらいいか、家族のためにどのような記録を残すべきか、健康被害が懸念される食品や医薬品はないだろうか、非常時・緊急事態に備えて何を備蓄をすべきか・・・など、家庭内で完結できる内容であれば、誰からもほとんど異論はないと考えている。

 問題は、政治的なテーマである。上記のような「南京大虐殺記念館」や「韓国における従軍慰安婦の強制連行」などのように、深刻な意見対立を引き起こしているようなテーマをどのように扱うかは、一見すると難しく感じる。対立構造のどちらが正しいかを検証し、その正しいと思われる方をお勧めするか、あるいはそのような政治的な争点は努めて避け、触れないようにすべきなのか。

 いずれにしても、全国の産婦人科で出産するご家庭は、政治信条や宗教的背景、さらにいえば国籍や人種が多様に異なる。しかも、しばしばどちらかの意見に傾倒しており、逆の側の考えを推奨するなら、不快感と不信感を持たれてしまう。政治マターは本当に難しい。一体どのように扱うべきなのか・・・何年もかかって考え続けた。しかし、2年ほど前にようやく自分なりの考えがまとまった。「両論並記」もしくは「各論並記」である。

 ここ一年、話題沸騰だった「モリ・カケ」論争も然りである。主要な主張が、仮にA・B・Cと3種類あるとしよう。個人や子育て中の皆さんに有益な情報を提供する、というのが私たちの基本理念なので、まずはA・B・Cの3論の主旨を紹介する。次に、それぞれを論破したり、矛盾を追及したり、公的な事実情報との比較を根拠に否定したり、という情報も並記するのが私たちの手法である。

 つまり、結論を押しつけるようなことをせず、各論の概要とそれぞれに対する反論を並記する。そして、お読みになった皆さんが、ご自分で最終判断をしていただく。それが最も賢明で正しい手法だと確信している。大多数の皆さんが、捏造情報に影響され、世論誘導の流れに引きずられたまま選挙で投票し、その結果できあがった政権がひどい治政を行ったとしても、それは国民が甘受すべき結末である、という冷たい考えを私は持っている。

 昨今では、高齢者を除く有権者の大多数が、インターネットから情報を得ていると報じられている。莫大な資金を動かせば、マスメディアに対する支配力を強め、その結果恣意的な世論誘導、情報操作が可能になるだろう。しかし、正義感に溢れ真実を伝えようという使命感を持つブロガーたちは、無数に存在する。いかに外国の情報機関からの莫大な迂回資金提供を行ったとしても、それら無数のブロガー達を買収するのは不可能である。

 その意味で、日本人の政治意識や政治感覚は、かなり成熟してきていると思っている。

 広告出稿や書籍の大量買い取りなど、資金提供していただくのは確かに有難い。しかし、それが籠絡工作の常套手段であることは明らかである。ひとたび「甘い毒饅頭」に手を出せば、ゆくゆくは廃人同様の人生である。
 バブル崩壊直前から、長年に渡って辛酸を舐め続けた経験から、いかに目先の利益が永続性のない脆弱なものか、骨の髄まで染み込むほど理解している。逆に、売り上げや利益の不足で苦労を続けていても、高邁な理念や理想を捨てず、顧客が受け取る感動や癒し、平安という達成感を大事にすることができれば、顧客・会員を裏切らない、誇れる仕事として永続していけると確信して折る。・・・勿論、私自身は永続する訳がないので、引き際を考えている。

 たとえ目の前に1億円を提示されても、丁重にお引き取り願うことになる。1兆円でも同じことである、仮に私が自分の信念・理念に反した迎合・協力を行い、その見返りとして、私の個人口座に1兆円が振り込まれたとしても、そのときはすでに、多くの人たちに有益と思われる方法で還元しようと考える思考回路は、滅失してしまっているだろう。世界中の景勝地あちこちに別荘を持ち、自家用ジェットで巡回する姿を想像できるが、空しさと悔悟の念が強まるばかりであり、死んでもなお後悔と苦渋の気持ちを、忘却の彼方に押しやることはできないだろう・・・いや、できないと断言できる。

 今日、絵本製作を依頼してきたお母さんが、アルバムページ用の画像3点をメールに添付して送ってきた。こげ茶色のバスタオルに仰向けになった赤ちゃんの周りには、たくさんの花々が並べられていた、一瞬、赤ちゃんが畑の上に寝かされ、花や野菜に囲まれているように見えた。
 画像が着信すると、すぐに報告メールを返信する。まったく事務的な文章である。しかし、ご両親の愛情がこもった、そのような特別な構図の画像を目にすると、つい何かひと言付け加えたくなってしまう。こんなメールを送ってしまった。おそらくは「変わった人間だね」と、夫婦で会話したのではないかと、少し反省している。しかし、長年このような仕事緒していると、まったく面識がなくても妙に情が移ってしまうのを実感している。

(アホな返信メール転載開始)
 ご出産おめでとうございます。アルバム用の画像3点が着信しましたので、ご安心ください。足形色紙の到着を待って、絵本の製作を開始させていただきますのでできあがりまで、しばらくお待ちくださいますよう宜しくお願いいたします。 
 ところで、●●●ちゃんは、畑で採れた赤ちゃんなんですね。大地から生まれた赤ちゃんを初めて見ましたが、貴重な赤ちゃんですね。心身共に逞しく成長しますよ。
(アホな返信メール転載終了)


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by hirune-neko | 2018-06-17 01:32 | インテリジェンス | Comments(0)



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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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