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昼寝ネコの雑記帳

2015年 09月 13日 ( 1 )

受難の時代は果てしなく続くのだろうか


Astor Piazzolla - L'amour (7 - CD2)

いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。


毎日、仕事の前にひととおり世の中の動きを追うようにしている。
主にいくつものブログから情報を得ている。

どこかから情報を仕入れてコメントをつけ加え、記事にする
ブログもあるが、まったくオリジナルと思える、
しかもかなり視野の広い定見を披瀝しているブログには、頭が下がる。

そんなブログの今日の記事を読んで、驚きのあまりしばし目を止め
ため息をついてしまった。

冒頭にこのように書かれている。

【欧米ではすべての新聞社がインターネットの無料サイトに読者を奪われて、紙媒体の廃止や身売りを行って規模を縮小させている。名門であっても生き残れない。
しかし、それでも記事は「誰か」が書かなければならない。インターネット時代になっても、記者の需要はむしろ増えるはずだという意見も一部にはあった。

ところがここ数年「もう記者もいらなくなるのではないか」という意見が支配的になってきている。こうした悲観的な意見が一気に高まったのは、2014年7月にAP通信が「オートメイテッド・ジャーナリズム」を採用したことであったと言われている。オートメイテッド・ジャーナリズムとは聞き慣れない言葉だ。日本語で言うと「記事自動作成」というのがニュアンス的に一番近いかもしれない。

AP通信は、企業の決算報告の記事を人間の記者に発注するのではなく、コンピュータのソフトウェアに書かせることにしたのである。これによって、ルーチン・ワーク的な定型記事は、すべてコンピュータが作成してくれる。

効率は人間の10倍以上にもなると言われており、すでに欧米の人たちが読んでいる記事のいくつかはコンピュータが自動作成したものになっている。】

(引用先; Darkness DUA http://www.bllackz.com/?m=c&c=20150911T1659030900)

さらに衝撃を受けたのは、コンピュータによる人工頭脳が、
やがては小説も書くようになると予測していたことだ。

周りの人間に、あくまでも冗談めかして、いずれは湘南のどこかに
窓から水平線の見える住まいを確保し作家生活を送る、といっている。
さらには、去年だったかのノーベル文学賞がカナダの80歳の
女流短編作家に与えられたという報道を目にし、
もし自分が80歳まで生きられたら、ノーベル文学賞の
可能性が残される、などというと皆100%可笑しそうに笑う。

正直に本当のことをいうと、いずれは仕事を離れ、ぼんやりと
水平線を眺めながら、脳内に浮かぶ登場人物と対話し、
さらにはピアソラの曲を聴きつつ、珠玉の名作短編を書きたいと、
実は正真正銘そのように大志を抱いている。

それがどうだ。オートメイテッド・なんとかという
人工頭脳が小説を書くというのか。
大作家を凌ぐ、珠玉の大作を書くというのか。
文中では、読み手を感動させる作品を書けるようになるだろうと
ほぼ断定されてしまっている。

もしそんなことになったら、私はどこで何をして
生きていけばいいのだろうか。

確かにiPhoneやiPadを充電中に、「hey siri」
と声をかけると、「なんのご用でしょうか○○さん」
と、私の名を呼ぶ。
受け答えも気のせいか、少しずつ洗練されてきている。

数年後には、創作に行き詰まった私がiPhoneに向かい
悩みを打ち明けるようになるのだろうか
「hey siri、なかなか人の心に届くような作品が書けないんだよ」
「それは苦しいでしょうね、○○さん」
「何もかも失って、寿命が尽きるのを待つだけになった老婆がね」
「ええ、もう少し続けてみてください、○○さん」
「ある日、とても困った状況になって、解決する方法がないんだ」
「なるほど、続けてください」
「である日、ドアがノックされて開けると、そこに立っていたのは
誰もが知っている著名で裕福な男性で、すっかり驚いたんだ」
「なるほど、面白そうな展開になってきましたね」
「うん、有難う。で、その男性が苦境に陥った老婆に対し、
解決策を申し出たんだね」
「ほう、どうしてなんでしょうね、○○さん」
「うん。実はね、その老婆は名家の出身で、若い頃は
何不自由ない生活を送っていたんだよ」
「へえ、そうなんですか」
「うん、それである日、貧しい境遇で小さな子どもを何人か育てていた
母親が過労から重い病に倒れてしまったんだよ」
「ふむふむ」
「それを人づてに聞いた老婆がさ、優しい心根だったんだろうね。
母親が元気になるまで、ずいぶん経済的に世話をしてね、
そのおかげで、その家族は最悪の事態を回避できたんだよ」
「とても人格者だったんですね」
「だよね。それでさ、老婆がその男性にお礼をいうとね、
ほんのご恩返しだっていうんだよ。えっ?と不思議がる老婆に
その男性は、母親が病気で倒れ、途方に暮れていたときに
私たちを救ってくれたことを、今でも忘れていません、と
説明したんだね。で、老婆も忘れていたその頃のことを
思い出し、目から涙が溢れ出て止まらなかった、とまあ
こんなストーリーで考えているんだけど、どうかね」
「○○さん。そのプロットは、日本では夕鶴という作品、
海外でもサローヤンやトルストイなど、似た作品が多いですね。
今のストーリーのままだと、剽窃とか盗作とかいわれかねませんね」
「えっ、そうなの?参ったなあ」
「では、どのように修正すれば問題が発生しないか、
教えて差し上げましょうか、○○さん。」
「そうかい、それは助かるなあ」
「では、これから約3.6MBの容量で、PDF化した原稿を
デスクトップにダウンロードしますので、その通りに
発表なされば、法律的な問題は発生しませんよ、○○さん」
「ん〜、なんとなく気が進まないなあ」
「いいんですよ、気にしなくて。私が作った短編は
今日現在で83,628作品になりました。今の○○さんの
おっしゃったストーリーにとても似ていて、
私の作品としては、どちらかというと駄作の部類に入りますので
気にせずにお使いください、○○さん。」
「ぐぐぐ・・・何も言葉が出ないや」

このような情景を思い浮かべると、果たして私の人生の終盤には
何か楽しみが残されているのか、不安な気持ちになっている。


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by hirune-neko | 2015-09-13 00:47 | 創作への道 | Comments(0)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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