昼寝ネコの雑記帳

2013年 05月 26日 ( 1 )

一年ぶりの北海道・・・老母の介護

Astor Piazzolla
Susana Lago, Miguel Angel Sola - Vals del regreso



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ピアソラは、ワルツの曲をほんの数曲しか作っていない。
その中の一曲で貴重な曲だ。
調べたら、ソラナス監督映画作品「ガルデルの亡命」で
使用されているようだ。この映画は観ているのだが、
音楽は記憶に無かった・・・今さらの新発見だ。

先週、19日の日曜日に札幌に着き、母の住まいへ。
早速その日の深夜、隣室の母が悲鳴を上げた。
飛び起きて行ってみると、うつぶせに床に倒れている。
ベッドに上がり損ない、転落して痛めている手を
床に付いたので、手首が痛いと訴える。
どうしていいのか分からず立ち尽くす私に
母は、なんとかしろと命じる。
どうすればいいのか聞くと、お腹に手を回して
引き上げろというのでトライした。
「こんなぶっといお腹じゃ、手が回らないよ」
それでもなんとか手を回し、引き上げようとすると
言われてすぐできるような重さではない。
「介護を要求するんなら、ちゃんとやせて
デブ体型を改善しなさいよ」
痛さに唸りながら、笑い転げる母。

そんな訳で、翌日は予定していた
呼吸器と循環器の検診以外に整形外科にも
診察してもらうことになった。
待ち時間がかなり長いことを予測して、
鞄にパソコンや充電池などを詰め込んだので
あちこち車椅子を押して移動するうちに
こちらの腰と足首も悲鳴を上げ始めた。

これは序の口だった。
4泊5日の同居生活だったが、結局は
右手がギプスでまったく使用できず、
左足首もすっかり腫れてしまい自力歩行不能。
おまけに着替えを手伝うと、モタモタするなと
檄を飛ばされ、テキパキすると痛いと文句を言われ・・・。
キレてはいけない、キレてはいけない・・・
と、いつも呪文のように自分に言い聞かせたが
一度、どうしようもなく厳しく説教してしまった。

来年のペースメーカーの定期検査まで、
果たして生きているのだろうか。
このままだと心残りなので、なるべく温厚になり
喧嘩別れは避けようと、必死の自制の毎日だった。

最終日は室蘭に一泊し、仕事を終えて新千歳空港へ。
搭乗前に様子を聞こうと電話したら、何人もの知人が
集まっているという。38度以上熱があり、身動きで
できないとHさんが電話で訴える。
受話器を取り上げた母は、
「この人はいつもオーバーに言う人だから」
オーバーだろうがコートだろうが、母が入院するのなら
人任せにして帰ることはできないので、空港で待機し
診察結果を知らせるよう、周りの人にお願いした。
 *注意:母に関する表現は、読者サービスのため
  結構オーバーに脚色していますので、ご了承ください。
  誰かからここに書かれている内容を聞いたら、
  母が激怒しますのでご協力ください。
  実際には、なかなかの歌人でいい作品を残しており
  心優しい、品性豊かな女性なのです・・・この一節は
  最も思い切って脚色してしまいました。


結果的に入院は避けられたため、最終便で羽田へ。
いやあ、本当に久しぶりに疲れた日々だった。
でも、収穫もあった。

デザイナーの方と仕事の打ち合わせで、森林公園駅前の
マルシェという喫茶店で会ったのだが、そこのスコーンが
すこぶる美味しかった。老母は食欲が失せてしまい、
食べられなくなっていたのだが、買って帰ったら
丸ごとスコーンを食べることができた。
喫茶店の店名はフランス語で、店内にはアコーディオン演奏の
シャンソンが流れる、洒落た店だった。
店主の女性は「あれこれうるさい客だ」と思っていても顔に出さず、
丁寧に接客してくれた。エレガントな女性だった。

室蘭で泊まったホテルから数分の所に
リストランテ・カリーナというイタリアンを見つけた。
移転開業一年目らしく、新築の独立店舗で、
粋な雰囲気が寛げる。
伊達(北海道・伊達紋別)産地鶏のソテーのランチを選んだ。
サラダとデザートのフルーツケーキ、いずれも美味しかった。
首都圏で出店しても全然遜色ないと思う。
店内のスクリーンでは「ローマの休日」を放映し、
イタリア語の歌が流れる・・・知ってる曲は一曲もなし。
次に室蘭に行ったら、是非立ち寄りたいと思っている。

一年前から室蘭市長に採用して欲しい案件があり
ずっと機を窺っていたのだが、過密なスケジュールにも
かかわらず、10分間の時間を割いてくれた。
予想に反して、非常に乗り気になってくれた様子で
楽しみが増えた。もっとも、事前に関係者の方が
ちゃんと丁寧に説明し、面会の段取りをつけてくれたから
実現したものであり、私の力ではない。
その足で室蘭民報社を訪ね、役員の方にお会いできた。
市長に提案した案件が実行に移された場合の
記事化のお願いだったが、とても協力的だった。

北海道とは関係ないのだが、コロンビアのEl bohemioさんが
ピアソラのファンクラブがあるとの情報を伝えてくれた。
へえ、と思って調べてみたら、どうやらアルゼンチンが本拠のようで
スペイン語で何やら書かれており、チンプンカンプン。
でも、図々しく入会申請したら、ほんの数分で許可が出た。
ああ、これではますますスペイン語を勉強しなくては。

大変なこともあるが、誰だって経験していることだし、
とにかく、前向きに考えて進んでいこうと考えている。

ピアソラのワルツ作品は、チキリン・デ・バチンは別として
少し意外なのだが、ブエノス・アイレスのマリアで使われている
Poema Valseado(ワルツによる詩)などのワルツと比較しても、
この曲は曲想が明るい。
映画のどのシーンで使われたのか覚えていないが、
ピアソラの、知らない一面と出会えたようで、嬉しく思う。

さて、今年の後半は、北海道から東北にかけての
仕事で忙しくなりそうな予兆があるので、
母にもちゃんと健康管理をするように言わなくては。
個人的には、親子といえどもすでに
老老介護に近い状態なのだから。


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by hirune-neko | 2013-05-26 22:09 | Comments(13)



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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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