昼寝ネコの雑記帳

2013年 05月 03日 ( 2 )

Family Intelligence

Brian Freemantle: The Saigon Mission


元々、読書量は少ない方なのだが
不摂生から眼底出血を経験した、約7年前からは
視力が極端に低下し、本を読む時間が失われた。
度の強い眼鏡で細かい字を読むのは、実に疲れる。
しかし、知識を補強する必要性はずっと感じていた。

幸運なことに、ステーブ・ジョブズは遺産を残してくれた。
iPadは文字通り、身体の一部となり、とくに音楽再生の
必需品となっている。
さらに幸運なことに、ePubという電子書籍の形式が
日本語にも対応しているようで、縦組みの書式でも
文章を読むことができるようになった。
しかも、文字の拡大縮小が自在であり、PDFと違って
いちいちスクロールせずに、固定画面で読めるので
疲労も抑えられ、とても重宝している。
最近は、眼の状態も徐々に改善し、今では
amazon.comからkindle版の書籍をダウンロードし、
iPadに保存して、好きなときに読めるようになった。
おかげで、眼鏡なしでも読書が可能になり、
その気になれば、読書量を飛躍的に増やせる
恵まれた環境が整った。

掲載した動画は、英国のスパイ小説作家である
ブライアン・フリーマントルが、ベトナム戦争によって
たくさん発生した「孤児」に対して、何かをしている
説明のようで、彼自らが出演している珍しいものだ。
残念ながら英国アクセントだということもあり
内容を正確に把握できない。

ブライアン・フリーマントルには
「チャーリー・マフィン・シリーズ」と呼ばれる
一連の作品があり、主人公のチャーリー・マフィンは、
英国情報部MI6の一員で、風采の上がらない外見、
そして外見に似つかわしくない切れ者という設定だ。
記憶に間違いがなければ、ブライアン・フリーマントルは
外交官とジャーナリストの経歴を持つため
作品中で描写される背景や心理描写にリアリティがある。

前置きが長くなってしまったが、どこの国にも存在する
情報部の中枢の仕事は「インテリジェンス」なのだろう。
この「インテリジェンス」という言葉は、日本語でもまだ
適訳が与えられていないようであり、したがって
情報の分析手法について書かれた入門書を読んでも、
ほとんどが横文字で説明されている。いずれにしても、
普通、「インテリジェンス」を必要とするのは
軍事、政治、企業なのだろうと思う。

私が名誉編集長として働いている出版社は、
これまでに小さいお子さんを持つ「家庭」に
オリジナルの絵本を供給し続けており、
おそらくそろそろ累計で、25,000のご家庭に
手が届く頃だと思う。
それら、小さいお子さんを抱える家庭が、
自然災害や人為的災害に直面し、右往左往しないよう
事前に適切な情報を提供したいと、いつのころからか
漠然と考えるようになった。
非常事態には、通信、物流、電気、ガス、水道などの
インフラが崩壊する可能性が高いからだ。

何年か前に意を決し「A Strophe Cat Club」
(ア・ストロフィー・キャット・クラブ)という
看板を掲げ、出版社のサイトの一部を借りて、
細々と情報発信を始めた。
A Strophe Catの元々の言葉は、Catastrophe
(カタストロフィ)すなわち「崩壊」を意味する単語であり、
並べ替えてみただけの造語に過ぎない。

確認してみたら、2008年頃から種まきが始まり、
2011年の3.11の大震災発生時に、結局は能書きだけで
何もできていなかったことに失意し、2012年6月で
再起のための一時的休止を宣言している。
方向性は決して間違っていないと、今でも考えている。
ただ、ずっと長年の間、理念と理屈だけが先行し、
情報収集と分析という基本的な方法論も知らず、
まるで学生のような青二才感覚だったなと反省している。

なので、今はiPadにダウンロードされている
「インテリジェンス」関係の専門家が書いた本を
1冊ずつ基本から読み始めている。
「Family Intelligence」というのは、そのまま
家庭を取り巻く様々な危険要因の発生を予測し、
事前にどのように準備し、対応すればいいかの
分析結果を提言することが根底にある。
予算ゼロ、スタッフゼロ・・・あるのは使命感と情熱だけ。

気の遠くなるような、遠大な構想に思えるかもしれないが、
幸いに最近は、これまでタブーとされてきた
中国や韓国に対して不利となる情報も、一部の
マスコミが取り上げるようになってきた。
家庭向けのインテリジェンスなので、健康被害が懸念される、
例えば中国からの輸入農畜産物情報を含め、
できるだけ正確な情報を収集・分析して
「現代社会におけるサバイバル・スキル」を
高めるお手伝いができるといいなと、そう思っている。

ブライアン・フリーマントル作品の邦訳は、
当時はほとんどが新潮社から出版されていたが
おそらく紙の本は絶版なのではないだろうか。
動画を観ると、ブライアン・フリーマントル作品の大半が
電子書籍で出版されているようだ。
今さら英語の不勉強を反省しても遅いが、
せめてチャーリー・マフィンシリーズだけでもダウンロードして、
いつもiPadと一緒に持ち歩きたいと思っている。

*保留中の「A Strophe Cat Club」
(ア・ストロフィー・キャット・クラブ)のページは
削除せずに、閲覧はできるようにしています。
まだまだ実体のない情報ではありますが
何を考えているのかエッセンスは、感じていただけると
思っています。興味がおありでしたら、お越しください。
ただし、入会申し込みは受け付けていませんので
ご了承ください。
A Strophe Cat Clubの掲載ページ
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by hirune-neko | 2013-05-03 14:54 | 現実的なお話し | Comments(0)

川崎郷土・市民劇「大いなる家族」観劇記

Julia Zenko Chiquilín de Bachín


川崎郷土・市民劇「大いなる家族」の初日公演を観劇した。

ホールの入り口で手渡されたプログラムには
一切目を通さず、先入観のない状態で席に着いた。

登場人物は決して少なくはなく、
異なる色彩の何本もの糸が、悲喜こもごもに絡み合い
時代に翻弄されながら、再出発という名の
到着点に至るストーリーだ。

緊迫感溢れる空襲のシーンから始まるが、
音響と照明が終始、舞台の雰囲気を支えていた。
舞台は二重構造になっており、上層では
この作品の軸ともいうべき「沖縄舞踊」の
様々なシーンが演じられる。

登場人物は、それぞれに過去を背負い、
同時に未来を失いながら、葛藤と向き合う。
演じている、という領域を超えて、それぞれが
登場人物を忠実に再現しているという印象だった。
演出家の冴えを感じる。

いつもながら、小川信夫作品に特有の、社会的視点、
弱者へのいたわりの視線を感じ、共感を覚えた。
さらに、ともすれば争点になりがちな歴史や
社会構造に対する見解、そして人間の生き方にも
多様性があることを明示しており、救いだった。
重い悔悟と葛藤を抱える登場人物の台詞で示唆した、
現代人の生き方に対するメッセージは、
まさに規格化され、主体性を喪失したかのような
一般市民に対する、ある種の警鐘とも受け取れた。

観劇中、意識下にイメージが浮かんだ。
社会構造は、本来は単純なものだと思うのだが、
単純化しようとする過程の水面下で、事態が複雑化されている。
また、人間は誰しもがいくつもの選択肢と葛藤を抱え、
錯綜した一定期間を過ごすものの、最終的には
単純化されたライフスタイルを希求するようになる。

終戦直後と違い、現代社会に生きる人は、物質的には
ほぼ満たされており、極端な飢餓や生命の危機に
直面する人は少ないと思う。
その半面、マスメディアの垂れ流す情報に対し
疑念を抱く人の絶対数が増え、国際情勢にも
不安感が増大している。
なかなか困難なことだとは思うが、台詞に込められた
「人間個人として主体的に生きるべきだ」
というメッセージを、改めて反芻している。
人によって、この作品から受け取るメッセージは異なると思う。
私には、人生そして社会との関わりについて
考えさせられる作品だった。

休憩時間に、隣の席で観劇していた娘から注意を受けた。
「どうして静かに観劇できないの?」
気付かなかったが、どうやら時々咳払いをしたらしい。
「年齢相応に身体もあちこち老化してるからね」
「ずいぶん歳をとったんだね」
・・・当たり前だろう?自分の歳を考えてみなよ、
と言いたがったが、苦笑してそれで会話は終わった。

・公演資料
 東日本大震災復興祈願 川崎・しんゆり芸術祭
 第4回 川崎郷土・市民劇
 大いなる家族〜戦後川崎ものがたり
 作・小川信夫 演出・杉本孝司
 多摩市民館 2日(木)19:00 3日(金・祝)14:00 
 4日(土・祝)14:00
 川崎市教育文化会館 24日(金)19:00 25日(土)14:00 
 26日(日)14:00
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by hirune-neko | 2013-05-03 00:59 | 創作への道 | Comments(4)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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