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昼寝ネコの雑記帳

2009年 10月 11日 ( 1 )

まことにローカルで私的な物語




八重洲富士屋ホテルに、定刻少し前に到着した。
エレベーターホールに向かうと、振り向いて
私を見つめ、軽くほほえむ女性がいる。
記憶にないが、この人も同窓生なのだろうか。
失礼があるといけないので、こちらも軽く会釈する。

それから2時間ほどして、隣に座っていた
その女性と視線があったとき、
「あれっ、十字屋さん?」
思わず声が出てしまった
「えーっ!分からなかったんですか?」
十字屋とは、資生堂の化粧品屋さんで
当時の中学生の私には、お嬢さまだった。
普通高校へは行かず、カソリック系の
ベネディクト高校へ進学したと聞いていたが
その後はすっかり記憶から消えていた。

40数年の記憶の空白が徐々にほぐれる。
そういえば、学校に行かなくなった高校時代、
地球岬のすぐ近くに住んでいた
遊び仲間の住まいに日参し、
バスに間に合うように、夜道を下りながら、
どういう訳か、いつも口ずさんでいた曲が
ナンシー・シナトラの歌うYou Only Live Twice。
007シリーズのテーマだが、映画は観ていない。

人生を無駄に過ごすことに罪悪感を感じる人は多い。
時間を浪費することが決して無駄にならないのが
青春の特権ではないかと、今でも思っている。
その結果、私はエリートではなく
完全に落ちこぼれているわけだが
それなりに、いい人生だったと
負け惜しみではなく、心底そう思っている。

でも、勝手なもので、自分の子どもたちには
道をはみ出ないよう、折に触れて説教してきたように思う。
道を踏み外しながら、真っ直ぐに試行錯誤する方が
生き方が難しいと思うから。

室蘭の進学校を、放校同然で卒業した私に較べれば、
子どもたちは、はるかに有能に育ち、
それはそれで、親としては嬉しいものだ。

そんなわけで、同窓会の司会を無事に務め
3年後の幹事を仰せつかってしまった。
それまで生きていれば、と断って引き受けてきた。
by hirune-neko | 2009-10-11 00:03 | 心の中のできごと | Comments(2)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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