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昼寝ネコの雑記帳

2007年 12月 02日 ( 2 )

日曜日の朝・・・Sunday morning・・・le matin du dimanche

フランス語で日曜日の朝は、これで正しいのだろうか。
不勉強だったので、ちょっと不安だ。
英語とフランス語とでは、やはり語感が違うものだと思う。
日曜日は仕事を離れて、なるべく心穏やかに過ごすようにしている。
でも、いろいろな人に接していると、改めて
様々な人生があることに思いが及ぶ。

今年の2月に、シャルル・アズナブールがしばらくぶりで
日本最終公演のために来日したそうだ。
チケットは高かったようだが
おそらく、全国のシャンソンファンの皆さんは
聴きにいらっしゃったのだろうと思う。
youtubeで、アズナブールがパリ・コングレで
視聴覚障害者年のために作ったらしい
「声のない恋」を歌っているのを観ることができる。
バックで女性が一人歌っているが、感想のコメントを読むと
彼の娘さんらしいと書いてある。

映画は意図的に作られたストーリーなので、
作為的に結末を決めることができる。
ハッピーエンドにしたければそうするだろうし、
悲劇的に終わらせることもできる。
アメリカ映画のほとんどはハッピーエンドで
観客に対してある種の安心感を与える。
一方、フランス映画はなぜか、悲劇的とはいわないまでも
めでたしめでたしで終わる映画を観た記憶がない。
米国人とフランス人の文化や作品に対する
哲学の違いなのだろうと思う。

この「声のない恋」もしかり・・・
最初にこの歌を聴いたのは、宮益坂を上り、
首都高の近くのビルの地下にある「青い部屋」だった。
声楽家の知人が歌手デビューするというので行ったが
戸川昌子さんがこの「声のない恋」を日本語で歌った。
耳の不自由な恋人との、切ない行き違いを歌っている。
私たちの人生は、ある意味で自分の決断と選択で
ある程度は方向性を定められるのかもしれないけれど、
運命とはまったく予測がつかないもので、
ある日突然、予期していなかったことが起きてしまう。
しかし不思議なもので、そのファースト・ストライクで
意気消沈し、悲観し、望みを失い、落胆し・・・
悲劇的な結末に真っ直ぐ向かってしまう人もいれば、
とりあえずは現実を受け入れて、最悪の状態よりは
少しでも良い状態を作り出そうと、粘り強く生きる人もいる。
舞台や映画には、上演時間とともに「終演」があるが
私たちの人生の「終焉・・・終わり」とは、
どの時点のことを指すのだろうか。
自らを破滅の淵に沈め、心身ともに廃人になるか・・・
地面を這いながらも視線を下げず、じっと耐える
生き方を選ぶか・・・頭の中では間違いなく後者なのだが、
苦境には、とくに精神的な苦痛が伴う。
もしかしたら世間からの蔑みも伴うかもしれない。
だが、耐えて時間を稼いでいれば、もしかして
起死回生のチャンスが訪れるかもしれない。

アメリカ映画は、絶対的な危機に陥っても、
主人公は必ず生き延びて正義が勝つ・・・
もしかしたら、観客は自分の苦境を主人公に投影し
現実を乗り越えることを疑似体験して励ましと勇気を
得ているのかもしれない。一方フランス映画は・・・
決して単純化されない哲学が風化せず
ある種超然とした、形而上学的な吟味を経て
人生を組み立てているのかもしれない。

私?私は・・・国籍は日本人だが、ある意味で
ボーダーレス、つまり無国籍人間のような気がする。
分かりやすい人生観を受け入れもするが、
混沌とした人間の不可解さや未熟さも
一緒に受け入れられるように思う。
自分自身は、なんと言えばいいのか・・・
人格が風化してきて、もうすぐ廃人になりかけているが、
それでもまだ死を恐れ、未知なる自分を探し続けていて、
老化している肉体年齢と精神年齢のギャップを自覚していない、
群れることができず、妥協ができず、融通が利かない、
ちっぽけな存在・・・なのだろうと認識している。

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by hirune-neko | 2007-12-02 23:59 | 心の中のできごと | Comments(4)

Someone to watch over me・・・久しぶりに洒落た映画

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ジョージ・ガーシュイン兄弟の作になるこの曲は、
ジャズのスタンダードナンバー化して
様々なスタイルで演奏されている。
同名の映画を観たのだが、久しぶりに洒落た作品だった。

近所のtsutayaでは、期間限定で
DVDが1作品100円でレンタルされている。
借りてきてもなかなか全てを観ることができないので
つまらなそうなのは、チャプターをとばし、
それでもつまらなそうなものは途中で止めてしまう。
マット・デイモン脚本・主演の作品は大いに期待したが
延々と男性二人の徒歩旅行と意味の不可解な会話で
20分近く我慢したが、ついに退散してしまった。
あれが好きな映画だという方がいらっしゃったら、
見所を是非教えていただきたい。

さて、このSomeone to watch over meだが、
個人的に、自分の持つ様々なイメージと重なり、
とてもしっくりする映画だった。
設定はニューヨーク・マンハッタンの
ドアマン付きの高級アパートに住む、
それこそソフィスティケートされたセンスある女性が
殺人現場を目撃し、犯人の襲撃を懸念した警察が
クインズのありふれてちょっと古い一軒家に妻子と住む刑事を
護衛にあてるのだが、二人は恋に落ちる・・・。
もともと恋愛映画は苦手なのだが、この作品は
変に甘ったるかったりロマンチシズムの押し売りが無く
とても自然で、それなりにリアリティがあり、
もともと大好きな刑事物ということで、しかも
ジャズのスタンダードナンバーに加え、
オペラのアリアも流れる・・・あの声は多分
マリア・カラスだと思うが、違っているかもしれない・・・
ので、音楽的にもとても好きな選曲であり
感覚的にすっかりくつろいで観ることができた。

マンハッタンに住むセレブリティ。
英語では富裕な著名人というような意味のはずだが・・・
余談だがAnd the world goes aroundというミュージカルに
主婦と女優の掛け合いの歌があり
(The Grass Is Always Greener・隣の芝生は青く見える、の意)、
主婦が女優に対して歌う一節に
I bet your friends are all celebrity・・・
つまり、あなたの友達はみんな有名人でいいわねえ、
というやっかみで歌われているが、
この映画の、マンハッタンの高級アパートに住む女性こそ
そのセレブリティの代表格だと思う。
まあ、私は映画評論家ではないので
解説は控えるが、とにかく洒落た好みの映画だった。
ちょっと面白かったのは、刑事の妻役の女性の話し方が
メラニー・グリフィスに酷似しており、
20年前の作品なので、ひょっとして若かりし頃の
彼女なのかと思ったほどだ・・・実際は違った。

いつも記憶に頼ってあれこれ書いてしまい、
後になって間違いを指摘されることがあるので、
ネットで確認して以下にコピーすることにした。
作品としての善し悪しはともかく、
ニューヨークを満喫でき、いい音楽を聴き
プロットもさすがにプロの作品で飽きさせない。
もうかなりの旧作だが、お勧めの作品だ。

【映画について】
1987年の作品。殺人事件を目撃してしまった女性を護衛する刑事をトム・ベレンジャーが演じる。妻子持ちの弱気な刑事が垣間見る、上流階級の世界。見えない敵。サスペンス。そして惹かれ合う二人。スティングの歌う主題歌「Someone To Watch Over Me」が「見守られている」と「見張られている」の多義的なニュアンスを醸し出している。
【音楽について】
Words by Ira Gershwin  Music by Geroge Gershwin

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by hirune-neko | 2007-12-02 00:02 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)



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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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