食べ物へのこだわりがありますか?
ようやく何か書く気力が戻ってきたものの、
半分は家政婦(?)のような生活なので、 どうも主婦的な閉塞感を感じる。 つまり、根っからの家事好きの女性ならいざ知らず、 台所で野菜を刻んだり、炒めたり、皿を洗ったりという 普段やりつけないことをするというのは、結構苦痛なものだ。 ましてや私は料理には全く興味が無く、 ロバート・B・パーカーやウィリアム・サローヤンの小説に まるでレシピもどきの詳細な表現が出てくると いたく感心し、真似てみたくなったことが何度かあるが、 結局実際に作ってみたのは、サローヤンの 「パパ・ユー・アー・クレイジー」に出てくるオムレツだけだった。 心臓外科医が考案したダイエット・スープ、というのがある。 材料はキャベツ半分、タマネギ三個、ピーマン三個、 セロリはお好みで、ホールトマトの缶詰一缶、 固形コンソメ3個、塩少々、お好みでブラックペッパー。 野菜をぶつ切りにして、あとはグツグツ煮込むだけ。 とても簡単で、野菜が十分摂れるし消化にも良い。 とにかく誰が作っても同じ味なので、大鍋一杯で 3〜4日は食べられる。 私はそれでも一向に平気なのだが、困ったことに 母の口に合わない・ 「うん、美味しくないね。でも薬だと思って食べるよ」 こんな張り合いのない会話が続く。 ホクレンというスーパーで安売りしていた 「北海道シチュー」という顆粒のを買ってきた。 ジャガイモを適当な個数、ニンジンも適当な本数、 豚コマ適当な分量、ピーマンも適当な個数を 適当にぶつ切りし、鍋に油を入れてさっと炒める。 後は水をドバーッと入れて、野菜が柔らかくなるまで煮込み、 一度火を止めて顆粒を入れ、ゆっくり煮込んで 牛乳を足し、とろみがでるまでさらに煮込む。 牛乳は雪印の「メグミルク」が、母の指定。 これは気に入ったようだ。 「うん、これはおいしい」とのたまわって、 食欲がないと言っていたはずなのに、 軽く一人前以上を平らげる。 独身時代に知った男性は無類の料理好きだった。 そういえば、ロスで友人になったゲイのカップルは かなり料理にこだわっていたっけ。 一度、彼らの自宅に招待された。 いわゆる、ディナーに招待されたわけだ。 デザートはチョコレートケーキで、なんと ベルギー産のチョコレートを刻んでケーキを焼いたという。 音楽や映画の話題は盛り上がったが、 料理の話しには、申し訳ないが全く興味がない。 取材先の日本人外科医が非常にワインと料理にこだわる人物で 飲んだワインのラベル・・・エチケットというらしいのだが・・・ それをわざわざ剥がして・・・かなり技術が要るらしい・・・ アルバムに貼り付け、ついでにそのときのメニューも貼り付ける。 年月日と食事相手まで記録している・・・のを見せられた。 世の中は広いもので、何事にもこだわりのある人が存在する。 そういえば、私は食べ物はある意味ではどうでもいいのだが、 音楽にはこだわりがあるかもしれない。 好き嫌いがはっきりして、音楽的好みが合う人と いい音楽を聴いていられれば、あとは何も要らない方だ。 それと、やはり話題にはこだわりが強いと思う。 創作意欲や想像力が刺激され、イメージが湧くような話題だと 至福な気持ちになる。 経年変化というか、頑固とか偏屈と言われる根底には 先鋭化した、その人間の好みがあるのだと思うが どんなものだろうか。 でも、昨今の政治、国際金融、環境などを考えると 好みにこだわるよりは、生き残ることを真剣に考えた方がいいのではと そう思えてしようがない。 不気味な足音が聞こえてくるような気がしてならない。 よろしければ「人気blogランキング」クリックのご協力をお願いします。 人気blogランキング 昼寝ネコの文章がグリーティング絵本になりました グリーティング絵本のコミュニティーもできています(mixiです)
by hirune-neko
| 2007-11-05 22:59
| 心の中のできごと
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Comments(4)
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バオバブ
at 2007-11-06 09:48
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どうもにゃんこ先生がふりふりエプロンをして野菜を刻んでいるお姿は想像できません、というか笑えます。
そういうわたくしもネコの餌程度のお料理しかできませんが、 食はその人の生き方のセンスです。 以前大好きな向田邦子の手料理の本を買って真似をしてみたくなった時期がありました。が、しかし作ったのはさつまいものレモン煮だけ,,,今はただ本を眺めるだけになってますが、想像力だけで満足しております。きっとお袋の味を思い出す料理なんでしょうね。 これから続ALWAYSを観に行って参ります。最近の自分の頭の中ではどっぷり昭和に戻ってしまっております。 生き方に優しさと丁寧さがちゃんとあった時代。 にゃんことわんこがその辺でうろうろしていた時代。 懐かしく涙ポロ,,,です。
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hirune-neko at 2007-11-06 10:19
>バオバブさん
3丁目ブームなんですね。 確かに、これだけ社会が緊迫してくると 昭和のゆったり感が懐かしくなりますね。 また感想を聞かせてください。 それと、カトリ〜ヌ・笠井さんにお伝えください。 ブツは、明日の午前中に届きますので。
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バオバブ
at 2007-11-06 19:50
x
ALWAYSは最高でした。にゃんこ先生の御趣味ではないとは思いますが、1話で感動した方にはぜひお薦めです。昭和の暮しぶりはとにかく人間のまなざしが愛おしいのです。ありえな〜いと思えるCG技術もこの映画では本当に思えるから不思議です。
あの頃の東京を御存知の方に聞いてみたいですね。かなり近い風景ではないのかしら? 本当に素晴らしく良くできた作品だと思いますよ。 これを観そこねる方はもったいないですねぇ〜〜〜〜! 例のブツ,,,ほほほっほ〜い!
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hirune-neko at 2007-11-06 21:31
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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