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昼寝ネコの雑記帳

一日遅れのエイプリル・フール物語

Eliane Elias - “Apareceu"

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 珍しく、アメリカCTU(カウンター・テロ・ユニット)ロス支局長の、ジャックバウアーから電話があった。同僚女性のクロエも一緒だった。一体、何があったのかと驚いた。

 スクランブルがかかっている、安全な通話であることを確認し、話し始めた。映像付きの通話である。バウワーもクロエも、表情に心なしか疲労感を感じさせた。

 今日は、中国人エージェントも同席させている、と言って、チャンという名の女性も加わった。わざわざこうして電話をかけてくるのだから、何か重大なことが起きているという予感がした。

 以下、私たちの会話の概要を、拙い訳ではあるが、日本語に翻訳してご紹介する。改めて申し上げるまでもないが、一日遅れのエイプリル・フール物語である。そのつもりでお読みいただきたい。

バウアー:昼寝ネコ、相変わらず毎日歩いてブログ更新もしてるの?

昼寝ネコ:そうだね、なんとか習慣化してるよ。

クロエ:最近は何かスパイ映画を観た?

昼寝ネコ:いやいや、文字通り仕事に追われていて、この一年間、映画は一本も観てないんだよ。

チャン:昼寝ネコさん、初めまして。チャンと申します。宜しくお願いします。

昼寝ネコ:こちらこそ、よろしく。でも、完璧なアメリカン・アクセントだね。

バウアー:チャンはご両親の代からアメリカ生活で、彼女はニュージャージーで生まれ、小学校から大学院まで、ずっとアメリカの学校で教育を受けたんだよ。

昼寝ネコ:なるほど、道理で発音が完璧なわけだ。ところでこうして電話をくれたのには、何か理由があるんじゃないの?

 こんな調子で会話内容をそのまま文章化したのでは、とんでもない文字量になってしまうので、以下に私たちのやりとりの概要だけを、ご紹介することにする。

 チャンは、少々危険な立場にあるらしい。いわゆる、ダブル・エージェントとして中国情報機関にも在籍しているが、実際には公表されていないカウンター・テロ・ユニットであるCTU の一員として、アメリカサイドに情報を提供しているという。そんなことまで私に公開してしまい、後悔していないのだろうか。笑

 彼ら3人は、私が今回の武漢ウィルスの発生と感染拡大を、どのように捉えているか質問してきた。私自身は、特にどこの国の情報機関に所属しているわけでもなく、ただひたすら「徒然なるままに」を中心に、インターネットからの情報を断片的に閲覧して、勝手に自己判断しているだけだと前置きした。

 しかし、私自身の推測として次のように述べた。

 従前から、アメリカ政府はカナダ政府と協力し合い、生物化学兵器の研究を続けている。何年か前に、カナダに潜入していた中国人女スパイが、生物化学兵器であるウィルスを、カナダの研究所から盗み出し、中国に持ち帰った。

 その報告を受けた中国共産党政府は、アメリカによるウィルス攻撃を防御するために、ワクチンの製造に取り掛かった。武漢近くの研究所でである。ウィルスを分析した結果、カナダから持ち帰ったウィルスは、中国人のDNAに反応し、特に感染しやすい構造を持っていることがわかった。

 そこで中国政府は、そのウィルスを変質させ、世界各国に対して攻撃能力を持つよう、ウィルス開発の研究に着手した。

 ある日、そのウィルスの存在を察知した、中国在住の英国人スパイが、世界に対する警告目的でサンプルを持ち出し、そっとの武漢の市場に散布した。

 それが、そもそもの今回の感染拡大の発端である。

 国内の感染に驚いた中国政府は、中国が世界から孤立するのを防ぐため、そのウィルスを世界中に潜伏している中国人スパイに命じて、それぞれの国で散布し感染させることにした。その結果、世界中でウィルスの感染者が爆発的に拡大し、逆に中国政府は、中国国内の感染者は終息しているという虚偽情報を発信した。そして、世界の感染国に医療器具やマスクを送り、国際的な救世主としてのイメージを高める宣伝工作に出た。

 ざっとそのように説明した。さらにそれに付け加えて、日本国内での懸念状況にも言及した。

 最近、東京を中心に日本国内での感染者が増えている。しかし不思議なことに、感染者のかなりの部分が外国人である。政治や経済的な環境から考えると、中国に依存する政党や政治家、あるいは財界人、さらに言うとマスメディアがそれなりに多いというのが、日本の実情である。

 したがって、安倍総理が中国その他の特亜三国を隔離しようとしても、政権内部の政治家や、政権に協力している政党、さらには経済界やマスメディアからの強い抵抗に遭ってしまうため、なかなか思うように行動に移せない。

 現在最も懸念しているのは、世界中から隔離対象になりつつある、中国、韓国、北朝鮮が国家存続の瀬戸際に追いやられ、どのような行動に出るか、という点である。

 歴史的に、日本国内に居住するこれら特亜三国の人たちは多い。さらに、容貌が日本人に似ており、さらには通名を使って日本人を名乗る人たちの絶対数も多いので、なかなか区別がつかない。

 おまけに、スパイ防止法等のカウンター・インテリジェンス機能が、先進国の中では非常に脆弱な日本なので、いざ、本国の指令によって様々な工作活動に出られると、一般国民に甚大な被害が及ぶことを心配している、と述べた。それが目に見える暴動であればまだしも、目に見えない、生物化学兵器の散布などが活発化すれば、かなり被害の程度が高まるのではないだろうか。

 ざっと以上のような、私個人の見解を述べた。それに対しバウワー、クロエ、チャンの3人は、私が予測もしていなかった事態を教えてくれた。

 アメリカ政府は、中国政府によるウィルス感染拡大関連の、情報秘匿や感染実態等の虚偽情報の発信、さらには、ウィルスが米軍によって中国に持ち込まれた、などという情報戦争の開始に、かなり激怒している。その上さらに、アメリカに居住する中国人工作員による、アメリカ大都市におけるウィルス散布が、中国共産党政府による指示だということが発覚し、ついにトランプ政権は中国に対する重大な決意、すなわち宣戦布告をすべく内密に同盟国と調整中だと言う。

 その決意が、安倍総理とどのように情報共有されているか、それは現時点の極秘事項なので、まだ未確認ではあるものの、おそらく、トランプ大統領と安倍総理は情報共有をしているものと推察している。

 わざわざ、私ごときに電話をくれて、さらにはそのような重要な機密情報まで会議してくれた皆さんに、謝意を述べた。

 会話を終える寸前、バウアーの放った一言に私は驚いてしまった。なんと、アメリカ政府は一般企業を装って、日本国内にカウンター・ テロ・ユニット(CTU)の日本支部を作るというではないか。さらに、その支部のトップとしてバウワーが、片腕としてクロエが来日するというではないか。いやあ、すっかり驚いてしまった。

 それもこれも、日本が依然としてスパイ防止法を持たず、国内での外国人工作員の活動が野放しになっているため、同盟国アメリカにとっても非常に危険だと判断したというのが、最大の理由のようだ。

 バウアーは、日本のインターネット将棋対局サイトである「81将棋」に登録しているそうだ。いつの間にか日本将棋をマスターしたそうで、その面白さに夢中になっていると言う。しばらくは日本に滞在すると思うので、ちゃんとした将棋盤と駒を購入し、月に1度程度は直接対局したい、と挑戦を受けてしまった。

 なんといっても、国際テロリストを相手にして、相手の出方の裏表を深く洞察する人間なので、将棋の方もかなり強いのではないかと想像している。なかなか手強い相手だろうと思うが、対局するのが楽しみである。


 ・ ・ ・以上で、エイプリル・フールの小咄を終わらせていただく。こうして文章を作っていても、自分自身でどこまでがフィクションで、どこまでがリアルな話なのか、区別がつかなくなってしまった。したがって、内容の信憑性については、読者の皆さんに一任させていただく。

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by hirune-neko | 2020-04-03 00:56 | 創作への道 | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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