天使になった赤ちゃんの画像が送られてきた 絵本の天使版を申し込まれる方で、アルバムページ用の画像を送ってこられる方はほとんどいない。記憶に残っているのは、天使になった赤ちゃんを、お父さんが抱いている画像ぐらいのものた。 今日、天使版の申し込みがあった。一般版と混同しないよう、確認番号の頭文字は"ANG”で始まる。Angel(天使)の略である。申し込みフォームの内容を確認したら、足形色紙もアルバムページ用の画像3点も、送りますと書かれていた。 ほぼ同時に送信されたようで、画像は2本のメールに分けて送信されていた。ドロップボックスの所定の場所に新規フォルダを作成し、そこにダウンロードした。 身長15センチ、体重86グラムと記入されていたが、妊娠何ヶ月目のことだったのか、何も情報は無かった。どのような画像なのか想像もできないまま、少し緊張した気持ちで1枚ずつ開いてみた。 最初の1枚は、赤ちゃんの小さな顔の画像だった。しかし、肌色ではなく赤い、まさに血の色だった。 2枚目は、着物を着て、小さな棺に収められた画像だった。もの言わぬ、泣き声を上げず、息をしていない静かな表情の赤ちゃんだった。 3枚目は、お父さんとお母さんに見守られている三人の画像だった。心なしか、心痛を克服しているかのような穏やかな表情に見えた。 この病院は総合病院であり、ドクターヘリも所有し、緊急医療態勢の整っている、著名な医療機関なので、お父さんとお母さんにとっては、さぞかし無念だっただろうと想像している。 この世に生を受け、様々な愉しみ、歓び、さらには悲しみや苦難の経験を通して人格が磨かれ、佳き資質を伸ばす機会を与えられなかった赤ちゃん・・・医学的には説明のつくことだと思うが、では、神学的にはどのように説明するのだろうか。 この赤ちゃんの魂が純粋すぎて、地上の汚れの中では生きていけないと判断されたのだろうか。あるいはもっと別の解釈があるのだろうか。 もし来世が存在し、この赤ちゃんがそこで成長し続けるというのなら、私は天使になった赤ちゃん一人一人に語りかけ、質問してみたいと思うぐらいだ。もし私に、現世と来世を自由に往来する特権を与えられていたら、今すぐにでもこの赤ちゃんのそばに飛んでいき、様子を見てみたい。 仕事が立て込んだ一日だったので、夜10時を過ぎてから歩き始めた。約2500歩しか歩いていなかったのだが、まだやり残していることがあったので、累計で6000歩を目標に歩き始めた。 神経がくたびれていたので、ロリーナ・マッケニットのアルバムを聴き始めた。しかし、少し歩いたとき、血色の赤ちゃんの寡黙な表情の顔が思い浮かび、宗教音楽をコーラスで聴くことにした。せめてもの追悼の気持ちを、行動に移したかった。 生活パターンを、せっかく朝型に移行しつつあるのに、あれこれ在庫切れの印刷物が発生し、やっと作り終えたときはすでに、午前0時を回っていた。そして今は午前1時30分である。 今日は無精して、風呂を割愛しようという怠惰な人間に成り下がっている。しかし、おかげさまで、足のしびれは去り、痛みも全く出なくなっている。その点には、とても安堵している。引き続き、ストイックな生き方を、このままできるだけ長く継続したいと思っている。
by hirune-neko
| 2019-07-05 01:48
| 心の中のできごと
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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