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昼寝ネコの雑記帳

かなり殺気立った一日が、ようやく終わりつつある

bill evans trio - my foolish heart

いつもクリックを有難うございます。励みになっています。


 なんとも形容しがたい一日が終わった。久しぶりに、集中力を維持する限界を経験した。愚痴になってしまうが、やれやれの週末である。

 久しぶりに新しいドメインを設定しようとしている。始動し始めた新しい営業活動を補完するのが目的だ。まだ基本構造が固まっていないが、焦らずに進めて行きたい。

 恥ずかしい話なのだが、机の周りが足の踏み場もない、酷い状況になってしまっている。片付けようと思ってはいるのだが、とにかく処理案件が途切れなく発生するため、自己嫌悪に陥るぐらいピリピリしてしまう。

 もう少し具体的に説明すると、ある構想や手法を考えている最中に、メールや電話で中断される。中断されるというよりは、寸断されると表現した方が適切かもしれない。単純作業ならば、比較的容易に中断した前の作業に戻れる。しかし、頭の中であれこれの断片をつなぎ合わせている最中に中断されてしまうと、元の立ち位置を思い出すのが困難だ。

 いつものように、こうして好きな音楽を聴きながら、ブログに向向き合っていると、ようやく情緒が安定し、カウンセラーも精神分析医も必要ないと思えるようになる。有難いことだ。これもひとえに、ブログ読者の皆さんが訪問してくださるおかげで、読んでいただいているという実感が励みになっている。

 こうして日記のように、毎日ブログを書くようになって何年経つだろうか。2年少し前に、母が亡くなった日の夜もかろうじて更新した。確か「今朝ママンが死んだ」というタイトルだったはずだ。お通夜が終わった夜も更新した。すっかり習慣化しているので苦にならず、素直に思ったことや感じたことを書き残せるようになっている。

 言葉は悪いが、私にとってはある種のガス抜きになっており、穢れた魂も純化され、純粋無垢な浄い心で床につくことができている。(笑)

 そういえば、数日前にピアソラらしくない曲想の作品を掲示した。おそらく、フランス留学時代の、他のクラシック音楽の作曲家を真似ていた時期の作品なのではないだろうかと書いた。すると、Facebook友だちで、仙台在住の剣士でありカメラオタクであり、音楽マニアでもあるHiroshi Suzukiさんが、高場将美先生も真っ青のコメントを入れてくれた。あまりにも圧倒される内容だったので、少々長文だが、以下に紹介させていただく。最後のピアソラの言葉にご注目いただきたい。

【Hiroshi Suzukiさんの論評開始】( )内の挿入は昼寝ネコによる
 (このTZIGANE TANGOはピアソラの)パリ音楽院に留学時代の作品ですね。本格的なピアソラ革命前夜のパリの香りのする小品といったところ。同時期に『ピカソ』なんて挑戦的な曲もありますが。晩年に再びレコーディングでアストルと共演したラロ・シフリンが当時、曲によってピアノを弾いています。そう、ミッション・インポッシブル(スパイ大作戦)の音楽で有名になった彼です。同時期にパリ音楽院で学んでいたのですね。パリ留学時代に一番影響を受けたジェリー・マリガンのアストルが興奮したであろう音源が残っておらず、想像するしかないのが残念です。ファンとしてはどんな影響を及ぼした音楽か知りたい。コルトレーンの未発表録音が最近50数年ぶりに世に出ましたので、ひょっとしたら・・・と期待しています。

 アストルとマリガンの共演アルバムはイタリアのスタジオ・ミュージシャンたちがバックをつとめているため、イージーリスニング的に無難に終止している感じです。すなわち、ジャムセッションとまでいかず、どちらのファンからも物足りない感じだと思います。後のゲイリー・バートンとの共演はピアソラの音楽を知り尽くしたキンテートとの共演であり、スリリングでした。CDになったモントルー・ジャズ・フェスティバルのライヴはぶっつけ本番に近い内容でこなれていませんが、その後の来日ステージは超名演でした。マリガンは1995年に録音されたアルバム『ドラゴンフライ』(テラーク原盤)で『リスン・トゥ・アスター』という新曲を収録していますが、岩浪洋三氏の日本版ライナーノーツには、美しいバラッドである…の記述しかありませんが、申すまでもなく、アストルへのレクイエムだと思います。

 パリから戻ってきてオクテート・ブエノスアイレスでタンゴ革命を起こし、まるでストラヴィンスキーの『春の祭典』初演の暴動みたいな事態を招いたアストルの「やっちまおうぜ!」というトリガーになったマリガンの音楽はマイルスよりもずっとラディカルだったんだろうな〜と想像します。

 アストルへの愛が高じて、モダンジャズや現代音楽を聴くようになりました。普通の音楽ファンだと多分、順番が逆ですね。彼(ピアソラ)がライナーノーツに、ビル・エヴァンスやマイルスなどを聴く音楽ファンにこそ私の音楽を聴いて欲しい!!と述べていたことをあとから知ってニヤリとしました
【Hiroshi Suzukiさんの論評終了】

 ピアソラがマイルス・デイビスやビル・エヴァンスを聴く音楽ファンの感性に、ある種の信頼を置いていたのだと知り、私もHiroshi Suzukiさん同様にニヤリとしてしまった。ピアソラとビル・エヴァンスつながりがあったとは、夢にも思わなかった。でも、嬉しかった。

 結局、今日の歩行数は千歩以下だった。自己嫌悪の遠因になっている。


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by hirune-neko | 2018-07-21 00:29 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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