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昼寝ネコの雑記帳

珍しく、バルバラを聴きたくなった

Barbara - Dis, quand reviendras-tu ?

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 なんとか、MacBook Proに設定していたメールアカウントを、全削除することができた。一歩一歩、周辺の機器環境を整備している。

 少しずつだが、視界が開け焦点も定まってきた。サイト制作ソフトの更新を待たずに、産婦人科向けの提案書の骨子をまとめた。

 まずは、開業10年ちょっとで、すでに1万2千冊の絵本を、出産されたご家庭にプレゼントしてくれている、ある産婦人科の院長夫人に連絡し、概要をメールで送った。環境が100%整うのを待っていたのでは、いつになるか分からないし、自分を追いつめた方がいいと判断したからだ。

 いわば、賽は投げられたことになる。これから順次、絵本を採用してくれている産婦人科の院長に、面会申し込みをする予定だ。

 ハードルがいくつもあるため、気力と集中力を維持するだけでも、かなり骨が折れる。

 提案書の文章を校正しながら、あるイメージが浮かんだ。仕事に対する自分の姿勢を客観的に見ると、「この世」に受けるためでなく、ほとんど「あの世」に受けるような意識になっているようだ。「あの世」とは、文字通りの死後の世界という意味ではなく、いわば「形而上学的な世界」からの指令に従っているような感じだ。

 大企業と較べると、おそらくだが、自分一人で受け持っている守備範囲と攻撃範囲は、かなり面積が広いのではないだろうか。必然的に、いくつもの機器とアプリケーションを、それなりに使いこなさなければならない。それでなくても、時々固有名詞が出てこない頭脳になっているのに、まだまだ新たな知識を詰め込まなくてはならない。年齢を考えると、ちょっと過酷に感じる。明らかに脳を酷使していると思う。

 今日は、珍しくバルバラの歌を聴きたくなった。今から20数年前になるだろうか。パリ郊外の、デフォンスと呼ばれる街のアパート(アパルトマンか)に住む、新婚夫婦の部屋に転がり込み、一ヶ月ほど同居した。共通の友人である、日本人夫婦の紹介があったので、すんなりと受け入れてくれた。

 奥さんはブルターニュの出身で、女の子を出産したばかりだった。ご主人は、ミクロネシアのフランス領のある島の王様の長男で、いわゆる王子様だった。最初はジョークだと思って聞いていたのだが、本当だった。

 その王子様は、運転免許証を失効したまま更新していなかったので、私が運転手を務めた。今にして思えば、まるでアズナヴールの歌うような、無謀で愚かでのどかな青春時代だった。王子様を呼び捨てにしてこき使ったのだから、島の人たちから見れば、私は不敬罪に問われてしかるべきだったのではないだろうか。もしかしたら、今頃は王位を継承しているかもしれない。いつか、観光旅行で行ってみたいものだ。しかし、国賓扱いしてくれるか、あるいは空港に警察が待ち構え、かつての不敬罪で逮捕されるか、皆目想像がつかない。

 セーヌ川に架かる橋・ポン・ヌフ、モンマルトルの丘とサクレクール寺院、ブローニュの森、ファミリーレストランのヒポポタマス(だったかな?)、街中のどこに視線を向けても、すべてが芸術的な作品に溢れていた。フランス人の拘りを感じた。それ以上に、フラン人は相手の肩書きで評価せず、文字通り相手の人格・識見を見て評価する気質であるらしいことを感じ、嬉しく感じた。

 残された人生で、果たして、再びパリを訪れる機会があるだろうか。絶対にないとは断言できないし、かといって絶対あるとも断定できない。すべては時の流れに身を任せ、なるようになる、の心境である。Avec le tempsなのだろう。


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by hirune-neko | 2018-06-27 23:34 | 心の中のできごと | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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