昼寝ネコの雑記帳

学生時代の厭世観を、今でも引きずっている


Sonata No. 52: Overture - Silvius L. Weiss

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 日曜日は日曜日なりに忙しく過ごしている。この調子だと、寝たきり老人なったとしても、特製の書見台のようなものをベッドに固定してもらい、胸元にiPadプロか場合によってはマックブックプロを設置して、最期の最期まで何かを調べたり文章を書いたりしているのではないだろうか。少しでもイメージが湧くと、どこからともなく言葉が自然に湧きだしてくるかのようだ。

 振り返れば、私も人並みに何かに夢中になった時期があった。学生の頃は妙に醒めており、野心も野望も無く、ただひたすら世の中と距離を保った。少しだけかじった、サルトルやカミュの影響が大きかったと思う。

 いろいろな経緯があって、二十代の後半から自分で会社を興し、ある意味でがむしゃらに動き回った。自分の勘を頼りに国内外を飛び回った。十数年間は努力したが、いわゆるバブル崩壊の影響が大きく、軌道修正を余儀なくされ今日に至っている。

 最初から今に至るまで、出版関係の仕事に携わっている。しかし、電子書籍の出現とダウンロード販売の普及で、旧来の紙の書籍を取次・書店で販売するというビジネスモデルは、苦戦を強いられるようになった。

 今から十年前か、あるいはもっと前のことだと思う。娘の送迎の待ち時間の間、築地で車を停めカーラジオのニュースを聞いていた。すると、アメリカからアマゾンという電子書籍を販売する会社が、日本に進出するという。そのニュースを聞きながら、日本の出版業界の業態が劇的に変化すると、直感的にそう思った。

 だからといって、何らかの対応策を講じたわけではない。電子書籍はKindle版に絞り込もうという結論になった程度である。時間経過とともに、最初はインデザインというDTPソフトでしかアマゾン対応の電子書籍が作れなかった。しかし今では、長年使い馴れたクォークエクスプレスでもKindle版として保存できるようになっている。すでにアマゾンには取引口座があるので、ある意味ではいつでも電子書籍の出版に踏み切ることはできるはずだ。

 当初から「売れる本を出版する」という発想がなく、今でも「出版すべき本を出版する」という考えに変わりはない。ベストセラーだろうがミリオンセラーだろうが、一過性の価値には軸足を移さず、あくまでも内容を吟味しての出版を維持したい。

 最近は、アマゾンを舞台にしてのミリオンセラーの出版方法、などというノウハウが飛び交っている。善し悪しはともかく、電子書籍の出版構造やマーケティング手法は謙虚に学び、独自の出版スタイルを確立したいと考えている。

 目先の利益に飛びつかず、真に必要とされる有益な内容の出版に、これからも拘り続けようと思っている。

 あの頃、すっかり厭世観に包まれていた学生は、半世紀を経た今現在も世の中とは距離を保ち続けている。半世紀近くに渡る消去法の思考で生き残った価値観・・・いうなれば、世俗に迎合しなかった、扱いにくい人間の半生の残滓が、すべての行動の原動力になっている。本当に始末に負えない人間だと、いやネコだと、自分でも呆れている。しかし、人生の最期を迎えたときに、これで良かったと思える生き方をしたいなどと、贅沢なことを考えている。

 人生は、終わってみなければ分からないものだろうとも思っているが、心に促されるまま、自分の直感は大切にしたいものだ。


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by hirune-neko | 2017-12-10 23:33 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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