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昼寝ネコの雑記帳

不眠症も困るが、ずっと眠いのも困ったものだ


Ne me quitte pas (Édith Piaf)

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今日は一日中、睡魔と闘っていた。
思い切って全てを放り投げ、寝てしまいたかった。
でも、疲れた心身を引きずって、無理を重ねている
人たちがいるのを知っている。
自分だけが楽をしてはいけないと思い、
なんとかこの時間まで踏ん張ってきた。

でも、眠気を感じず、眠れない人に較べれば、
眠いというのはまだ、許容範囲なのではないだろうか。
それにしても眠い。

そういえば昨晩も、かなりリアルな夢を見たようだ。
夢の中では、通常通りに判断し、人と会話している。
夢の中の自分と、目覚めているときの自分との
境界線が曖昧に思えるときがある。

遂に、現実と非現実を識別できず、現実世界に
妄想世界を引き込んでしまうのだろうか・・・
そこまでは病的ではない。
病的ではないと思うのだが、ちょっとした一瞬のシーンを見て、
そこからストーリーが展開する。
勿論、脳内での出来事ではあるものの、実に疲れる。

人間は普通、目に見えるものを見て判断する。
しかし、水面下や背後に展開する動きを洞察しなければ
成り立たない職業も存在する。

相手の言葉をそのまま真に受けず、発言の真意を探る。
感覚を研ぎ澄まして、相手の嘘やごまかしを見抜かなければ
成り立たない職業が存在する。

自分の気持ちに正直になれるのなら、
どこか遠くの、誰も知る人のいない土地に行き、
異邦の人間として滞在し、人との接触を避け、
静かに暮らしたいと思うことがある。

北欧にはまだ一度も行ったことがない。
なんの知識も持ち合わせていないので、歴史背景や
政治体制については、盲目同然だ。
最近立て続けに、フィンランドが舞台の映画を観た。
過日、5カ国語を話すアメリカ人女性と話す機会があった。
スタンフォード大学の学生らしいが、祖先がフィンランド人だ。

ノルウェイ、スェーデン、デンマークなどにも、なぜか惹かれる。
いくら考えても、理由は特定できないと思う。

膨大な数のパズルの断片が、そのうち全体像を・・・咳きこんで
目が醒めた、いつの間にか寝入っていた。
これは重症だ。

なんの脈絡もなく、迷路を彷徨うように
ただだらだらと書き連ねているのは自覚している。
読む人にとっては、実に迷惑なことだろうと思ってもいる。

少しうたた寝をしたせいか、ようやく頭が回り出した。

学生の頃、寮生仲間から・・・彼は東京農大生だったが、
私の話すのを黙って聞きながら、突如、
「お前には幻想文学が合っていると思う」といわれた。
もしかして、まだ二十歳ぐらいの頃から、
私の内部では、現実と非現実が交錯していたのだろうか。
そうかもしれない。
相手に、そのように言わしめたのは、名誉なことだと思う。

今ようやく気づいた。
北欧世界には、創作意欲を刺激する何かがあるように感じる。
人生なんて、決して規則通りに展開などしない。
不意の出来事や偶然という名の悪戯に翻弄され、
不本意な結果を引き受ける人のなんと多いことか。

私はせめて、もし定まった人生というものがあるとしても、
それに逆らって、自分の嗅覚を頼りに生きていきたい。
家族や周りの人たちに迷惑を残さないよう、けじめはつけるが、
自力歩行ができるうちに、未知の世界に飛び込めるよう、
紆余曲折を続けて行きたいと思っている。

しがらみを捨て、義理を欠き、既成概念に囚われず、
精神的には自由な旅を目指したいと願っている。
もしかして、異常なほど複数の外国語を学びたいと思うのは、
先天的な放浪癖があるのかもしれない。

そういえば、厚木の将棋教室からの帰路、助手席で
松本清張の「駅路」という映画のあらすじを
まるで自分自身と重ねるかのように語ってくれた、
今は亡き、自称将棋キチガイの鳥井お父さんのことを思い出した。
ゴーギャンの絵、銀行員生活、定年後のタヒチ旅行、
北陸での密会などのキーワードが、鮮やかに甦る。

その後、私の棋力はさっぱり向上していないようなので、
今対戦したら、私が負けるかもしれない。
私との対戦で、勝てると思ったのに負けた夜は、
悔しくて眠れなかったといったときの表情、それと、
おそらくは一度だけだと思うが、私が投了したときの
無邪気で嬉しそうな表情は、今でも鮮明に憶えている。

さて、いろいろ障害物が横たわっている仕事環境だが、
なんとか気を取り直して、再びチャレンジしなくては。


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by hirune-neko | 2016-10-28 23:42 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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