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昼寝ネコの雑記帳

よせばいいのに、寄席もどき「共産・民進」の快進撃


出囃子 鯉 瀧川鯉昇


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滅多に高座に上がることはございませんが、気紛れにこうして、
ふと思い立ちまして、噺家さんの真似事をすることもございます。

このところ、急に冷え込んで参りまして、どなた様も
お風邪など召されませんよう、お気をつけください。
ご町内でも風邪が流行っておりまして、あの気丈なご隠居さんも、
とうとう寝込んでしまわれました。
ご隠居さんは大の医者嫌いで有名な方でして、
ひたすらじっと、部屋に籠もりきりで養生されております。

日頃からご隠居さんにお世話になっている大工の熊五郎さんと、
庭師の八五郎さんが、ご隠居さんの身を案じ、
二人揃ってお見舞いに参りました。

ご隠居「おお、おお、熊さんと八っつぁんじゃないですか。
    二人揃ってお見舞いとは、済まないねぇ」
熊五郎「いえいえ、気丈なご隠居が寝込まれたとお聞きしまして、
    心配でいてもたってもいられなくなりまして」
八五郎「へえ、食が細くなられたとお聞きしましたので、ご隠居の好物の
    揚げあんドーナツと思ったんですが、女将さんに叱られると思い、
    ハーゲンダッツのバニラアイスを買ってきました」
ご隠居「おやおや、それはずいぶん気が利くねぇ。そうなんだよ、
    家内は甘いものを目の敵にしているもんだから。でもね
    身体が熱っぽいから、アイスクリームが食べたかったんだよ」

せっかくの差し入れでございます。ご隠居はこれまた好物の
ハーゲンダッツのバニラアイスクリームを、
美味しそうに召し上がりまして、深く溜息をおつきになりました。

ご隠居「はあー、身体の火照りが、すーっと退いていくようだね」
熊五郎「そうですか、そうれはようございました」
八五郎「いつもお忙しくしていらっしゃるご隠居が、何もせずに
    じっとなさっている様は、想像がつきませんでした」
ご隠居「まだね、身体を動かすのは少々しんどいんだけどね、
    世間に遅れを取ってはいけないと思い、あれやこれやの
    時事ニュースは、これでもちゃんと視野に入れてるんだよ」
熊五郎「いつも縁台将棋のお相手をしてくださりながら、ご隠居の
    政治談義には勉強させていただいてます」
ご隠居「いやいや、あたしのは単なる野次馬評論みたいなものですよ」
八五郎「ご隠居は、テレビや新聞を何種類もご覧になりますんで?」
ご隠居「うん。親父の代から野球は巨人、プロレスは力道山、
    新聞は朝日、テレビはNHKと、相場は決まっていたんだがね、         今はなんといっても、インターネットからの情報を無視したら
    それこそ時代遅れになってしまいますからね」
熊五郎「インターネット・・・ですか」
ご隠居「ああ、こうして寝っ転がっていてもね、このiPadがあれば
    実に便利なものなんですよ。大概のことは調べられます」
八五郎「へえ、そんな薄っぺらいものでですか」

熊五郎「で、最近は何か気にかかる動きがございますんで?」
ご隠居「そりゃあね、気にかかることはあれこれたくさんありますよ。
    でもね、わたしは最近、共産党と民進党の慧眼というか、
    時代を読む眼力の凄さには脱帽しましたね」
熊五郎「ほう、共産党と民主党が、けーがんなんですか」
ご隠居「うん、今は選挙権を与えられる年齢が、20歳から18歳に
    下がってね、若い人たちで投票できる人数が増えたんだよ」
八五郎「共産党と民進党に、時代を見る目があるとおっしゃいますと?」
ご隠居「若人が政治に関心を持ち、純粋に平和な国を思う気持ちを
    持ってもらいたい、と主張したんだね」
熊五郎「なるほど。でも遊び呆けている若い連中に、
    政治が分かるんでしょうか?」
ご隠居「うん。そこが共産党の凄いところで、あっという間に
    シールズという名の、若者の政治活動を背後から
    支援したようなんだよ。マスコミも大々的に取り上げて、
    ある種の新しいうねりを創ろうとしたんだろうね」
八五郎「それで、多くの若者が主旨に賛同して、大きなうねりに
    なったんでしょうか?」
ご隠居「次世代の日本を背負う若者が、政治に関心を持つように仕向け、
    その先頭にラップ調の演説を取り入れて、若者を引き込む・・・
    マスコミにも大々的な報道支援を要請し、
    『敵視している安倍政権を包囲しよう』と目論んだんだろうね」
熊五郎「ほう、目論みましたか。それがうまくいったんでしょうか」
ご隠居「いやあ。わたしにいわせれば、共産党も民進党も墓穴を掘りましたね」
八五郎「ほう、墓穴を掘りましたか」
ご隠居「共産党も民進党も、幹部連中は、いわばオールドメディア世代
    なんだろうと思います」
熊五郎「おーるどめであ・・・?」
ご隠居「はい。新聞・ラジオ・テレビ・雑誌を総力でコントロールし、
    日本全国を『シールズ』ブーム一色に染め上げれば、
    若者の大半がシールズシンパ、即ち『右傾化し軍国主義を
    復活させようとしている安倍政権にストップを!』という
    一大勢力を形成できると考えたんでしょうな」
八五郎「ということは、思い通りにいかなかったんでしょうか」
ご隠居「いきませんでしたね。先月実施されたFNN世論調査の結果では、
    安倍内閣の支持率が50%台の後半だったんですが、
    十代と二十代に限れば、安倍内閣支持の男性がなんと70%以上、
    女性も60%以上だというではありませんか」
熊五郎「へえ、たまげましたね。一体誰が若者を洗脳したんでしょうか」
ご隠居「いやおや、誰も洗脳なんてしていませんよ。これは改めて
    インターネットの力が立証されたんだと、わたしは見ていますね」
八五郎「インターネットとやらには、そんな力があるんでしょうか」
ご隠居「NHKを除く日本のマスメディアは、広告収入に依存しています。
    広告出稿をエサに、買収して報道姿勢を操作できる素地があります。
    一時話題になった[スヒョン文書]を読むと、一部を除くものの
    日本のメディアが、外国勢力の工作を受け、長い時間をかけて
    徐々に日本の国益を損なう報道姿勢になってきたことが窺えます。
    しかし、インターネット上には、正義感から『真実を伝えよう』
    との使命感で情報発信する方が、無数に存在します。
    そんな人たちはお金で買収されにくいんですね。
    若い年代の人たちは、インターネットで情報を発信する人たちを、
    新聞・ラジオ・テレビ・雑誌よりも信頼しているということです。
    もちろん、きちんと報道しているマスメディアも、一部は存在します」
熊五郎「なるほど。世の中には、そんなカラクリがあったんですね」
ご隠居「それはそうと熊さん、八っつぁん」
熊五郎・八五郎「へえ、なんでしょうか」
ご隠居「いやね、ハーゲンダッツをいただいて、政治談義をしていたら、
    身体に力が湧いてきたようなんだよ」
熊五郎「それはようございました。何よりです」
ご隠居「で、ひとつ頼まれて欲しいんですがね」
八五郎「へえ」
ご隠居「揚げあんドーナツを食べたら、もっと力が出てきそうな気がするので、
    家内に内緒で、角のパン屋さんに行って三つばかり買ってきて
    もらえないだろうか」
熊五郎「ご隠居さん、それはいけません。揚げあんドーナツは
    急激に血糖値を上げてしまうので、決して差し入れないよう、
    女将さんから厳命されています」
八五郎「そうです。お宅に出入り差し止めになってしまったら、
    代々出入り職人だったご先祖様にも顔向けができなくなります」
ご隠居「いやいや、そんなにカタッ苦しく考えなくていいんだよ。
    月末の支払い額に、少し色を付けるからさ」
熊五郎「いえいえご隠居さん、われわれもインターネットの
    ブロガーと一緒です。マスメディアと違って、買収は効きません」
ご隠居「あらら、ちょっとの間に二人とも、
    ずいぶんインターネット通になってしまいましたね」

オチがありませんが、お後がよろしいようで。

よせばいいのに、寄席もどき「共産・民進」の快進撃_c0115242_001744.jpg

↑出典:http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00336652.html


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by hirune-neko | 2016-10-04 00:03 | 創作への道 | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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