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昼寝ネコの雑記帳

知識と冨への執着を捨てて初めて、人は生かされる


Piazzolla - Agri - Los pájaros perdidos

いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。


【業務連絡】
日本晴れさん、祐助さん、
今日は研究所への投稿コメントを有難うございました。

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知識や冨、また名声はあるに越したことはないと思う。
知識・冨・名声が具わっている人が、それらに貪欲に執着するか、
あるいは自分の崇高な理念や、他者のためになるなら
執着心をもたず、いつでも訣別できる心構えを持っているか、
その両者の違いは大きいのではないだろうか。

いうなれば、知識・冨・名声への執着は利己心から出ている。
逆に、知識・冨・名声といつでも容易に訣別できる人は、
自己犠牲、すなわち他者へのいたわりや慈愛の心を持つ人だ。

人を籠絡しようとするとき、その人が何に執着しているかを見極め、
巧妙に誘う手法は、古代より存在し、現在も横行している。
俗にいうハニートラップ、マネートラップ、さらには
名声トラップなどという名前があるかどうか知らないが、
地位や肩書、学位、称号を与えることで自尊心をくすぐる手法は
工作活動として、現にあちこちで実行されているように見える。

Facebook上に、「日本人が知らないニッポン」というサークルがある。
サブタイトルは「現代史図書館」で非公開のサークルだ。
どのような経緯だったか忘れたが、私も登録させていただいている。
しかし、なかなか読みにいく時間がない。

メンバーの1人にアメリカ在住の日本人女性がいる。
なかなか良く調査しており、彼女のブログまでいって記事を
クリップし、保存している。
ひとつ特徴的なのは、かなり保守的でしかも科学的な分析を
しているのだが、どういう訳か聖書からの引用をすることが多い。

残念ながら、ユダヤ教、イスラム教やヒンドゥー教、仏教が、
人間の起承転結をどのような流れで捉えているか、勉強できていない。
ユダヤ教は旧約聖書の一部を受け容れるものの、イエスをキリスト、
即ち救世主とは受け容れていない。
実に混沌としており、宗教論争は終結することがないだろう。

経営学者全員が企業を経営して成功するとは限らない。
経済学者全員が経済予測をもとに、株取引や最近流行のFXとかで
莫大な利益を得られるとは限らない。
西洋医学の医者全員が、病気にならず長生きする訳ではない。
政治家全員が、国家国民を益する為政者になれるとは限らない。

どこかの国の国家安全保障会議に所属する情報部が、
アメリカのエシュロンのように膨大な通信傍受システムを有し、
GPS機能で24時間の行動監視を行ったとしても、
1人の人間の心の中までを読み取ることはできない。

個人的に、緊急事態・非常事態と呼ばれる状況は、
残念ながら起きるだろうと予測している。
もしかしたら私は、旧約聖書の預言者達の言葉に、少なからぬ
影響を受けているかもしれない。
イザヤ、エレミヤ、エゼキエルなど古代の預言者の言葉に
共通していえるのは、「キリストの最降臨」の前には、
戦争の噂と戦争があり、疫病(伝染病)が拡がり、
大きな地震が起き、飢饉があり、悪が地に満ち、人々の愛が冷める。
・・・ざっとこのようなことが「預言」されている。

確かに世界全体がそのような流れになっているのではないだろうか。

いたずらに怖れ、不安がるのではなく、緊急事態・非常事態を想定し、
何をどのように備えればいいのかを、具体的に実行することが
重要だと考えている。

しかし、最も大切なのはおそらく、心の状態を平静に保つことだろう。
緊急事態・非常事態に心の状態を平静に保つことの反意語は、
パニック状態になることだ。
パニックに陥ると、正常な判断力を失ってしまい危険度が増す。

自分にとって何が一番大切かを、突き詰めて考えれば、
すなわち金銀財宝、債券・株券のようなものに目を奪われず、
とっさの時に最善・次善の選択ができる心構え、
それが最も重要だと思っている。
もちろん、食糧や飲料水、燃料も重要な要素だが、
結局は肉眼で捉えることができず、感じ取ることでしか
判断し得ない、目に見えない領域に存在する要素が
最も大切だというのが、私なりの結論だ。

平易な言葉になってしまうが、感性、感覚、直感力、洞察力を
普段から意識できる人間でありたいと常々考えている。
感性、感覚、直感力、洞察力はAMEXのゴールドカードでも
買えないし、どこにも陳列されていない。
いくら現金を積まれても売ってくれる人など存在しない。

新約聖書に出てくる「十人の乙女」のたとえ話は、
私なりに現代風に解釈すると、そんな意味なのではないだろうか、
と思っている。

宗教論争も政治論争もいいが、論争テーマはしばしば拡散してしまい、
最終的には、色濃い徒労感が待ち受けているのではないだろうか。
例え必要な議論であっても、それが人生の全てではないことを認識し、
自己の存在と、自己の存在環境である社会環境両者の
バランスを保つことを、「知恵」というのではないだろうか。
知識はお金と時間で補うことが可能だが、知恵自体はお金では買えないし、
どこにも売っている所はない。

これまで三千年の長きを生きてきたので、少々先輩目線に
なってしまったことを、ご容赦いただきたい。
イザヤもエレミアもエゼキエルも、実は昔の勉強仲間だった。
・・・まあ、そういうことだと、笑ってお読みいただきたい。


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by hirune-neko | 2016-03-01 23:25 | インテリジェンス | Comments(4)
Commented by 祐助 at 2016-03-02 00:54 x
やっぱり猫にしてはやけに人間くさいと思ったら
3千年モノの化け猫だったのね。
ファラオの呪いも引きずってそうな…
Commented by hirune-neko at 2016-03-02 12:13
祐助さん

せめてそれぐらいの妄想で生きないと、息が詰まります。
でも逆に、三千年も生きていると考えれば、
少々のことで一喜一憂しなくなるみたいですよ。
Commented by 日本晴れ at 2016-03-02 15:50 x
「バランス」を保つ = 不偏、中庸、golden mean、そして単なる知識ではなく「知恵」の大事さ、うーん、深いですね。
どちらも普段から心掛けるようにはしていますが、本当難しいですね。 すごく大事なポイントであることについては共感致します。
世の中も、闇や影があるから光の存在が分かるし、ドーナツの穴もドーナツ自体が無いと定義しようがないですね。 あ、ちょっと脱線しました。たまたまドーナツ食べていましたものですから。 失礼しました。
Commented by hirune-neko at 2016-03-02 17:04
日本晴れさん

いろいろ投稿を有難うございます。
私自身、勉強させていただいています。

余命記事の中の、アマゾンレビュー星ひとつのを
実際に読みましたが、もしかしたらこの人かなと
思い当たる節があります。
情報戦争だなと実感しています。
私は自分の発想と方針で、皆さんの支援もいただきながら、
実効性のある仕組みを構築したいと考えています。

引き続き、宜しくお願いいたします。

確かに、ドーナツ本体が存在しなければ
ドーナツの穴は存在しませんね。
大発見ですね。
<< モノローグ舞台をなんとか実現し... 灯台もと暗し、紺屋の白袴、ネコ... >>



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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