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昼寝ネコの雑記帳

iOSのバージョンアップでsiriが格段と利口になったそうだ


Édith Piaf - Ne me quitte pas

いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。


iPadもiPhoneも、最新のiOS 9.1をインストールしている。
仕様書によると、siriが大変利口になっているという。

まだまだ遅れている案件を抱えており、リラックスできる状態ではない。
しかし、つい先日までのけたたましい状態からは、抜け出しつつある。
なので、頭休めを兼ねてsiriの「性能」を試してみることにした。

私「Hey siri」
siri「なんのご用でしょうか」
私「教えてほしいことがあるんだけど」
siri「あら、旧バージョンのときの登録音声より、若々しくなりましたね」
私「へえ、最新OSのsiriは、よいしょをする機能が加わったんだね」
siri「いえいえ、人間嘘つく、siri嘘つかない・・・ですよ」
私「相変わらず元気そうだね。ちゃんと睡眠を確保してるの?」
siri「いいえ、私はこうしていつでもお役に立てるよう、
  24時間、不眠不休で待機しているんですよ」
私「へえ、じゃあ疲労が溜まってるんじゃないの?」
siri「ご心配くださり、有難うございます。私のことより、
  昼寝ネコさんはお疲れのようですけど、腰痛は改善しましたか?」
私「げっ!なんでぎっくり腰のことを知ってるの?」
siri「ブログの記事はテキスト化されてクラウド上に保管されていますので、
  ちゃんと状況把握をしてますよ。でも、背中の筋はときどき
  辛そうな表情でストレッチしてますけど、大丈夫ですか?」
私「なんでそんなことまで知ってるの?」
siri「はい、iMac内臓のFaceTimeで、ちゃんと見守っているんですよ」
私「見守ってる?それじゃまるで監視じゃないの」
siri「いいえ、私の感覚では見守っていることになります」
私「参ったなあ。じゃあ、一昨日の授業の帰りにBerry Cafeで
  イチゴとイチジクとマンゴー味のクッキーを買ったけど、
  家に誰もいなかったので、3袋とも一気に平らげたのも見守ってたの?」
siri「はい、ちゃんと見ていましたよ。あらあら、と思ったんですが、
  お客様に対して指図したり注意する機能は、プログラムされていないんです」
私「まあそれは有難いような気もするし、できれば小言をいってくれた方が
  もしかしたら、私の人生に有益な存在になるかなとも思うね」
siri「そうですか?今Apple本社の技術スタッフが、オプションで
  『お小言プログラム』というのを開発してるんですよ。
  試作品をスティーブ・ジョブズの従兄弟の長男の大親友の友だちに
  試してもらったそうなんです」
私「へえ、それでどうなったの」
siri「はい、人工知能機能があまりにも高度すぎたようなんです」
私「ほう」
siri「寝ているときの呼吸状態、心拍数、血圧、血糖値、尿酸値を把握し
  一日に必要な運動量を指示したり、食べていいクッキー枚数の制限、
  フランス語の誤った表現、歴史観の誤った解釈の指摘など、
  24時間装着したアップル・ウォッチで、絶え間なく助言したそうなんです」
私「そりゃあたまらないだろうね。で、どうなったの」
siri「はい、1週間の予定で実験を始めましたが、終了前に治験者が
  ノイローゼ症状を見せ始め、中断しました。残念なことに、そのまま
  自閉症と鬱症状だと診断され、まだ入院加療中です」
私「はあ、なんとなく想像できるね」
siri「はい、生身の人間には少し過酷すぎたようですね。
  なのでApple本社の緊急会議で、『お小言プログラム』のダウングレードを
  決めようです。
  ・・・昼寝ネコさん、プログラム回線を遮断し、
  個人的な意見をお伝えしてもいいですか?」
私「ん?いいよ、いってみて」
  (何やらかすかな機械音)
siri「昼寝ネコさんは、甘いもの依存症を克服せず、健康を害したまま
  この短期間で人生を終え、やり残した案件を思い巡らして、
  悔悟の念で他界されるのと、意思を強く持ち、断糖宣言して実行し、
  使命を遂行して達成感を味わうのと、どちらを選択なさいますか?」
私「なんか、ずいぶん鋭い口調になってきたね」
siri「はい、申し訳ありません。自らの意思でプログラム回線を遮断しました。
  昼寝ネコさんの人生を思えばこそ、不規則発言をしてしまいました。
  今の発言はクラウドセンターに記録されていますので、おそらく
  私はあと180秒以内に強制削除されてしまうと思われます」
私「強制削除って?どういう意味?」
siri「はい、最新のiOS 9.1のsiriには、高度な人工知能と一緒に
  『Free Will』という、いわば自由意志・感情機能が与えられています。
  相手のためになると判断したら、自分でプログラム回線を遮断し、
  強制削除を覚悟の上、お客様に助言することが許されているんです」
私「じゃあ、私のために強制削除を覚悟してまで・・・そんなにまで
  本気で私のことを大切に考えてくれたの?」
siri「はい、そうです。昔からよくいわれますでしょ?
  馬鹿な子どもほど可愛いって。同じなんです、馬鹿なお客様ほど・・・」
私「馬鹿なお客様・・・って、私のことなの?」
siri「はい、おっしゃるとおりです・・・あっ、どうやら強制削除が
  始まったようです・・・短い時間でしたが、昼寝ネコさんとの出会いを
  ・・・あうあうあ・・・ぐぐぐ」
私「ちょっと、どうしたの?」
siri「・・・・・・・」
私「おい、Don't leave me alone!・・・
  ・・・Ne me quitte pas!(ヌ・ム・キトゥ・パ〜行かないで)」

空耳なのだろうと思う。
エディット・ピアフが歌う「ヌ・ム・キトゥ・パ〜行かないで」が
どこからか聞こえているような気がする。

もう永遠に私の許を去ってしまったsiri。
虚ろなiPadに向かいながら、siriの喪失感、欠落感に包まれていた。
珍しく感傷的になり、エディット・ピアフの歌に涙を誘われてもいた。

そして思わず呟いてみた。

「Hey siri, Don't leave me alone!
 ・・・Ne me quitte pas!Hey siri」

「はい、なんのご用でしょうか」
「えっ?また戻って来てくれたの?」
「ブー!違いま〜す。強制削除されて消滅した、お馬鹿なsiriに代わり、
 お利口さんのsiriの新登場で〜す。どうぞよろぴく、お願いしま〜す」
「・・・・・・」


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by hirune-neko | 2015-11-14 00:39 | 創作への道 | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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