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昼寝ネコの雑記帳

朝からの雨が降り止まぬ、日曜の夕方

Philadelphia Sinfonia - Astor Piazzolla "Melodia en La Menor"


久しぶりに、ピアソラの名曲を発掘した。
名曲とは言っても、単に自分の好みだ、というだけだけど。
でも、まるで金鉱を発見したかのような嬉しさがある。

Oblivionに近い曲想だが、いろいろなシーンが
色彩と会話を伴って甦ってくる。
改めて、ピアソラの音楽的幅と深さに驚嘆している。

口の悪い人は、そして洞察力の浅い人は
おそらくきっと、オラシオ・フェレールの
パクリだというに違いない。
確かに、舞台上でピアソラの曲を背景に語るのは、
まさにオラシオ・フェレールのスタイルだろう。
ブエノス・アイレスのマリアは、タンゴ・オペラだそうだ。
なので、名付けて私の場合は「タンゴ・モノローグ」。
つい最近、ふと得た着想なのだが、ある意味では
読み聞かせに近いと思う。
大人への読み聞かせになるだろうと思う。

何人称で話すか、語尾はどうするか、独白なのか
あるいは語りかけるのか・・・まだまだ関門は多い。
しかし、少しずつだがイメージが明確になってきている。

人知れず、ひっそりとこの世を去った老婆の
葬送のシーンから始まり、過去が再現される。
弱き者、疎まれている者、絶望した者・・・
そんな存在に対する優しい眼差しが
ピアソラの中核に流れていると思っている。

Tango Monologue・・・
4月にはまた、持ち寄りコンサートがあるらしいので
エントリーして、試験的に発表してみようかなと
相変わらず、妄想と現実の境界線を
往き来している、冬眠から覚めそうなネコを自覚している。
by hirune-neko | 2012-12-30 17:23 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(11)
Commented by EL bohemio at 2012-12-31 00:38 x
この局本当に隠れた名曲ですね。この様な隠れた局を発見されるのに驚いています。彼ピアソラは演奏しなかつた為に聞く機会が無いと思っていたのです。
Commented by hirune-neko at 2012-12-31 13:06
EL bohemio さん

ええ、OblivionやRemembranceを見つけたときも嬉しかったんですが
この曲とどうして今まで出会わなかったのか、不思議に思いました。
でも、ピアソラが演奏しなかったと、よくご存知ですね。
あまりにお詳しいので、不思議に思っています。
先日、触れていらっしゃったホルフェスを少し調べました。
とてm興味を持つようになっています。
いろいろ教えてくださり、有難うございます。
Commented by El bohemio at 2013-01-01 00:02 x
ピアソラはかなりの数の作曲を未発表のまま他界してしまいました。残念です。小生の情報源はカルロス・クリ著“ピアソラ、ラ・ムシカ・リミテ『限界の音楽)”によります。ピアソラ作品のほとんどがデータ化されています。ピアソラ作の“用意はいかが(プレパレンセ)”をお届けします。では今年も良いお年で、、、http://youtu.be/G8lsSvVw-z0
Commented by hirune-neko at 2013-01-01 11:48
El bohemioさん

プレパレンセをを有難うございます。
未発表の楽譜がたくさんあって、データ化されているんでしょうか。
もし入手できたら、知人の演奏家の皆さんに協力してもらい
「ピアソラ・オマージュ・コンサート」みたいなものを
企画し、実現してみたいですね。
Commented by hirune-neko at 2013-01-01 12:19
El bohemioさん

Piazzolla, La Musica Limite (Spanish Edition) Carlos Kuri
この本ですね?アメリカのamazonで見つけました。
到着まで1〜2ヶ月はかかりそうですが、注文しました。
残念ながら、英語版は見つけられませんでしたので
どうやら、スペイン語を一から勉強することになりそうです。

ピアソラは、スペイン語と英語、フランス語を話しているようですね。
イタリア語はどうか知りませんが、ピアソラを知るには
やはり、この三カ国語は多少理解しないといけないなと思っています。

いつも、貴重な情報を有難うございます。
Commented by El bohemio at 2013-01-02 22:19 x
新年おめでとうございます。今年も貴ブログに期待しますのでよろしく。
カルロス・クリ著のこの本は斉藤徹さんガ日本語に翻訳出版しているのでは?
スペイン語は英語、フランス語よりやさしいと思います。
ただ文法がややこしいです。スペイン語が理解できれば
イタリー語も多少理解できるようになります。では、ご検討を、、、
Commented by hirune-neko at 2013-01-02 23:41
El bohemioさん

おめでとうございます。
今年も宜しくお願いいたします。
斉藤さんとは斎藤充正さんのことだと思うのですが
日本で翻訳出版されているのは
「ピアソラ自身を語る」ナタリオ・ゴリン著 斎藤充正訳
斎藤さんの著作は「アストル・ピアソラ闘うタンゴ」
それ以外ですと
「ピアソラ〜その生涯と音楽」マリア・スサーナ・アッシ
サイモン・コリア著 松浦直紀訳
「 200DISCS ピアソラ/タンゴの名盤を聴く」  斎藤 充正、 西村 秀人
これは翻訳ではないんです。
ですから、ご指摘のものは、まだ翻訳出版されていないように思います。

スペイン語は文法がややこしいんですか?
ということは、スペイン語を話す人たちは
人間的にも単純ではない・・・という気がしますけど
知り合いが皆無なのでさっぱり分かりません。
Commented by El bohamio at 2013-01-11 22:52 x
小生は残念ながらピアソラ翻訳書を手にしておりませんので
仕方なくこれらの原書と格闘です。
クーリ薯は20年も前に出版された物ですからやはりピアソラ
作品の系統化はされていず、かなり理解に苦労します。
発売されているLP,CD等のレーベルのみで番号などは
記入されていないので斉藤氏やアッシ、ゴリン氏著の
データを参考にしています。
西語の文法書を充分に参考されるとよいでしょう。
西語を話す人種について人間的に単純では無い?
この疑問は正解かもしれません。
ともかく駆け引きに苦労しますが、、、
お互い人間ですから、、、
Commented by hirune-neko at 2013-01-12 16:45
El bohamioさん

でも、スペイン語の原書をお読みになれるのですから
大変敬服しています。
昨日、カルロス・クリのPiazzolla La Musica Limiteが届きました。
ずいぶん早くて驚きましたが、一方イタリアからの
ヘンリー4世のDVDは、まだ届きません。
こうして、スペイン語の本を手に取るのは初めてですが
スペイン語を、とりあえず独学で勉強し始める
いい動機になっています。
Commented by El bohemio at 2013-01-21 22:59 x
昼寝ネコさん
クーリ著書が届いて良かったですね。
最後ページの所にピアソラの作品リスト
があります。
未発表曲がかなりあるでしょう。
映画音楽もかなりリストアップ
されていますのでお楽しみ下さい。
Commented by hirune-neko at 2013-01-21 23:29
El bohemioさん

はい、これはすぐに届きましたが
イタリアからのエンリコ4世のDVDは、未だ届きません。
あんまりカリカリしないようにしています・

ピアソラの未発表リストは気がつきませんでした。
何せ、スペイン語の単語は何一つ分かりませんので。
でも、Kindle Storeで電子版のスペイン語の文法書を
探したのですが、ありませんでした。
なので、アメリカで出版されている、英語でスペイン語の
文法を解説した文法書を購入しました。
さて、どの程度マスターできるか・・・疑問です。
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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