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昼寝ネコの雑記帳

絵本「大切なわが子へ」の気仙方言版です

chiquelin de bachin - Astor Piazzolla-soundtrack


陸前高田市の図書館は津波で流され
今は四カ所の仮設図書館で頑張っています。
その図書館司書の方に紹介され、
地元で読み聞かせをしていらしゃる
蒲生孝子(がもうこうこ)さんに、「大切なわが子へ」の
本文を気仙方言に翻案してくれるようお願いしていました。
できあがってきた特別版2は、
お子さんを亡くされたご両親のための文章です。

福祉団体の助成を受けて、お申し込みがあった方に
無料で絵本を寄贈し始め、半年が過ぎました。
まだ受け付けています。

 *お申し込みはこちらでできます。

親を亡くされたお子さん向け(特別版1)、
お子さんを亡くされたご両親向け(特別版2)、
被災地あるいは疎開先で子育てされている
ご両親向け(応援版1)の3種類です。
気仙方言版は、特別版1と特別版2の
2種類をお願いし、できあがりました。

気仙地方は、大船渡市、陸前高田市、住田町で
使われている方言ですが、本当は耳から聴きたいと思います。
ですので、この絵本を申し込まれて
声に出して読んでいただきたいと・・・
その肉声を想像しています。

ピアソラの作品「チキリン・デ・バチン」を
ピアソラ自身のバンドネオン演奏で聴きながら、
気仙方言の特別版2をお読みください。

*  *  *  *  *  *  *

大切なわが子へ
〜おどっあんとおっかさんからのメッセージ


でぁすきな □□□□
げぁねぁげど さいなら
でぁじな □□□□
つれぁげど さいなら
おどっあんはね
はらのでっけぁおっかさんといっしょに
おめぁさんが生まれでくるのを
ずっと楽しみに待っていだんだよ


□□□□
おめぁさんは まだ おぼえでいやすか?
生まれる ずっとめぇのごとを
□□□□はとりっこやけものたちと
いっつもたのしくはなしっこしていだんだよ
でっけあ木の枝こから流れる
ふしぎなおどっこをきぎながら
この世に生まれでくる順番を
今が今がと楽しみに待っていだんだよ


いっつも□□□□を
めごこいどおもいながら
こころもちを つずんでくれた
青空とおひさまの光のように
おめぁさんのおがっていぐすがたを     
楽しみにしていやしたよ
おどっつあんとおっかさんも
日に日におがっていぐ□□□□のすがたを
そっとおもい えがいていやぁしたよ     


おっかさんの腹のながにいだどぎぁ
おどっあんとおっかさんの
声がきこえで いだがぁ?
おめぁさんに しずがに声をかげでいだのを
おぼえでいるがぁ?
おどっあんとおっかさんは
□□□□をおらえさ むげぁるごどを
すごぐ楽しみにしていだんだよ


○○○○年○○月○○日
めごこい□□□□
めごこい □□□□は おどっあんとおっかさんの
すごうぐ ながのいいごどによって
生まれできたんだよ
この世がおめぁさんをこばむはずがない
おめぁさんがこの世をこばんだのかもしれなぇ
なぜおめぁさんのおがっていぐすがだを
見まもるごどがでぎなぐなったのが
すごぐげえあねえごとだ


でぁじな □□□□
おどっあんとおっかさんの
はじめで つけだおめぁさんのなまぇを
そっと こごろにしまっておぎゃすよ
おらだじよりさぎに
あの世に いってしまったおめぁさんのごどを
いずまでも でぁじに
おぼえで いぁすからね


おらだじの □□□□
おめぁさんにはいずが まだ会えるような気がしていぁすよ
なんと不思議なごどだが
立派におがったおめぁさんど
まだ次の世で会えるような気がしていやぁす
おめあさんは なんでさぎに行ってしまったのが
今はわがんなぇけれど
そしてわがぁるのは たやすぐねえぁけれど
でももしかしで
□□□□には
なにが とぐべずなわげが あったのがもしれねぇね


おらだじの □□□□
おどっあんとおっかさんには
もう おめぁさんのすがだは めぇねぇけれど
でも どごがで 見守ってくれているような気がするんだよ
なずのあずい日に
こごろもちのいい風が頬をなでぇだら
それは □□□□のささやきだど思うようにしゃす
すごうぐ しばれる冬の日に
こごろもじが あったがぐなったら
それはおめぁさんのこごろもじだど おもうようにしぁす


おどなしい □□□□
おらだじど同じこごろもちを持っている □□□□
いずが
こごろもちが どでんしたどぎゃ
すごぐ なぎでぁど おもっだどきゃ
おもいだしてみでけろ
おめぁさんのこごろもちは そごにあるんだがら
おどっあんとおっかさんが持っているのとおんなじこごろもちが
おめぁさんのながにもあるんだがら


おどっあんとおっかさんは
おめぁさんがこの世がら いねぁぐなっても
おめぁさんのこごろもちが
おだやがにおがるごどをねがっていやぁす
なぎでぁほど つれぇごども 乗りごえで
たぐましぐ おがるごどをねがっていやぁす
でぁじな □□□□
おどっあんとおっかさんは
いずまでもおめぁさんを でぇじにおもっていやぁす


とびぁっこの 間だったけれど
□□□□は おどっあんとおかっさんに
あったけぁものをのごしてくれえぁした
本当に とびぁっこの 間だったけれど
おどっあんとおっかさんは
おめぁさんがいで ありげぁてぁどおもっいぁす 

       ○翻案文:蒲生孝子(気仙方言版) ○文:昼寝ネコ
by hirune-neko | 2012-10-31 17:18 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(2)
Commented by romarin at 2012-11-11 21:35 x
素晴らしいです。勝手ながらFacebookで紹介させていただきました。
Commented by hirune-neko at 2012-11-11 23:13
romarinさん

いつも有難うございます。
地元気仙と盛岡の県立図書館から
寄贈の要請が来ていますので、お送りします。
たしかに資料性はあると思うんですね。
あまり、方言版は作られていないようですから。
<< またアホなことを考え始めている 半世紀過ぎても変わらない >>



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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