昼寝ネコの雑記帳

夏の終わりに向けて

The Summer Knows - Sarah Vaughan


もうそろそろ、夏の終わりの予感がしています。
予感などしなくても、秋は自然にやって来るのですが、
ここ数日の暑さは、夏の最後の悪あがきだったように思えるのです。

これは、もうかなり前に観た映画のテーマ曲ですが、
ミシェル・ルグランの作曲です。
サラ・ヴォーンは、普段ほとんど聴かないヴォーカリストですが
なかなか味わいがあるなと感じ、先日ダウンロードしました。

宿題を多く残す夏になりそうです。

ひょんなことから出版業界に身を投じ
かれこれ30年以上が経過しました。
新興の零細な出版社でスタートしましたが
今では・・・やはり零細な規模のままです。
でも、ひとつだけ誇れることがあります。
それは、方向性がぶれなかったことです。
頑固一徹に、頑迷なまでに一定の方向を目指し
姿勢を崩さなかったことが唯一の誇りです。

余談ですが、プッチーニの「ラ・ボエーム」という
オペラ作品があります。
哲学者役が歌う「コートの歌」という
アリアの歌詞が思い出されます。
危篤状態の友人のため、長年使用した
コートを質屋に換金しに行くときに
そのコートに対して惜別の歌を贈るシーンです。
「お前は今まで、どんな権力や富に対しても
腰を曲げず、屈しなかった」と歌うのです。
とても共感を覚えたものです。

iPadが発表されてから、
怒濤のように電子出版に期待が集まりました。
確かに、この軽いデバイスに、書籍が
何百冊も収まるというのは、まさに
出版業界の産業革命です。
でも、残念ながら、日本ではまだまだ
足踏み状態のように見えます。

わが社では、紙に印刷した「オンリーワン絵本」を
十年かけて定着してきました。
カテゴリーによっては、電子化になじまない書籍もあります。
電子出版も、あれこれ試行錯誤して来ましたが
どうやら、時期が到来したような予感があります。

詳細は語れませんが、来年に向けて
本格的に、電子書籍と紙に印刷した書籍の
併存を実現させたいなと、密かに闘志を燃やしています。

零細な出版社で働くということは
ときには一人で、著者、編集者、DTP処理、校正、
デザイン・レイアウト、企画書作成、営業、
クレーム処理、納品、受注データ処理、サイト作成・・・
なんでも多少はできないと、成り立たない会社なんです。
中途半端な知識ではありますが、なんとか
全体を構築できるよう、調べたり、聞いたりの連続で、
でも、十年単位で継続していると、不思議なもので
なんとなく全体像をイメージできるようになるものですね。

いくつもの宿題は、すべて有望な可能性があり
まとめる自信に満ち満ちています・・・という具合に
自己暗示をかけないと、やってこられませんでした。
結果的に水泡に帰した案件が、たくさん思い出されます。
でも、その都度、次のテーマを創造し
攻略のシナリオを考えて、実行に移す・・・けれど
うまくいかなかった。その繰り返しです。
でも、落胆する前に、次のことを考え
反省はしても、決して悔やむことはありませんでした。

いろいろな人との出会いがあり、理解と支援をいただいて
なんとか生きながらえてきましたが、
いつかこの場で、いくつもの成功事例のご報告ができるよう
早く涼しい秋が到来するよう願っています。
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by hirune-neko | 2012-08-22 00:19 | 現実的なお話し | Comments(4)
Commented by papabubure at 2012-08-22 11:55
iいろいろな人との出会いがあり、理解と支援をいただいて
なんとか生きながらえてきましたが、

この文章を拝見して先日のメダリストの銀座のパレードを
連想いたしました。
放送をみていて涙がこぼれました。
すべてに共通する想いですね。
ぜひ昼寝ネコさんぜひ嬉しい秋をお迎えできるよう
お祈りします。はい。
Commented by hirune-neko at 2012-08-22 12:26
papabubureさん

有難うございます。
妄想も、ん十年も言い続けていると
現実になるものなんです・・・と、
いつか言ってみたいなと思っています。

文章と創作こそが、自分の領分だと思っていますので
最も理想的な着地点を目指しているように思います。
ご声援を、宜しくお願いいたします。
Commented by まりも at 2012-08-25 18:20 x
「おもいでの夏」を聴きながら
昼寝ネコさんがmixiで沈黙を破り
怒濤のように書き始めたころのことを
なつかしく思い出していました。

もうずいぶん経つのに
何の支えにもなっていないことを
心苦しく思います。

今年の秋は大きな実りの秋となりますように。
Commented by hirune-neko at 2012-08-26 00:32
まりもさん

激励を有難うございます。
怒濤のように書き始めましたっけ?
今はすっかり、のんびりマイペースですよ。
あまり記事を書いていないときは
とっても忙しいか、ダウンして入院しているか
どちらかです。でも、入院しても意識があって
手が動けばアップはできますけど、気力がないと
だめですよね。

ときどき訪問してくださって、
批評していただければ、それが支えですので
宜しくお願いいたします。
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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