昼寝ネコの雑記帳

続・災害とクレモンティーヌは忘れた頃に・・・

Clémentine - Marizinha


そろそろ連絡がある頃だと予感はしていた。
ドゥーヴィルとは時差がある関係で、早朝の電話だった。
「サヴァ?おじさん!」
「ん?サバ?味噌煮の缶詰を
この間、食べたばかりだから、いらないよ」
「寝ぼけないでよ、ワタシよ、クレモンティーヌ!」
「あん?なんだお前か」

姪のクレモンティーヌからだった。
私とどんな間柄かについては、過去に何度か書いたので
省略するが、それでなくても頭が上がらないのに
昼寝ネコ一族の世界最高会議・議長秘書なもんだから
これでも、公私ともに非常に気を遣っている。

「おじさん、北海道・東北の新聞社回り、ご苦労様でした」
「なんでそんなこと知ってんの、お前?」
「だから、前にちゃんと言ったでしょ!
おじさんは、最高会議の24時間監視下にあるって。
毎週、おじさんの行動報告書が上がってくるから、
姪の私に恥をかかせないでって、お願いしたじゃないの。
だからずっと品行方正で、やれやれって思ってたのに、
監視のこと、忘れてたの?呆れたわ」
「品行方正も何も、もうおいぼれだから、
行動力なんてゼロに近いよ」
「あら、そうなの?
それにしては、よく盛岡の街でピアソラの
生演奏をしている店を見つけたじゃないの」
「げっ!そんなとこまで監視してんのか、議長は?」

相変わらず気性の激しい女だ。
少しは母親の性格を受け継げば良かったのに。
まあ、昔のことを思い出してしまうから、
振り返るのは止めておこう。

「で、新聞社15社を回って、成果があったの?」
「ああ、今日現在で8社が記事にしてくれてね、
もう少し増えそうだよ」
「ふ〜ん、良かったわね。
ところでおじさん、相変わらず新聞を購読してないのね」
「ああ、そういえばそうだ」
「おじさん、この記事だけど。
内容は記憶にあると思うけど、
どこの新聞社の記事か分かる?読んでみて」
「あいあい」

無線ネコネットから、脳内にCATDF形式の画像が
瞬時に転送されてきた。
2012年06月09日付となっている。

*以下、CATDF形式の画像を人間向けTEXT形式に変換

 結末は始めから分かっているのにそれをあえてすることを「無分別」と呼ぶ。駐中国大使に丹羽宇一郎氏を任命した政府の認識がいかに甘かったか、ごみ同様これは分別が必要だったのだ▼英紙のインタビューで同大使は、尖閣諸島を東京都が購入するという石原都知事の構想を捉え「実行されれば日中関係に重大な危機をもたらすことになる」と発言、反対を表明したというのだからどこの国の大使かと首をかしげたくもなろうというもの。当然ながら政府は「国の立場と異なる」と注意し、党内からも批判が上がっているが、何を今さらだろう▼就任早々、役目を終えた対中国ODA(政府開発援助)を継続すべきと発言、国益を犠牲にしてまでの媚中ぶりが呆れられた同大使のことだから、中国のご機嫌をそこねることは間違いない尖閣購入に今度はどのような反応を示すか内々注目されていたのだが、横路衆院議長が中国要人と会見した際に同席し「日本の国民感情はおかしい」「日本は変わった国なんですよ」とおもねったとか▼同大使は伊藤忠商事の元社長だけに、出身母体を考えた場合、国益と社益の兼ね合いがからむこの任務にはふさわしくないという声が強かったが、その懸念通りとなったようだ▼この事実を報じた産経は「外交の重要性をわきまえないあり方が、専門家でも何でもない民間人の駐中国大使起用というパフォーマンスを生み、今や深刻な実害を招いている」とケチョンケチョン。商売なら何を売ろうと可だが、国までは売ってくれるな。
 (http://www.tohkaishimpo.com/→コラム→世迷言→2012年06月09日付の記事)

「ほう、なかなか威勢のいい記事だね」
「内容はどうなの?」
「いやあ、まったくその通りだけど、どこの国の新聞社なの?」
「日本よ!」
「今どきの新聞社なんて、ちゃんと本質を伝えにくい
経営環境に追いやられてるんだから、こんな論調で
商業新聞が成り立つ訳がないだろう?」
「だから、おじさんはいい歳をして世間知らずなのよ!」

やれやれ、またお説教が始まったよ。

「この新聞社はね、おじさんが訪問した
15社のうちの1社なのよ!
頑張ってると思わない?」
「えっ?どの新聞社なの?」
「おじさん、大船渡の高台にある新聞社のこと
自分でブログに書いたでしょ?」
「ああ、あの新聞社なのか?」
「川崎に住んでても、郵送購読できるんだから
まず自分が購読して、周りの人たちにも勧めてあげてよ」
「はあ」
「はあ、じゃないでしょ!
すぐに行動に移してちょうだいね、
議長も是非って言ってるから」
「ふう」

災害とクレモンティーヌは、忘れた頃にやってくる。
本当だな、まったく。
ああ、思い出した。
あの新聞社は「東海新報」だ。
大船渡市、陸前高田市、住田町が配布地域の。

クレモンティーヌには逆らえない。
いや、自分の意思で購読を決め・・・たことにしよう。
月額2,000円。郵送購読料2,200円か。

・・・そんな訳で、サイトの会社概要に目を通してみた。
・・・そんな訳で、つい先刻、サイトから「郵送購読」を申し込んだ。
・・・そんな訳で、ここまで読んでくださった皆さんにお願いしたい
   是非、東海新報の読者になっていだだきたい。

このブログを読んで、東海新報を申し込んでくださった方には
なんの特典も用意できていないのだが、
深夜クレモンティーヌが夢の中に現れて
感謝の気持ちを込め、冒頭の歌を歌ってくれるそうだ。

決してクレモンティーヌの恫喝に屈したのではない。
本当に心から真面目に懇願、哀願の気持ちでお願いする次第だ。

東海新報会社概要
岩手新報・河北新報などの記者を退職後の昭和33年12月、
鈴木正雄(平成21年4月5日死去、享年94歳)が創刊。
大船渡市は岩手県沿岸でもほぼ最東端に位置することから
題号に「東海」の二字を冠した。
外部資本の導入は御用新聞に堕するおそれがあると、
すべて独力での経営だった上、
2年後にはチリ地震津波で被災するなど
台所は常に火の車を強いられたが、
不撓不屈の精神でこれを乗り越え、
徐々に読者を増やしていった。
昭和54年には念願だったオフセット輪転機を導入、
さらに2年後の56年には組版をすべて電算写植にするなど
技術革新にもいち早く取り組み、平成10年には
新聞製作をすべてデジタル化、
なお、先進技術の活用と取り組んでいる。
エリアは、旧気仙郡の2市1町(大船渡市、陸前高田市、住田町)で、
平成23年3月11日の東日本大震災では2市が被災、
読者、広告主とも激減する苦境に立たされたが
1日も早い復興を目指し報道機関としての
業務を全うする覚悟を新たにしている。
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by hirune-neko | 2012-06-13 12:09 | 現実的なお話し | Comments(2)
Commented by ayrton_7 at 2012-06-13 12:24
可愛いくて知的な姪っ子さんが、いらっしゃるんですね。笑
でも彼女、日本語の新聞、よく読めましたねぇ。
Commented by hirune-neko at 2012-06-13 13:03
ayrton_7さん

そうなんですよ。
クレモンティーヌは、かなりの数の
言語に精通しているんです。
もともと日本通であり、ときどき日本に来ては
浅草に行って、好物の「かみなりおこし」を
仲見世通りを歩きながら、ボリボリ食べてますよ。
もちろん、日本の新聞を数紙購読しています。
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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