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昼寝ネコの雑記帳

不思議な夢

不思議な夢_c0115242_10283865.jpg


「これってネコなの?
顔が青ざめているけど、何か言いたそうな表情ね。
それにしても、ユニークな毛色だこと。
誰が見ても、これが中学生の描いた絵だとは
思わないでしょうね。
ふ〜ん、きょうちゃんの目には、ネコがこんな風に見えるのね。」

夕べは、とっても暑くて寝苦しい夜だったけど、
深く寝入ってしまい、夢を見ました。
夢の中に、きょうちゃんが描いたこのネコが出てきたの。
何度も振り向いて、ミャアミャア鳴いて
一体どこに連れて行こうとしているのかしら。
でも、なぜか一緒に行かなくてはいけないと思っていたの。

曲がりくねった細い道を、どんどん上っていき、
ときどき急な坂道もあったけど、
不思議とちっとも疲れませんでした。
周りが見通せない雲の中は、ひんやりしていたし
少し暗くて、とっても不安でした。
急に視界が開け、まぶしい世界に出ました。
明るさに目が慣れると、ゆったりとした
白い服を着た男の人が何人か見えたんです。
みんな白いひげをたくわえて、何やら
真面目な顔つきでお話し合いをしているようです。
声が聞こえてきました。

「さあ、いよいよこの子が地上で生を受ける番がやってきました。
この子は特別な子どもなので、豊かで特別な愛情を必要としています。
この子の成長はとてもゆっくりになるだろうと思います。
地上の生活だけでは、もしかして一人前になれないかもしれません。
自分の思うことを上手に伝えられないかもしれませんし、
何をやってもうまくいかないかもしれません。
ですから、この子は今日まで大切にとっておかれました。
どの時代に、どこで生を受けさせるかを
注意深く考える必要があったからです。
この子とともに歩み、この子が幸せな生涯を送れるよう見守ってくれる
素晴らしい両親を探してあげようではありませんか。
私たちに代わって、この特別で神聖な任務を引き受けてくれる
立派な両親を探してあげようではありませんか。
この子を授かったその二人は、
最初は驚き、思い悩むかもしれません。
なぜこの子を授かったのか、
すぐには受け入れられないかもしれません。
でも、この子によってさらに純粋で豊かな愛情を
心の中に育むでしょう。
そしていつかこの子が、天から見守っている
私たちから送られた
特別な存在であることを悟るでしょう。
天から与えられる試練を引き受けるとき、
心が清く柔和で穏やかな人々には
永遠に続く平安と安息とが与えられるのです。」

その小さな子を見ようとしましたが
まぶしい光に照らされていたので良く見えませんでした。
でも、一人の男の人が立ち上がったとき、一瞬ですが
その子の顔を見ることができました。

夢はそこで終わりました。
とっても不思議な夢でした。
きょうちゃんが生まれた後、心が晴れなかったとき、
どうしてこの子は天使にならなかったんだろうと
ふと思ったことがあります。
でも、穏やかなきょうちゃんの寝顔を見たとき
すぐに心から「ごめんね、きょうちゃん」と謝りました。
夢のまばゆい光の中で、一瞬だけ見えた
その子は、きょうちゃんだったんですよ。
これと同じ夢を、これまでに何度も見ました。
きょうちゃんの描いた不思議なネコが
天まで連れて行ってくれて、
お母さんとお父さんに託された
神聖な「天上の会議」を見せてくれたのね、きっと。

このネコは、どう見ても中学生が描いた絵には見えないけど、
お母さんの心の中で、いつまでも生き続ける
特別なネコになってしまっているんですよ。

(このネコの画は、いつもの
カトリ〜ヌ・笠井さんの作品ではありません。
このネコは、ダウン症で生まれたきょうちゃんが、
中学生の時に描いた画です。
ある日本人の学者が、英国の修道院にダウン症の子どもを訪ねたとき、
修道女から渡された、作者不詳の詩もモチーフになっています。
久しぶりに ネコの画を見てイメージが湧きました。)
by hirune-neko | 2010-07-22 10:29 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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