昼寝ネコの雑記帳

どっこい、オイラも生きている

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(カトリ〜ヌ・笠井さんの最新作です)
ずいぶん寝不足の日が続きました。
朝の5時過ぎまで仕事なんていう日も多く
かなり消耗しましたが、なんとかまた
日常生活が普通に戻ってきました。

知人からは、お互いにもう若くないんだから
徹夜なんてしない方がいいよ、と忠告され、
本当にそうだなと思っています。

そんなわけで、今日は久しぶりに
旧作映画をスキップさせながら観たんです。
繰り返し10回以上は鑑賞済みなんですが
とても好きな映画で、飽きません。
邦題は「ニューオリンズ・トライアル」、
原題は「Run Away Jury」で、法廷ものです。
原作はジョン・グリシャム。
出演はジーン・ハックマン、ダスティン・ホフマン、
ジョン・キューザック・・・脇役の人たちも皆
非常に好演しており、プロットもいいし
音楽もいいし、私にとっては秀作です。

で、今日のネコは、長い昼寝から目覚め
何やらいい夢を見たのか、表情が充実しています。
私の実際の夢なんて、人様に詳しく説明できないような
本当にトンチンカンなものばかりなんですよ。

毎日が時間に追われていると、妄想タイムもなく
精神的にひからびた状態になってしまいます。
最近は特に、東アジア情勢と日本の政治家や
官僚の皆さんの動静を聞くにつけ
ああ、このまま日本で一生を過ごせるのだろうかと、
不安が増幅してきています。

先が見えない時代に突入して来ましたね。
いよいよ、われら昼寝ネコ一族が
なんらかのアクションを起こさなくていけない
そんな風に感じる昨今です。
ふう・・・。

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# by hirune-neko | 2008-07-12 23:22 | Comments(2)

かすりもせず落選の公募作品公開1

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(カトリ〜ヌ・笠井さんの、この画から着想を得ました)


公募ラジオドラマ、落選作品大公開!

 北海道・札幌市にあるSTVラジオが公募した「北のシナリオ大賞」の発表がありました。昨日の北海道新聞紙上で結果が報道され、昼寝ネコ作「雪女の甘いささやき」は、かすりもせずに見事落選でした。うぐぐ・・・残念でした。
 結果が判明しましたので、これで晴れて作品を公開したいと思います。約1万2千字ですので少し長いですが、比較的SF小説感覚で気楽にお読みいただけると思います。
 掲載できる字数制限の関係で、以下に何部かに分けて公開します。


雪女の甘いささやき【その1】 昼寝ネコ・作

 羽田発、新千歳空港行きの飛行機は、ほぼ満席状態だった。あいにく真ん中の席で、両側を少々肥満気味の男性に挟まれ、肩身の狭い思いだった。新聞も機内誌も広げる気になれず、頭の中はまだ昨晩の負け将棋の棋譜で占められていた。
 対戦相手は「フォアグラ肝臓」さんという風変わりな名前で、一年ほど前に入門したネット将棋スクールの兄弟子に当たる。大のアルコール好きだそうだ。酒量と体重が徐々に増えてしまい、気がついたら脂肪肝になっていたという。そのついでにフォアグラ肝臓と、自ら命名したらしい。
 兄弟子といっても面識があるわけではなく、ネット上で対戦相手になってもらっているだけである。実力は雲泥の差で、ネット将棋スクールの堀川師匠の話では、フォアグラ肝臓さんはアマ四、五段だそうだ。私は学生時代に、寮の談話室で寮生仲間と時々指す程度で、かれこれ四十年近く、駒に触ってもいなかった。それが、どういうわけかネット上で将棋の対戦ができることを知り、すっかりはまってしまった。連戦惨敗の悔しさが後押ししてネット将棋スクールを探し当て、入門したというのが実情だ。だから、実力はやっとアマ十二級近くでうろついている。
 いつもフォアグラ肝臓さんには、いいようにあしらわれるのだが、昨晩は違った。どうしたわけか、序盤から中盤にかけて調子が良かった。どうやって寄せようか、これで有段者に初めて勝てるぞ・・・そんな思いが頭の中いっぱいに拡がったとき、6四角と打たれた。おお飛車取りか、とりあえず安全なところに避難しておこう、と飛車が逃げた瞬間、ノータイムで3六桂と打たれた。角が睨んでいるので歩で取れないし、相手の持ち駒には「金」があって、これでは即詰みだ。気をつけていたのに、美濃囲いの弱点をもろに突かれてしまった。
 勝利への期待感がふくらんでいたのに、一気に奈落の底に突き落とされた瞬間だった。悔しさより、呆然とした思いで何も考えられなかった。あのときは、どう指せばよかったのだろう・・・新しい一日が始まったのに、今さら考えても仕方のないことを、あれこれ思い巡らしていた。
 やがて飛行機は離陸し、ぐんぐん高度を上げていった。

 ガクンという衝撃で目が覚めた。どうやらいつの間にか眠りに落ちていたらしい。窓の外は少し暗くなりかけていたが、雪で覆われた新千歳空港の景色が拡がっている。あと半月もすればクリスマスの時期だ。札幌の街は、夜ともなればイルミネーションできれいに装っているのだろう。雪の似合う街だ。

 母は長年、札幌の手稲前田に独りで住んでいる。私が高校を卒業して北海道を離れ、数年後に父が亡くなってからのことなので、三十数年は今の家に住んでいることになる。
昨年から札幌出張の機会が増え、その都度、母の家に居候している。 
 国道五号線から手稲駅方面に右折し、石狩街道に入ると、きれいな並木道が続いている。月面宇宙センターのような外観の、石狩図書館を過ぎてしばらく走ると、夜だったせいか、信号もまばらで人の気配がしなくなる。降り続く雪で視界も悪くなる。
 そんなとき、何やら雪女が、人待ち風に道路脇にたたずんでいそうな気がする。あるとき、将棋の対戦後のチャット感想戦で、フォアグラ肝臓さんに雪女の話をしてみた。そのとき初めて、フォラグラ肝臓さんが道東の出身であることを知った。
 フォアグラ肝臓さんにいわせれば、雪女の出没する場所は石狩街道などではなく、北見峠か金華峠の方がそれらしいという。私は、たまたま、全道に病院を展開している医療法人の本部に営業している。いつか契約が決まって道東に行く機会があったら、是非ともその峠を経由して行ってみようと思っている。やはり雪女には、都会ではなく、茫洋とした雪深い大自然の方が、よく似合うのではないだろうか。



   *   *   *



 一昨日の夜、仕事帰りにふと大通り公園に立ち寄った。厳しい冷え込みだったが、雪の積もったベンチに腰を下ろした。この何十年もの間、久しく訪れていなかったので、ふと懐かしく思い出したのである。夜気は冷たく、テレビ塔を見上げながら、長居はしない方がいいなと思い始めたそのとき、いつの間にか横に奇妙な雰囲気のネコが座っていることに気づいた。
「ニャ〜」
「おやおや、今晩ニャ〜」
 得意のネコ語で話しかけてみたが、返事はすべて「ニャ〜」だった。
「なんだい、ネコのくせにブーツなんか履いて。おまけにお前の足はまるでバレエダンサーのように、しっかり百八十度に開いているね。プレパラシオン一番のポーズじゃないか」
「ニャ〜、ニャ〜」
 どうやら何かいいたいらしい。そっと手を近づけてみたら、横腹が異常に冷たい。かわいそうに。コートのボタンを外し、抱き寄せて暖めようとしたが頑強に拒む。
「まあいいや。で、こんなところで何をしてんの?お腹、空いてない?」
 こいつ、ネコだけどバレエダンサーのように減量してんのかな。やたらなものは食べないんだろうな。
「昼寝ネコさん!」
 女性の声がする。
「ん?!」
 誰だろう、私のニックネームを知ってる人なんてほんの数人なのに。おまけに札幌で知ってる人なんてごくわずかだし・・・。そう思ってベンチの後ろを振り向いたが誰もいない。念のためにもう一度周りを確かめたが誰もいない。
「昼寝ネコさん!」
 また女性の声がする。まさかとは思ったが、ネコに視線を向けてみた。
「昼寝ネコさん!わたしが呼んでいるんですよ」
 確かにネコがしゃべっている。なんてこった、とうとう幻覚と幻聴が始まったのか。愕然とする思いだった。
「びっくりさせてごめんなさい。昼寝ネコさんを探していたんです」
「えっ?私を探してた?キミはどこの誰なんだい?」
「わたしはずっと遠いキラキラ星から、昼寝ネコさんに会いにやってきました。ようやくお会いできましたね」
「ええっ?遠い星?キラキラ星?それよりよくできたロボットだね。誰かが遠隔操作しているんでしょう?もしもし?ハロー?」
 そういうと、私はネコの目に向かって手を振った。おそらく目がカメラになっているのだろう。
「もしもし、隠れているのは、どなたですか?こちらは昼寝ネコですよ。本日も晴天なり」
「昼寝ネコさん、わたしはロボットではありません。遠い星からやってきたんですよ」
「まあいいや。じゃあ話を聞くからさ、何の用件か説明してくれる?さっぱり理解できないよ」
「はい。わたしは地球から三万光年離れたキラキラ星からやってきました」
「ほう、三万光年ね。で、何年かかってやってきたの?」
 いたずらにしてはなかなか良くできていると思ったので、会話に付き合うことにした。
「ご理解いただけないと思いますが、宇宙空間をねじまげる特別なルートを使い、ごく短時間で到着しました」
「なるほど」
「ご理解いただけたんですね?」
「いや、全然」
「では、昼寝ネコさんに会いにきた理由を、簡単にご説明しますね」
「うん。そうしてください」
 彼女の会話にはついていけなかった。理解力と想像力を遙かに超えた内容だったので、頭の中でイメージが固定化されなかったのだ。やりとりを要約するとこのようになる。 
 彼女の住んでいるキラキラ星では文明が最高度に発達しているのだが、星の持つ再生能力が急激に低下してしまった。そのため、海水の温度が上昇し、低温の海底で眠っていた、さまざまなウィルスが活動し始めたらしい。長年地表に出てこなかったウィルスなので、ワクチンもなく誰も抗体を持っていない。このまま感染が拡がると、キラキラ星に住んでいる生き物はすべて絶滅する危険性が高いという。
 水と空気の豊富な他の惑星に集団移住するか、あるいは強力な抗体をもつ「個体」を宇宙から探し出し、血清を作って住民を救わなければならなくなった。そこで、広範囲な宇宙に無数の無人探査衛星を派遣して調べた結果、地球人に抗体を持つ人が存在することが分かった。DNAの状態が重要らしいのだが、地球人のものはかなりの確率で、安全に適応することが分かった。しかし問題なのは通常のDNAだけでなく「m-DNA」の適合性の問題らしい。「m-DNA」とは、感性をコントロールするDNAのことを指すという。
 キラキラ星の人々は、高度に精神性が発達しており、感性のDNAが適合しないと精神が破綻したり凶暴になったり、廃人になってしまうというのだ。そこで無人探査衛星が入念に調査した結果、地球上ではこの私が、最適のm-DNAの持ち主であることを発見したという。そこで彼女が全権を委任され、ネゴシエーターとして私に接触するために地球に派遣されてきたらしい。

【第2部に続く】

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# by hirune-neko | 2008-06-28 17:26 | 創作への道 | Comments(4)

かすりもせず落選の公募作品公開2

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(カトリ〜ヌ・笠井さんの、この画から着想を得ました)

雪女の甘いささやき【その2】 昼寝ネコ・作

 まあ、ざっと簡単にいうとそういうことになる。
 私はおそるおそる訊いてみた。
「私の、そのm-DNAって、どこが普通の人と違うの?」
「まず第一に、現実的なものに固執しないことなんです。次に、変人と紙一重なぐらい妄想・想像力があること。それと、人間や動物に対し敵意や憎しみを持ちにくく、相手の心の痛みを理解し、言葉の概念を超越して相手の心理状態や人格を洞察する感性を持っている・・・これがm-DNAの基礎構造にはどうしても必要であり、いくら科学が発達しても合成できない性質のものなんです」
「はぁ・・・なんだかほめられているのか馬鹿にされているのか判断がつかないんだけど。で、私にどうしろというわけ?」
「血清を作りたいんです。血液を五リットルほどいただきたいんです」
「五リットルだって?一体、人間の体内にはどれだけの血液量があるのか、キミは知ってるの?」
「はい、昼寝ネコさんの場合は、今朝六時ちょうどの時点で体重が八十二・二五キロ、全血液量は六・五二リットルでした。ちょっと血圧と血糖値が高めでしたが、それは大丈夫です。それと、いただいた血液は瞬時に人工血液にコピーして体内に戻しますので、危険は全然ありません」
「うげげ・・・?」
 私はとうとう言葉を発することができなくなってしまった。なんといっていいのか判断がつかないのだ。
「・・・話の筋はなんとか理解したけど、どうやったらその奇妙な申し出を・・・そんなことよりキミがその、キラキラ星からきたってことをどうやったら信じられるのか、自分でも困ってるんだよ。大体さ、日本語をしゃべってるけど、もし私がフランス人だったらどうすんの?」
「もちろん、フランス語で話します。昼寝ネコさんがイギリス人だったら英語、イタ公・・・いえ失礼、イタリア人だったらイタリア語で話しかけます」
「へえ、だったらちょっとフランス・イギリス・イタリアの順でなんかしゃべってみてくれる?」
「おやすいご用です。では、フランス語です・・・アロン・ザンファン・ドゥ・ラ・パトゥリー(Allons enfants de la Patrie)・・・次は英語です・・・ゴッド・セイブ・アウア・グレイシャス・クィーン(God save our gracious Queen)・・・イタリア語です・・・フラッテリ・ディタリア・リタリア・セ・デスタ(Fratteli d'Italia l'Italia s'e' desta)・・・なんでしたらアフリカの言葉でも?」
「いやいやもういいよ。参ったなあ・・・。じゃあもうひとつ。ネコの姿をしてるけど、キミはキラキラ星でもネコなの?」
「いえ。地球人と同じ形をしているんです。でも、頭の形とか服装が少し変わっていますので、ネコの方が目立たないと思って、ネコの格好でお待ちしていました」
「ネコの格好っていうけど、ほかにどんな格好になれるの?」
「人間でもライオンでも、およそ地球上の生き物であればどんな姿にも変身できます」
「じゃあ、例えば有名な女優にでも変身できるわけ?」
「はい、もちろんです。ただ体細胞を合成変換させるので、少し時間がかかりますけどね。それでも、せいぜい三十分」
「たった三十分で?もしそれができたら、信用しないわけにいかないだろうなあ」
「はい、お望みでしたら、わたしたちの科学技術がどれだけ凄いかお見せできますよ」
「じゃあカトリーヌ・ド・ヌーヴでも仲間由紀恵でも?」
「はい、おやすいご用です」
「へえ、すごいもんだねえ。・・・じゃあさ、せっかくだからカトリーヌ・ド・ヌーヴの若い頃、そうだなあ『シェルブールの雨傘』に出てた頃のカトリーヌ・ド・ヌーヴっていうのも可能なの?」
「はい。もしわたしがシェルブールの雨傘のカトリーヌ・ド・ヌーヴになって、昼寝ネコさんの前に現れたら、血液をいただけますか?」
「そりゃまあねえ、人道的な見地からいうと、それと宇宙親善の・・・あまり耳慣れない言葉ではあるけれど、キミのキラキラ星の大勢の人たちが助かるんなら、協力しないわけにはいかないだろうねえ」
「ありがとうございます」

 もののはずみというのは本当に恐ろしいもので、このネゴシエーターと私、昼寝ネコは三十分後に4丁目プラザの前で待ち合わせすることになった。どうせ夢だろうが、やけにはっきりしているから、もう少し覚めないでいるのだろうか・・・最後までこの夢に付き合ってやるか。そう考えると、すぐ近くに駐車していた車に戻り、エンジンをかけた。
 二十五分待って、指定場所の4丁目プラザに向かった。週末のせいなのか、人出が多い。車も渋滞気味でのろのろ運転だ。まずいなあ、遅れそうだよ。いや、そうではなかった。カトリーヌ・ド・ヌーヴが、突如札幌の街に現れたので、周りに人が集まってきたのだ。その時、ブロンドの女性が私に気づき、手を振って向かってくる。人混みの中から、いや、正確に言うと人混みを引き連れて向かってくる。
 最近視力が衰えがちの私は、必死で目を凝らす。夢ならこの辺で覚めるのではないだろうか・・・そう思いながらブロンドの女性に目を凝らす。彼女は真っ直ぐ私の車に向かってくる。助手席のドアを開けるなり、あのカトリーヌ・ド・ヌーヴは、顔いっぱいにほほえみを浮かべていった。
「サヴァ・ビヤン・ムッシュ・ヒルネネコ?ご満足ですか?」

 ド・ヌーヴを取り巻く人混みを抜け出すのは至難の業だった。一方通行の広い通りをUターンして逆走し、脇道を何本もくぐり抜けて、やっと国道五号線に入ることができた。遠回りになるが、走り馴れた手稲に向かいながら、どうすればいいか彼女に尋ねた。この格好じゃ目立ちすぎるから、人目を避けて・・・じゃあ、石狩街道に向かいましょうということになった。
 運転している間ずっと、彼女は私に視線を向けていた。私は彼女の表情を見るのが怖かった。外気温零下九度の寒い夜だったが、なぜか彼女は暖房を止めるようにいい、助手席の窓を少し開けた。

 道路の両側には除雪車の積んだ雪が塀のように連なり、夜更けの雪混じりの外気は冷たかった。時折、ワイパーのキュッキュッという音が響くだけで、耳鳴りを感じるほど無音の車内だった。
 いつもなら、路面が凍結していないか細心の注意を払って運転するのだが、彼女の存在が気になって仕方がなかった。
 彼女はエイリアンなのだ。同時に、シェルブールの雨傘のカトリーヌ・ド・ヌーヴでもある。幻覚のような奇妙なイメージが交錯し、移動する車の中で私の思考はすっかり停止していた。
 以前、新聞で読んだ記事の中に、シェルブールは軍港であり、雨傘専門店などは存在していない、と書かれていたことを思い出した。
 今ここで、何を話すのが適切だというのだろう。宇宙天気予報か?キミのキラキラ星には何かスポーツがあるのかって訊いてみようか?・・・車内の沈黙は、彼女の質問で救われた。
「昼寝ネコさんも、車の中で音楽を聴くんですか?」
「へっ?ああ、聴きますよ。音楽が好きですから」
ダッシュボードに組み込まれた CDコンポのスィッチを押した。ほぼ同時に、ダイアナ・クロールのジャズヴォーカルが流れ出す。聴き慣れた曲に、少し落ち着きを取り戻した。
「キラキラ星には音楽ってあるの?」
 思い切って訊いてみた。
「ありますよ。音階は、地球のものよりはもっと複雑ですし、ほとんどが電子音楽なんです。作曲ロボットに好きな曲想と好きな楽器の名前を入力すると、ほぼ瞬時にできあがるんです。それをダウンロードして、聴くことができるんですよ。」
「へえ、驚きだね。でも、そんなんで音楽性や感性を感じることができるのかな」
「わたしたちは宇宙のいろいろな惑星の音楽を、いつでも聴くことができます。でも、キラキラ星では、時間というのが最も貴重な価値を持っています。ですから、ゆっくりと音楽を鑑賞するような習慣がありません。精神的に病んでいる人たちに、いろいろな惑星の音楽を聴かせる音楽療法は、ずいぶん効果をあげているようです」
 余計なことを訊くのではなかった。私は後悔し始めていた、話せば話すほど、理解の溝が深まっていくように思われた。
 ずっと緊張を強いられたためか、脈拍が速くなっていることを自覚した。車はすでに高速道路の下をくぐり抜けて走り続け、手稲駅に近くなっていた。五号線を右折し、あらかじめ打ち合わせていたように、石狩街道に入っていった。
 深夜営業の量販店やファミリーレストランを視野に入れ、新川通りを横切って、まっすぐな並木通りを直進した。もうじき時々利用する石狩図書館だ。母の近所に住む石澤さん御用達の図書館だ。彼女の説明通り、石狩市内居住者ではない私でも、免許証を提示したら即日、利用カードを作ってくれた。なんて親切なんだろう。貸し出し冊数無制限には驚いたし、ゆったりと静かに過ごせる空間であることにも、改めてちょっとした感動を覚えたものだ。

 そのままさらに十分以上走り続けただろうか。車内は再び沈黙に戻り、ヘッドライトに照らされた雪が、視界を遮り始めていた。信号もなく、対向車もない道を黙々と走りながら、不安感が徐々に強くなるのを感じていた。

「あの標識の横道に入りましょうか」
 彼女は突然、言葉を発した。かれこれ一時間近く走ったことになる。信号のないその細い道へ右折すると、ゆるやかな上り坂をしばらく走った。やがて、雪に覆われた廃屋のような古屋が見えたので、その前で車を停めた。
 エンジンを止めると、沈黙が重くのしかかってきた。電柱の裸電球が、彼女の顔半分を浮かび上がらせている。冷たい美しさだ。ロジェ・ヴァディムやマルチェロ・マストロヤンニ・・・ドヌーヴを愛した男たちの声が聞こえるような気がした。ずっと気になっていたが、彼女は香水の香りに包まれていた。二つか三つほどしか香水の名前を知らなかったので、何も尋ねなかった。

「昼寝ネコさん、最後の確認をさせてください。探査衛星は、すでに昼寝ネコさんの両方のDNA確認しています。でも、実際に血液か息で、最終的な確認をする必要があるのです」
「へ?どうやって確認するの」
「まず、こうしてお互いの右手と左手を交叉させます」
 私たちはお互いの手の指を絡めた。彼女の手は、とても冷たかった。その時初めて、彼女の指にマニキュアが施されているのを見た。不思議な色だった
 ミミとロドルフォが初めて出会ったとき、ミミの手の冷たさに驚いたロドルフォが「冷たい手を暖めてあげよう」と歌ったアリアを、突然思い出した。プッチーニもどこかで、このエイリアンの訪問を受けたのだろうか・・・こんな異常な状況なのに、オペラのシーンを思い出すなんて、我ながら呆れてしまった。
「わたしの体内には、小型のDNA測定装置が埋め込まれています。わたしの口から、ゆっくりと息を吹き込んでください。三十秒ほどで済みますから」
「口から口に?」
「はい、そうです。純粋に医学的な検査方法ですから、雑念を取り払ってくださいね」
 雑念を取り払えといわれても、物憂げで初々しい表情のカトリーヌ・ド・ヌーヴと二人きりで手をつなぎ、顔と顔が次第に近づいて行くのだから、それはちょっと難しそうだなあ。しかし、まるで冷凍庫に顔を入れて行くような異様な冷気に覆われ始め、私は恐ろしくなった。
「ずいぶん、空気が冷えて、なんか変だね」
「キラキラ星では温暖化が進んいます。それに連れて体温も上がると、様々なバクテリアやウィルスの動きが活発化するので、とても危険なんです。ですから、空気中の窒素を吸って体内で液化し、体温を下げるように進化しているんです。さあ、そんなことは気にせずに、わたしの口から息を吹き込んでください。あとは自動的に分析が始まりますから」
「まあねえ、そこまで言われて引き下がっていては、地球男児として宇宙親善の精神に反するから、まあじゃあ思い切って・・・」
 弁解がましい言葉をつぶやきながら、私は心底凍傷を恐れつつ、鼻で息を吸って彼女の口に吹き込んだ。何度か繰り返した。たぶん三十秒は経ったのだろう。彼女が顔を離して話し始めた。
「自動分析器が作動し始めました。分析データをキラキラ星のセンターに送り、そこで最終判定をしますので、少し時間がかかりますがお待ちください」
 少し待てといわれても間が持ちそうもない。これが映画なら、少しはロマンチックな雰囲気になる設定なのだろうが、相手がエイリアンなので持ち前の好奇心が頭をもたげてきた。
「ちょっと質問してもいい?」
「はいどうぞ。なんでしょう」
「ずいぶん文明が発達してそうな星なのに、どうして温暖化を防げなかったの?」
「はい。キラキラ星には三つの強大な国がありました。それぞれの国の指導者は軍事的に優位に立とうと考え、あらゆる地下資源を掘り起こしたんです。それと、兵器を造る過程で発生する大量の化学物質を、地中や海に捨てました。結果的にキラキラ星の持つ再生能力を低める結果となり、未知のバクテリアやウィルスを甦らせることになったんです」
「今でも冷戦状態なの?」
「いいえ。政治家OBと有識者で構成される『長老会議』が三国それぞれにあり、共同で仲介することになりました。結果的に覇権争いを止め、国境を撤廃してひとつの国になったのです。今では共同研究の成果も出てきて、重力をエネルギーに変える装置も発明されました。環境の悪化に歯止めがかかるようになったんですよ」
「そう、それは良かったね。でもキミってかなりの数の言葉を話せるんだね?」
「そうですね。地球だけでなく、いくつもの惑星の言語を全て話します。かなりの種類ですね。わたしたちは三歳になると『バイオ人工知能』を頭に埋め込まれるんです。個人差はありますが、数年で、およそ百テラバイトの記憶容量に成長します。宇宙一のスーパー図書館を、はるかに超える情報量がダウンローされているんですよ。昼寝ネコさんのお好きな将棋の棋譜も、プロ棋士の公式戦のはすべて暗記しています」
「じゃあキミ、将棋はかなり強いんだ?」
「はい。申し訳ないですが名人、棋聖、王将のタイトル保持者と指しても、負ける気がしません。わたしは『目隠し将棋』が得意なんですよ。試してみますか?」
「へえ、エイリアンのド・ヌーヴとの記念すべき一戦だね」
「昼寝ネコさんの先手でどうぞ」
「うん、じゃあ・・・7六歩」
「3四歩」
「6六歩」
 我ながら、こんなときに将棋だなんて、信じられないことをするものだ。
「8四歩」
「7五歩」
「おや、立石流を指されるんですね」
「へえ、本当に詳しいや。嬉しいなあ」
 次の手を考えているとき、彼女の体内から断続的な金属音が聞こえた。彼女と視線を合わせた瞬間、私は急に睡魔に襲われ、突如として思考力がダウンしてしまった。

【第3部に続く】


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# by hirune-neko | 2008-06-28 17:21 | 創作への道 | Comments(0)

かすりもせず落選の公募作品公開3

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(カトリ〜ヌ・笠井さんの、この画から着想を得ました)

雪女の甘いささやき【その3】 昼寝ネコ・作

 さて、その後の記憶がさっぱり辿れない。湯船に浸かって眠ってしまったらしく、ガクンと首が斜めに曲がった衝撃で目が覚めてしまった。一瞬、自分がどこにいるのか判断がつかず、石狩街道からどのように帰宅したのかさえ覚えていない。やはり、おかしな夢を見てしまったのだろう。それにしてもリアルな夢だった。不思議な出来事だった。だが、時折、実にはっきりとした夢を見る私にとっては、そんなに珍しいことではない。

 風呂から上がり、いつものようにメールチェックを始めた。相変わらず迷惑メールが多い。
「ん?差出人・シェルブールのカトリーヌ・ド・ヌーヴ。案件・分析結果?なんだこりゃ?」
 一応開いてみることにした。

(昼寝ネコさん、先ほどはご協力を有難うございました。センターで詳細の分析をさせていただきましたので、結果をご報告させていただきます。
 昼寝ネコさんのDNAおよびm-DNAは理想的でした。地球人には珍しく人間離れしており、どちらかというとネコに近いものでした。できれば、すぐにでも血液のご提供をお願いしたいのですが、ひとつ問題が発生しました。
 昼寝ネコさんの血液には「嗜好性DNA症候群」という、一過性の病気があることが確認されたのです。つまり、昼寝ネコさんの血液から作られた血清の投与を受けた人は、昼寝ネコさんの大好物の、こしあんドーナツが異常に食べたくなるのです。これがクリームドーナツだったら良かったのです。キラキラ星では「あずき」が育たたず、こしあんの類が作れないのです。あずき製品ではないのですが、以前、別の嗜好食品が欠乏し、その原材料を栽培できる他の惑星を支配しようとして、宇宙戦争になりかけたことがあるんです。
 そこで国家歴史シミュレーション委員会の決定に従い、今回は昼寝ネコさんに血液の提供を求めないことにしました。ですが、昼寝ネコさんの血液は、大変貴重ですから、別のオプションを提案したいと思います。
 今後は一切、こしあんドーナツを食べないでください。専門医によれば、六ヶ月間こしあんドーナツを口にしなければ、血液中の「嗜好性DNA症候群」は、跡形もなく消えるそうです。
 六ヶ月経ったら、昼寝ネコさんをお迎えに上がります。わたしたちの生死にかかわることですから、十分な量の血清ができるまで、キラキラ星に滞在していただきたいのです。

 決して「こしあんドーナツ」を口にせず、がまんしてお待ちください。なお、隠れて食べようとしたら・・・左手の薬指をご覧ください。決して外せない指輪をはめておきました。こしあんドーナツを口に運ぼうとしたら電流が流れます。口に近づけるほど強力になり、口に入れる前に失神するよう自動設定がなされています。どうぞ忍耐してお過ごしくださいね。
 次にお会いできる時を心から楽しみにしています。それと、このことはキラキラ星のトップシークレットですので、決して口外されませんように。とくに昼寝ネコさんのブログで公開しないでくださいね。このことは、昼寝ネコさんとわたしの間のヒ・ミ・ツですよ。)

 最後まで読み終える前に、私は当然のことながら、左手薬指にはめたという指輪の存在を確かめていた。あれは夢ではなかったのだ。見慣れない色彩の武骨な金属製の指輪が、確かにそこにある。
 私はどんでもない連中に目をつけられてしまったのだ。雪女・・・ああそうだ、これが雪女の正体なのだ。気づくのが遅すぎた。生涯の大失敗だった。あのとき、カトリーヌ・ド・ヌーヴの名前を口にしたのが、そもそもの間違いだった。
 シェルブールの雨傘のラストシーン。雪の降るガソリンスタンドでの、さりげなくもの悲しい別れのシーンが思い出された。
 

   *   *   *


 五ヶ月が過ぎた。

 エイリアンからのメールは、不定期だが何度も送られてきた。最大の関心事はやはり、私がこしあんドーナツをちゃんとがまんしているかどうかだった。少し神経質になっているせいか、常に無人衛星に監視されているような気がしてならない。

 事情を知らない杉浦さんや野幌の叔母は、時々焼きたての「こしあんパン」や、「こしあんドーナツ」を差し入れてくれる。しかし、一向に手を出さない私を見て、どこか具合が悪いのかと、いらぬ心配をかけてしまっている。

 覚悟はしているものの、もうこの地球に戻ってこられないかもしれないと思うと、さすがに弱気になり始めている。
 すると不思議なもので、過ぎ去った遠い思い出が、次々と甦ってくる。

 幌別小学校では、素振りをしたつもりが、誤って友だちの頭をバットでガツンとやってしまったけど、後遺症なく元気にしてるかなあ。初めて見た地球岬は、晴れ渡った海の青さが眩しく、本当に息をのむ美しさだった。栄高時代、バスケの練習でイタンキ浜を往復したけど、きつかったなあ。だが何よりも、新千歳空港に飛行機が着き、外に一歩出たときのほっとする気持ちは、もう味わうことができないかもしれないなあ。
 日常生活で慣れ親しんだ当たり前のことが、妙に有難く、懐かしく思える。真夜中に鳴き叫ぶ、不気味なカラスにさえ親近感を覚える。
 我が家の飼いネコ・シロを、もしかしたら看取ってやれないかもしれない。もともと体毛が白いので白髪は目立たない。それと、もともと背中が曲がっているので、腰が曲がっているのも目立たない。人間でいえば手稲の母よりずっと年上で、九十歳近くであることは間違いない。シロよ、もしお前を看取れなかったら、申し訳ないけど、ひと足先に行って待ってるんだよ。
 そんなことより、何の連絡もせずにネット将棋スクールに出入りしなくなったら、堀川師匠もフォアグラ肝臓さんも心配するだろうなあ。でももしかして、科学が発達しているキラキラ星には、宇宙アウターネットなるものが存在し、地球のインターネットに接続できるかもしれない。
 そうだ、そのときはド・ヌーヴに頼んで、フォアグラ肝臓さんと将棋の対戦をしてもらおう。初対面のド・ヌーヴがいきなり、「何枚落ちにしましょうか」、と申し出たら、フォアグラ肝臓さんは、プライドを傷つけられてムッとするだろうな。でもできれば、そのムッとした顔を見てみたい気もする。

 今年の札幌は雪が少なく、春の訪れも異常に早かった。ときどき夜空の星を見上げては、キラキラ星がどの方向なのか見渡してみるが、見当もつかない。

               (完)


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# by hirune-neko | 2008-06-28 17:17 | 創作への道 | Comments(6)

ボクのご主人様はプロフェッサー

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    (あっ、カトリ〜ヌ・笠井さん作の画です)
どうやらボクは小さいときに、ご主人様に拾われたらしいんだ。独りぼっちで寒さに震え、冷たい雨を避けていた秋。ボクは行き所を失い、食べ物を探す元気もなくなって・・・ご主人様が拾ってくれなかったら、とっくに死んでいたんだろうなと思う。

ご主人様の部屋は、どこもかしこも本と雑誌と論文だらけ。難しい大学で難しい講義をしているせいなのか、性格まで難しくなっちゃったので人付き合いもなく、パーティーもみんな断ってたみたいなんだ。
いつも本を読むか、論文に目を通していて、テレビもない家なんだよ。音楽だって、長ったらしいオペラばっかり聴いていて、とっつきにくいったらありゃしない。
でもね、ボクにはいつも優しかったんだよ。まるで話し相手は、この世にボクしかいないような感じで、仕事以外に電話なんてかかってこないし、私的な連絡なんて、お母さんが亡くなったとき、妹さんから連絡があっただけじゃないかな。

気がつくと、そんなご主人様が本から目を離し、窓の外を眺める時間が長くなったの。もう一年も前になるかな。
どうしちゃったんだろうって、心配だったよ。理由はじきに判明したけどね。新学期から講義に出席するようになった女子学生に・・・どういう表現が適切なんだろうね・・・好意を抱いた。恋をした。関心を持つようになった・・・。
だってね、ご主人様とその女子学生は、年齢が30歳以上も離れているんだよ。
ため息をつくご主人様の姿なんて、それまで見たこともなかったなあ。人に心を開かないご主人様だったけど、ボクには平気で思ったことを表現してたんだよ。まさかボクが、人間の言葉を理解するだなんて、思ってもいなかったんだろうね。
「私のこれまでの人生は、なんだったんだろうね」
有名な大学院を優秀な成績で修了し、英国の著名な大学院にも留学した、いわばエリート学者だったのにね。妙に、自信を失ったような、弱気な言葉が出るようになったんだ。
その女子学生はもう卒業してしまったけど、ご主人様は結局何も伝えられず、また独りの世界に閉じこもってしまったの。
自分の住む世界はここにしかないってさ。慣れ親しんだ学究の世界。でも、以前と比べると、ずっと本を読む時間が短くなり、オペラを聴く時間が増えたみたい。
頭で考える時間と、心で感じる時間が少しずつ逆転したんだね。でもね、ボクにはこういうんだよ。
「私は、これまでの人生で、少し本を読みすぎたようだ。でも、お前はまるっきり本を読まないね。私に飼われているんだから、少しはアカデミックな時間をとったらどうかね」
そういうとご主人様は、ラテン語だかギリシャ語だかの分厚い本を僕の前に放り投げ、オペラを流すと、ソファに横になるのが日課になってしまったんだよ。
いくらなんでも、そんな難解な本を前にしただけで、最近寝不足のボクは、分殺でまぶたが重くなってしまうんだよ。
ご主人様は、向こうでアイーダを聴いている。昨日はトスカだったっけ。
ボクはね、ひたすら眠いのを我慢して、本の活字とにらめっこしているんだよ。でももうだめだ。やっぱり眠いや。



お疲れ様でした。
では、続編にお進みくださいね。
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# by hirune-neko | 2008-06-20 21:42 | 創作への道 | Comments(0)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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