昼寝ネコの雑記帳

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深刻な危機ほど、静かに訪れる



日常生活が、普段通りに送れていれば
普通の人々は、何も懸念せず、不安も抱かない。
世の中の動きを、新聞とテレビの報道だけで判断していれば
普通の人々は、遠い国々の出来事のように
深刻に捉えず、関心を払わない。
そのような普通の人々には、深刻な危機ほど
ある日突然訪れたように見える。

普通の人々が皆、普通でなくなり
報道を疑って、真実を探し求め始めると
人目を避け、闇の中でひっそりと
危機的状況を作ろうとしている連中の言動は
白日の下にさらされる。
それを見て、普通の人々は
自分が普通でなくなったことに安堵するが、
だがしかし、一方で、本当の懸念と探求は
その時点から始まるのだ。

その意味で、私自身の内部では
懸念と疑念が雪だるまのように膨れあがり
疲れ果てた頭でぼんやりと、
できればこのまま、北海道か津軽の果てで
ひっそりと、静かに暮らしたいと思っているが
ときどき、クレモンティーヌが現れて
心身ともに疲れ切った私を、冷酷にむち打つ。

「おじさん。おじさんはもう、あと何年も生きないんだから
どこでどう生きようが、死のうが、世の中に影響はないけど、
小さい子どもを抱えて、右往左往するお母さん達のこと
少しは考えてみてね。何とも思わないの?
おじさんの血の中にある『昼寝ネコ一族の遺伝子』には
本来はちゃんとした正義感があるんだから。
歴史的に、それぞれの時代で、それなりの
役割を果たしてきてるんだから、ぐ〜たら生きるのも
ほどほどにして、シャキッとしてちょうだいね」

はあ、頭の中では分かってるんだけど
思うようなテンポで進まないんだよ。

あっ、そうそう。
もし乳牛やニワトリが
放射性物質に被曝していたら、体外に排出することになる
牛乳(乳製品)と卵は、高濃度に濃縮汚染される理屈だから
注意した方がいいと思うよ。
今日はそれだけだ。
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by hirune-neko | 2011-07-30 15:59 | 現実的なお話し | Comments(2)

人生における根源的自問

アメリカ滞在中に良く耳にしたのは
「あの人は成功した人だ」という表現だった。

アメリカ人にとっての成功のシンボルは
大きな邸宅、何台もの高級車、莫大な銀行預金、
たくさんの従業員を雇用する会社の経営者、
静かな自然の中の別荘、湖や港に停泊しているヨットやボート、
自家用飛行機、などなどだと認識している。

大きな都会に住んで、知的な職業に就いている人と
地方都市で、常に売上金額を追いかけている人。
それぞれの視野に入る成功というのは、
当然のことだが、とても異なっているように感じた。
でも、総じてアメリカ人はお金が好きだ、
というのが率直な印象だ。

もちろん、お金はあるにこしたことはないし
莫大な資産を形成することは失敗だ、
などというつもりは毛頭無い。
しかし、経済活動を活発に行い
あれこれの資産を管理するためには
それなりの時間と労力を要し、また用心深くもなる。
仮に、資産形成が人生の最優先の目的だと
思えない人だったら・・・幸か不幸か
私自身がそういうタイプの人間のようなのだが、
親近感を感じる人は、決まって大概、お金に執着がない。
感覚的な、目に見えないものを共有できる人は
純粋に感性が成熟している。
お金の必要性を認めてはいるが
お金を人生の副次的な位置に置いている。

今の私は、まだまだ売上げを必要としているので
商談がまとまりそうになったら
目の中に$マークか¥マークが点灯するだろう。
だが、創作的な仕事に没頭できる環境の
アトリエにこもり、世の中をさらに
斜めに見て仕事ができるようになるといいなと
そればかりを望んでいる。
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by hirune-neko | 2011-07-29 20:01 | 心の中のできごと | Comments(4)

「がんばります」・・・@@@???!!!



自殺願望の男性の、今朝のメールにたったひと言。
「がんばります」
と書かれているのを目にして、嬉しかった。

あまり詳しくは書けないのだが、
何年か付き合った女性から、別れ話の際に
「あなたには恋愛感情をもてなかった」、と告げられ
それがトラウマになっているのだと聞いていた。

私の年齢になっても、まだまだ女性の心理を知らない人だと
呆れられることが多いのだが、でも、女性について
いくつかは知悉していると確信している。

なんといっても女性には母性愛がある。
もちろん希薄な人もいるが。
おそらく、朝起きが苦手だとか、掃除が不得手だとか
ゴミ捨てが面倒だとか、料理は目玉焼きしかできないとか
ダンスが上手に踊れないとか、そういう実利的な理由で
男性を好きになれない女性もいるだろう。
だけど、たとえ世間的にはどんなに駄目な男であっても、
私がついていてやらないと、この人は生きてゆけない、
そう思えば、女性によっては母性愛と恋愛感情を
ごっちゃくたにしてしまい、大事にしてくれる。
最近は、そう思えるようになって来た。
タイトルは忘れたが、カトリーヌ・ドヌーブ主演の映画で
彼女は、車の中で暮らすホームレスの男性を
家に連れてきて面倒を看て・・・結末は忘れたが。

だから、彼にはメールで言ってやった。
たった一人の女性から断言されても
人にはいろいろな趣味嗜好があるのと一緒で
体型や外見が一般的でなくたって
口べたでお上手が言えなくたって
さらには不治の病で苦しんでいたって
何か心に感じるものがあれば
それでも好きになってくれる女性がいるかもしれない、
たった一人でもいれば、それでいいではないか。
そう気軽に考えて、外に出てみたら?

そうしたら、帰って来たメールにたったひと言。
「がんばります」と書いてあったのだ。
いやあ、嬉しかった。

人間の善し悪しなんて、後付けの理由に過ぎなくて
結局は相性なんだよ。
合うか合わないか、それしかないと思っている。
オペラなんて大嫌いで、演歌しか聴かない、
そういう事前知識があると、それだけで敬遠してしまうが
実際に会ってみたら、なかなかの女性かもしれない。
だって演歌歌手だって「まだ君に恋してる」を聴くと
なかなかいけるものね。
ただ残念なことに、なかなかぴったり合う人がいない。
ただそれだけのことであって、だから絶対に存在しないとは
言えないのだから、必要だと思うのなら
果てのない旅であっても、諦めずに続けることだね。
断念した瞬間に、可能性はゼロになってしまうんだから。
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by hirune-neko | 2011-07-28 12:32 | Comments(8)

大きな変化の前兆を感じる最近だが・・・

近年、「不条理」という言葉を、目にすることがない。
個人的に、好きな言葉なのに。

イヌがせわしなく動き回るのを見ていると
無邪気な生き物のように思えるが
さすがに老犬は、そうでもないのかもしれない。

その点、ネコも小さい頃は無邪気にじゃれ遊ぶが
次第に哲人の風格が出て来て
何やら、存在論や人生論に思いを巡らせているように見える。

人間はどうかというと、実に面妖である。
お金に執着する人、周囲に無関心な人、
音楽、写真、絵画、昆虫に関心が強い人、
本当に多様であることに驚かされる。

ある日、全然知らない人からメールが届いた。
40歳の男性で、うつ病だというのだ。
うつ病の人を、下手に励ましてはいけないと聞いているので
「そうですか。実は私は、誰も知らないところに移り住んで
ひっそりと暮らしたいと思っているんですよ」
すると、彼も同意見だと返事があった。

そのうち「死にたい」というメッセージが届いた。
さすがに緊張が走った。どう返事をすれないいのか迷った。
「そうですか、死にたいんですか。いつから
死にたいと思うようになったんですか?」
「最近です」
「私はいろいろ病気を持っており、健康状態が万全ではないんですが
借金もありますし、無理して仕事をしてるんです、辛いんです」
すると彼が心配してくれて、病院に行くよう助言してくれた。
「ご心配、有難うございます。でも、急性の病気なら行きますが
私は根っからの病院嫌いで、薬も飲まない主義なんですよ」
彼曰く「ボクの母もそうなんです」

とまあ、そんな感じで、うつ病で自殺指向の男性との
決して生産的ではないメールのやりとりが
今日も続いている。

人間は、誰かと対話できているという実感があれば
少しは心が救われるのではないだろうか。
このブログを、時々訪れてくれているらしい、ある方は
毎日、多い時だと2度もコメントをアップする。
決まって、草花か昆虫の写真を何点か掲載している。
しかも、ご丁寧にすべてに学名を記載している。
あっ、やはりネコ好きな方なので、時々はネコである。
博学な方で、密かに「マダム・ファーブル」と敬服している。
蝶や蛾、それにカメムシの写真を見ても
私はちっとも、なんとも感じない。
でも、不思議なもので、来る日も来る日も
昆虫の接写写真を見ていると、少しは情が湧くものだ。
頬ずりをしたいとは思わないが、声をかけたくなるような
親近感を感じるものだ。

おそらく、かのブログ主は、そうやって山歩きをしながら
自然と対話ができているのだろうと想像している。
私は自称ネコ人間なので、めったに人に気を許さず
昼寝を好みながら、妄想の世界と対話しているだけである。
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by hirune-neko | 2011-07-27 15:53 | Comments(0)

眼に見えない危機を予測するのは難しいが


*昼寝ネコのウエブ日記「おはこんばんちは」から一部転載

ここ数日のニュースで、
すでに把握していらっしゃると思いますが
中国で高速鉄道が追突事故を起こし、
たくさんの死傷者が出ました。

ある日本の鉄道会社は、中国の体質や対応を見て
技術の拠出を拒み、その意味では今回の事態を予測した
発言をしていました。
川崎重工は、将来の取引額増大を期待して
車両の引き渡しをしましたが、
ご存知のように、中国は日本やドイツの技術をベースに
自国が開発した新幹線技術だと主張し
諸外国に特許申請をしようとしています。
川崎重工は目先の多少の売上げを得たものの
技術を吸い取られ、下手をすると
今回の事故の原因を押しつけられる可能性もあります。

店先の七輪で炭をおこし、魚を焼いて売っていた時代、
リヤカーに野菜を積んで行商していた時代、であれば
多少のミスが重なっても、大事故になることは
ちょっと考えにくいのではないでしょうか。
でも、その頃と較べると、現代社会はまるでSF映画の世界のように
工業技術やIT技術が、飛躍的に発達しています。
そのような高度な技術をハンドリングするためには
そこで働く人、一人一人の高いモラリティを必要とします。
そうでないと、原発事故のように、瞬時に被害が拡大しかねない
大事故を招く可能性が高まっているのです。

中国の列車事故の処理をしている様子を、標題の
修正削除前に配信されたニュース画像で観ると
クレーン車で、車両を土中に埋める解体作業の途中で
その車両から、生存者か死者か分からないものの、
落下する人体の映像が映し出されたそうです。
その後、そのシーンはカットされたと伝えられています。
(掲出画像の50秒頃から、遺体とおぼしき人体を
 搬出するシーンが観られますし、2分56秒頃に
 車内から転げ落ちたのは遺体だと説明されています)

全世界の人たちが、日本人と同じ感覚やモラリティ、
衛生観念、信義を持って行動しているのではないということを
常に念頭に置かないと、思わぬ危機に巻き込まれてしまう
そんな時代になったようです。
いろいろな国には異なる人種が住み
異なる価値基準で動いているわけですから
安易に安心することができない、ということを
肝に銘じて、自分や自分の家族を守る意識を
持たなければいけないのではないでしょうか。
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by hirune-neko | 2011-07-26 14:45 | 現実的なお話し | Comments(0)

迷いと葛藤のある生き方

最近、少しだけだが心境に変化が生じている。

なんでもかんでも自分でやろうとすることに
ようやく限界を感じているのと、もうひとつ。
自分の存在だけのことなら、
寿命が尽きればそれで終わるが、
社会との接点を持ち、展開している事業は
私が不存在になった瞬間に
意思決定を誰かに委ねなくてはならない。
唯一継続され得るのは、書いたものと
あとは理念とかコンセプトだ。

少しずつ、社外の皆さんに声をかけ
切り分けた一部を、専門的に担ってもらおうとしている。
オーケストラの指揮者で、全ての楽器を
演奏家以上に弾きこなす人はいないだろう。
しかし、どういう方向に導いていくかは
指揮者の才覚に委ねられているはずだ。

事業体も一緒で、ある時期までは
自分が第一線で経験を積んでも
徐々に最前線を退き、指揮棒を上手に
振れるように自分を変革しなければいけない。

思考力があり、コミュニケーション能力がある間は
文章から離れないでいたい。
しかし、経営判断は、IT技術環境や
商業インフラの変化などのすべての要素をも
視野に入れなくてはならず、やはり
後任の育成というのは大事な責務だと思う。

社外で協力をお願いするのは
専門能力は当然としても、人格や生き方
価値観を見極めて、長くお付き合いできる方が
適任だと思う。

・・・遺言ではないが、日々こうして
雑感を残しておくことも、大事なことだと
思うようになっている。
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by hirune-neko | 2011-07-25 20:10 | 心の中のできごと | Comments(2)

自分の飽和点を超えていると思うこと



一体、同時進行で進めている案件は
いくつあるのか、把握できないときがある。

今現在、まさに走らせているものが多いが
将来を見越して種まきしている案件もある。
敗戦処理している、後ろ向きの案件もある。

「ただ今の電力消費%」ではないが
空転していると感じる案件が増えると
徒労感で自信が揺らぎ、
「ただ今の集中余力%」が限界だと
感じることがときどきある。
幸いに、寝て起きると、朝はリセットできているので
なんとか続いている。

ある検索キーワードでgoogle検索した時の順位が
昨晩は150位まで下がってしまい、
深くため息をついていたが、
今日の昼過ぎにチェックしたら
目を疑ってしまった。
一気に30位以内に入っていたのだ。
たまにはいいこともあるものだ。

先週は、初めてFacebookページという
有料の広告システムにチャレンジしてみた。
私にとっては、非常に複雑で
しかも専門用語が多いので、頭がぐったりだった。
でも、この1週間で延べ3万人近くのFacebookに
表示され、クリックも始まった。
まだ受注には結びついていないが
ウエブ上で顧客を確保すべく
これからは、他のシステムも活用したいと思い始めた。

すると不思議なもので、
サイトの中に、Facebookページをアレンジして設置し
既存の営業に応用できることに気付いた。
おそらく、誰も採用していない方法だと思う。
だから、少々しんどい状況でも
ちゃんと集中していれば、閃きがあって
新たな展開を創出できると思えるようになった。

いろいろ考えるところがあり、自己訓練の機会として
7月は、会社のサイト内の日記を
日曜以外は毎日更新し、このブログも
毎日更新するようチャレンジしている。
案件の処理スピードを上げることと
集中力を少しでも長く維持するためだ。

ちょっと気が緩むと、
すぐにスィーツに走り、ごろごろ寝っ転がってしまうんだもの。
ああ、そういえば、一昨日、近所の洋菓子屋さんで
「キャロット・ケーキ」という名前の
人参パウンドケーキを見つけた。
地元原産の人参を細かく切り刻み、人参ジュースも使って
いわゆる「地産地消」で作ったお菓子だという。
ちょうど小銭の持ち合わせがあったので買ってみた。
いやあ、冗談抜きで、なかなかストイックな
大人向けの味で、すっかりファンになってしまった。
その店は、ガトーショコラに次いで
2種類眼の佳作だった。うれぴー!

Diana Krall - When I Look in Your Eyes
本文とはなんの関係もなさそうだ。
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by hirune-neko | 2011-07-24 23:01 | 心の中のできごと | Comments(4)

拡散と収束のどちらを好むか

人間関係、関心・興味の対象が
どんどん拡がるのを好む人、
狭く掘り下げるのを好む人、
自分はどっちだろうかと考えてみた。

土曜日は、本来は仕事がない日なので
電話も少なく、宅配業者ぐらいしかやってこないので
テンションがぐっと下がってしまう。
すると、普段はあまり考えないことに
神経が行ってしまう。

人間関係に関しては、間違いなく拡散を嫌う。
友だちの友だちは、みな友だちだ、というように
際限なく人間関係が拡散するのは
想像しただけで疲れてしまう。
だから、何人もの人たちと一緒に
旅行したり、温泉、カラオケというのは
苦手な行動パターンとなっている。

興味の対象は、
視野を広げつつ、部分的に深めたい
というのが正確な表現だと思う。
個別案件は、一見、独立要素ではあっても
必ず地下水脈でつながっている部分があると思うから。

一定の社会経験を経て
自分に合うものと合わないものがはっきりするし
自分の人生に必要なものと不要なものも
峻別できるようになる。
それと、年齢とともに、記憶力や気力が
相応に低下してくるので
ここからが、本当の意味での
自分メンテナンスの差が出るように思う。

私は、まだまだ廃人にはなりたくない。
でも、自分の奥深いところに眠る虚無感は
まだまだ薄まっていないので
使命感と虚無感を、自分の内部で
戦わせているようなものだ。

じっと耳を澄まして
何が聞こえるかに集中している。
自分の外部からの声が聞こえるよう
ときどき、静かに立ち止まっている。
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by hirune-neko | 2011-07-23 14:30 | 心の中のできごと | Comments(4)

英国ロイヤル・バレエのマノン・レスコー



20代の後半から、声楽とクラシック・バレエを
本格的に習い始めたので、お付き合いもあり
あれこれバレエ公演を観に行った時期がある。
・・・こう書いたからといって、私がタイツ姿で
華麗な「アントルシャ・スィス」を披露したなんて
間違っても想像しないでいただきたい。
もともとは、ミュージカルが好きで、
その基礎的素養として、声楽とバレエを
習いに行ったに過ぎないのだから。

で、バレエがつまらなくてつまらなくて
ただただ、ダンサーの皆さんの
「肉体」の芸術的な美しさに感嘆していた。
バレエダンサーの身体は、芸術作品だと
今でも思っている。

そんな中、東京で英国ロイヤル・バレエが
マノン・レスコーを演じた。
いやあ、感嘆符、感嘆符。
本当に心底堪能したものだ。
ダンサーの名前など覚えていないが
本当に素晴らしかった。

どういう訳か、突然そのことを思いだし
探してみたのでご紹介する。
百聞は一見にしかず、である。
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by hirune-neko | 2011-07-22 20:41 | 創作への道 | Comments(0)

昨晩、内田光子さんが夢に現れて



夢の中でのお話しです、一応念のため。

内田光子さんが、数秒間じっと私を見つめて
こうおっしゃるんです。
「そんなに私の指揮姿がお気に召しませんでしたか?」
「・・・」(口が開いたまま絶句状態)
「わたくし、皆さんに少しでもいい演奏をお聴きいただこうと
 夢中で音楽に没頭していますの」
「はあ・・・」
「夢遊病者のように、目は虚ろで口は半開きって
 確か、そう書いていらっしゃったわね」
「はっ、確かに、そうお書きになったようです」
「まあ、あなたご自分に敬語をお使いになるの?」
「あっ、はあ、済みません」
「あなた、わたくしの演奏を生でお聴きになったこと
 おありになるんですか?」
「いえ、ございませんが」
「そうなんですか、じゃあなんですか?
 あなたはYouTubeでチロッと
 わたくしの演奏をお聴きになっただけで
 わたくしを夢遊病者扱いなさったのでございますか?」
「んぐぐ、やけにていねい口調だな」
「えっ?何かおっしゃいまして?」
「あっ、いえいえ、何もおっしゃっていません。
 いやいや、何も申しておりません」
「そうですか。
 あなた、ウィーンにいらしゃることは
 おありになりますか?」
「はあ、行ってみたいと思っています」
「そう。じゃあこうしましょう。
 ウィーンにいらっしゃっるときは
 教えてください。わたくしのコンサートに
 ご招待させていただきます。
 そこでわたくしが、夢遊病者か
 まともな演奏家か、しかと見極めてくださいな」
「いえいえ、そんなもったいない」
「いいえ(キッパリと)、わたくしも
 世界のモーツァルト奏者・内田光子として
 今日まで矜恃とともに(プライドをもって)
 演奏して参りましたの。
 ですから、1人でも多くの方に
 ありのままの真実のわたくしを
 知っていただきたいんですの」
「はあ、それは言葉足らずの表現で
 重ねてお詫び申し上げます」
「いいえ、表現の自由が許されているお国ですもの、
 わたくし、ちっとも気にしておりませんことよ。
 間違っても『次は、ちゃんと目おっぴらき、
 耳をかっぽじって、ちゃんと聴けよ、このボケナス』
 だなんて、心の中でこれぽっちも感じておりませんことよ。
 おほほほ、じゃあご機嫌よう、お休みなさい」

ぐっしょりと寝汗をかいて夢から醒めたわたくしは、
いや違った私は、ああ、あの演奏シーンを
ちゃんと皆さんにお見せして
決して夢遊病者には見えないでしょう?と
確認していただかなくてはいけない、
それと、演奏されている皆さんに敬意を表して
ちゃんと掲示しなくてはいけないと思っている。
最後の方が途中で切れてしまうが
この名演をご鑑賞いただきたくお願い申し上げる。
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by hirune-neko | 2011-07-21 14:54 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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