昼寝ネコの雑記帳

カテゴリ:音楽・映画・本の世界( 180 )

昼下がりの脱力系ブログ


Les Parapluies de Cherbourg Vincent Niclo & Marie Oppert

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 日曜日の昼下がり。さすがに電話がかかってこないし、即対応しなければならないメールもない。たまにはこういう時間を過ごすのもいいなと思う。

 4、5歳位の男の子が私の前にやってきた。いきなり、何が入ってると思う?と質問された。見ると明らかに円筒形のお菓子のパッケージで、中に何が入っているかなど分かるはずがない。ポテトチップスの容器のようだ。ん〜と、少し考えるふりをして、ヘビが入ってる?と答えた。すると、違うと言う。じゃぁモグラ?と答えると、違うと言う。次の彼の言葉を聞いて、全身から力が抜けてしまった。何故かというと、ポテトチップスの容器の中に入っていたのは、ポテトチップスだったからだ。彼は、一体どのような意図で質問しに来たのだろう。いまだに理解が及ばない。

 気が向いたので、昼下がりのブログを書こうと思った時、「昼下がりの情事」という名の映画を思い出した。YouTubeで探してみたら、この映画は1957年の制作らしい。私が小学校1年生の頃だ。今の世相と較べると、 どうもかけ離れた設定のように感じたので、魅惑のワルツという名のテーマ音楽を断念した。

 次の候補として、「シェルブールの雨傘」が思い浮かんだ。同様にYouTubeで探したら、カトリーヌ・ドヌーヴが雪の降りしきる夜、ガソリンスタンドに給油しに来るラストシーンが見つかった。スタンドのオーナーとおぼしき男性との、久しぶりの偶然の再会。かつての恋人同士が、すれ違いの別れを経てお互いに家族を持っている。私の記憶が正しければ、助手席に乗っていた女の子は、彼の子供だったはずだ。戦地に赴き戦死したという誤解があって、お腹の中に子供を宿した彼女は、富裕な男性と結婚した、という経緯があったのではないだろうか。

 映画のこのラストシーンがあまりにも切々としているので、かなり高齢になったミシェル・ルグランがピアノ伴奏者として登場する動画を選んだ。シェルブールの雨傘の音楽を担当した作曲家だ。かなり高齢になっていると思うが、達者にピアノを弾いている。ひと頃、ルグラン・ジャズという言葉が一般的になった時期があった。それほど、彼の音楽活動は多岐にわたり、多くの映画作品のために音楽を作っている。

 思い出したエピソードがある。フランス映画のViaje de Bodasにピアソラが音楽を担当し作曲し終えた。この映画の邦題は「新婚旅行」だったはずだ。せっかくピアソラが作曲したのに、どういう経緯かは知らないが最終的に、ミシェル・ルグランの曲が採用されたそうだ。確かにルグランは映画音楽の作曲家として屈指であり、才能豊かな人だと思う。しかし、両方を並べられてどちらを選択するかといわれれば、つまり私の好みで選んで良いならば、ためらわず、迷わずにピアソラを選ぶ。

 習慣とは恐ろしいもので、こうしてiMacのアリスの口述筆記機能に助けられてブログを書き始めると、どうにも次々と言葉が溢れ出てきて止まらない。困ったものだ。

 昨日は私の誕生日だったが、何人もの方がメールやメッセージでお祝いしてくれた。その中の1人は、大阪・池田市が拠点のクレモナ・モダンタンゴ五重奏団のバンマスの方だった。コメントの中で私のことを、「日本一のピアソラ学者」と呼んでくれた。そう言われて悪い気はしないが、私の場合はただ好きで聴いているだけであり、墓の中のピアソラが聞いたら、昼寝ネコよ、お前は私の何を知っているのか、と不機嫌になるに違いない。確かに、何も分かっていない。

 せっかくの機会なので、ミシェル・ルグランに作曲を変更されてしまった映画・ Viaje de Bodas(新婚旅行)ためにピアソラが作曲した作品をひとつ、以下にご紹介する。

 夜遅くになって、もし気が向くようなことがあったら、またブログを更新するかもしれないが、たまには早く休もうと思ってもいる。


Astor Piazzolla - Viaje de Bodas


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by hirune-neko | 2017-03-19 15:53 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

すっかりCovert Affairs依存症になってしまった

Roberto Goyeneche - Sólo


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 今日は同居している義理の母の、94歳の誕生日だった。昼ご飯が終わった頃を見計らってドアを開けると、ベッドの横にあるポータブル便器に座っていた。

 今日は誕生日おめでとう、と言うと何も言わずただ笑った。お祝いに何か買ってくるから食べたいものがあったら言って、と言うと何もいらないと言う。そういえば、退院して以来ずっと花の塗り絵を黙々と楽しんでいたが、もうすでに何冊も塗りつぶしてしまっていたのを思い出したので、駅前のビルに入っている文教堂書店に行ってみた。以前も何度か買ったことがあるが、どうやら置き場所が変わってしまったらしく、店員さんに場所を教えてもらって2冊を購入した。なんて優しい娘婿だろう、と思ったかどうかは知らないが喜んでくれた。

 来週の火曜日に使用する企画書を作っている最中だ。頭の中であれこれシナリオを描き、仕上げようと思っていた。しかし、先日来観ているCovert Affairsまだ途中なので、キリのいいところまで観ようと考えた。シリーズ1からシリーズ5まであるのだが、もうすでに最終シリーズの途中まで来ている。キリのいいところで打ち切ろうと思ったのだが、そこはそれ、なかなか上手に作っているので次が気になって仕方がない。結局今日一日で、7話も観てしまった。あと4話で全て完食することになる。合計で76話だ。延べで3百数十時間に及ぶ。なんだかんだ言って、私は結構暇人なのかもしれない。自分ではそう思っていないが、夢中になると他のことが視野に入らなくなってしまう傾向が強い。

 もちろんノンフィクションではなくドキュメンタリーでもなく、創作ストーリーではあるが、とてもリアルでよくできた脚本だと思う。さらには、とても現実的な設定で、アメリカのCIAや国務省その他、インテリジェンス組織が頻繁に出てくるのでとても勉強になっている。あるブログ読者の方が、ご夫婦でCovert Affairsを一緒に観ています、とい言うメールを送ってくれた。すっかり悪い影響を及ぼしてしまっているかもしれない。

 私自身、数十話に及ぶスパイ映画を観ていると、すっかり疑い深くなり人を容易に信用できなくなってしまっているのを感じる。陰謀があり裏切りがあり、予測のつかないことが次々と起こる。もちろんこれはテレビ用に製作されたドラマなので、当然視聴者に対して見せ場を作る必要があるだろう。

 それにしても、スパイというのは孤独な職業なんだなぁと、改めて思った。だから、信用できる友人や知人というのは、とても価値がある存在なのだと再認識した。

 さて、肝心の企画書だが、頭の中でぐるぐると反芻している甲斐があり、なかなか説得力のある内容に仕上がりつつあると考えている。考えてみたら、過去30数年の間にわたり、ずいぶんいろいろな企画書を作ってきたなと思う。時代が変われば、コンピューターやインターネットを活用し、さらにはサイトに色々な機能を付加することもできる。

 公的機関が絡むので、ここに具体的な事は何も書けないけれど、もし正式に決まって公にできるようになったら、皆さんにはご報告をさせていただきたいと思っている。毎日私のブログを読みに来てくださる方がそれなりの数いらっしゃる。たとえコメントをいただかなくても、読んでいただくだけでとても励みになっているので、ありがたく思っている。

 私はどこの情報機関にも属していないし、1年ほど前、空港で老テロリストに間違えられた位で、スパイではない。しかし、ある意味では孤独の戦いを強いられている。居酒屋で和気あいあいと騒ぎ、取引先を接待し、ゴルフやカラオケに行くなどという習慣は全くない。その意味では、スパイと似たような心境になることが多いのかもしれない。

 Covert Affairsが、アメリカ人の間でどの程度話題になっている番組だったかは把握していない。あと数話で完食なので、新たなスパイ作品を物色したいと思っている。これはもう病的な嗜好だと思っている。



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by hirune-neko | 2017-02-19 01:27 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

久しぶりに集中力と思考力が回復した日だった


Piazzolla - Agri - Los pájaros perdidos


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 ここ10数年、最優先課題は新規開業の産婦人科クリニックとの契約だった。思いがけず簡単に契約したこともあるし、多少の試行錯誤を経ても最終的に契約したこともある。門前払いだったり無視されたこともある。いずれにしても、ゼロからリスクを負って開業される院長先生に対し、私たちが提供するグリーティング絵本の価値と期待感を説得しなければならない。

 去年は公私ともに課題が多く、新規の産婦人科クリニックに対する営業テンションがとても下がっていた。もともとが手作業の絵本なので、営業だけに力を入れ製作する絵本がどんどん増える一方だと、対応できないことになってしまいかねない。従って、適正なスピードで契約を増やそうと考えていた。しかし現実的には、適正なスピードよりははるかに遅いテンポで、ゆっくりとした営業展開になっていた。

 オープン前の院長先生は、医療スタッフや事務スタッフなど、人の確保や建物の建設、設備の配置等に追われている。ましてや、一体どれぐらいのスピードで患者さんが増えるかなど、不安な要素も多いだろうと想像している。

 そんなプレッシャーの中で、連日判断を重ねていらっしゃる園長先生に対し、どのようにアプローチすれば効果的なのか、それがなかなか難しい。ここ数ヶ月、横浜市内と宮崎県内で新規に開業される院長先生に対し、どのようにコンタクトすればいいか、なかなか糸口が掴めないで苦しんでいた。

 2年ほど前から、ダイレクトレスポンス・マーケティングという手法を少し勉強し、基本的には相手のメールアドレスを教えてもらって、情報提供するようにしている。多くの場合、開業コンサルタントの会社が間に入るケースがある。その場合は、コンサルタント会社にコンタクトし、こちらの意図を伝えて院長先生に紹介してもらう。判断力のある会社であれば、園長先生にきちんと紹介してくれる。その手法であっけなく契約が決まったケースもある。

 どのような内容のメールを送ればいいか、乏しい知識ではあるが、聞きかじった原則を思い出しながら、頭の中でずっとイメージを反芻していた。今日になって、とても集中力が持続し、なおかつ想像力や思考力がかなり回復した。それでも半日がかりだったが、一気に仕上げることができた。スランプ状態が長かったので、ストレスやプレッシャーも募っていた。それが嘘のように、一気に解放され仕上げることができた。

 いつかまたスランプに陥ったときのために、どのようにすれば良好なコンディションを維持できるのか、その法則を確認したいと思ったのだが、さっぱり思い当たらない。
 和菓子や洋菓子を口にせず、ブラックチョコレートだけを口に入れたのも良かったのかもしれない。夜7時以降に、固形物を食べないようにしたのが良かったのかもしれない。しかし、私なりに最良の方法だったと思えるもののひとつは、詰めパラという詰め将棋ソフトを、毎日必ず数問解き、頭のウォーミングアップをしたことだと思う。

 しかし、決定的だと思えるのは、先週あたりから何度か書いているようにCIAの内情をテーマにした、アメリカのテレビドラマを観ているせいなのではないだろうかと感じる。とてもリアルに描かれていて、様々な陰謀が複雑に絡まっているため、かなり集中しながら想像を巡らして観ている。主要な登場人物の数も多いので、名前と職業、バックグラウンドなどをすぐに思い浮かべないと、ストーリー展開についていけない。詰将棋を解くよりはもっと複雑な要素があり、脳内刺激になっているのだと思う。

 私が名前を知っているような著名な俳優は出ていないが、主役も脇役もとても見事な演技をしている。脚本も大変見事である。相当入念な取材をし、調査もして、おそらくはCIAに長く勤めた人物からの情報も得ているのだろうと思う。何度も書いたが、パソコンの前に座って疑似体験をさせてもらい、とても貴重な時間となっている。

 シリーズ1から5まであるが、今日現在すでにシリーズ4の後半である。本当は睡眠時間を削って、このままずっと鑑賞し続けてたいのだが、それはちょっと無謀な選択だろうと思う。やはり睡眠時間はちゃんと確保しようと思う。でも久しぶりに見応えのある作品と出会い、とても嬉しく思っている。


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by hirune-neko | 2017-02-14 01:35 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

【全面広告】美しく若き反逆者たちの群像と輝き


Astor Piazzolla - Tango Blues (Campeón).wmv



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もうずいぶん以前のことだが、梅田駅を始発とする
阪急宝塚線をよく利用していた時期がある。
どう表現すればいいのだろうか・・・
昔風のレトロな、小豆色の電車だ。

その沿線に池田という名前の駅がある。
文字で書くと、東京人の池田も大阪人の池田も
同じ文字で、違いは見えない。
実際には、東京人は「いけだ」と平坦に発音するが、
大阪では「いけだ」の「い」にアクセントがあるんだよと、
よく娘に矯正された記憶がある。

その池田市に・・・まだ行ったことはないのだが、
「ルーク・カフェ」という名の喫茶店がある。
店長さんはピアソラの作品に惚れ込み、
木管五重奏団のためにアレンジをされている。
商売そっちのけということはなく、ちゃんと喫茶店も
営業されている。

つい先刻、随分遅い時間だったが、店の電話番号に
発信してみたら、ちゃんと店長さんが出てくれた。
ここ数日前から、「クレモナ通信」という名の
ニュースレターを発信してくれているのので話題にした。
驚いたことに、週刊ではなく日刊で、連日送ってくれている。

発行人は、喫茶ルーク・カフェで、けなげにコーヒーを焙煎している
ぴかりんさんという名の女性だ。
彼女は、「池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団」の
バンマスで、ファゴットを演奏している。
奥付を見ると、22歳と書いてあったので、まるで孫の年齢だ、
といったら、店長さんは娘の年齢だと反応した。
じゃあ、店長は私の息子か?と訊いたら、42歳だという。
なるほど、ほぼわが家の長男と同年齢だ。

店長さんも「池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団」も、
ピアソラ作品に惹かれている人たちで、たくさんの
ピアソラ作品レパートリーがある。

今は故人となってしまったが、コロンビアに住んでいた、
ピアソラとガルデルオタクの福岡貞夫さんと意気投合し、
ネット上に「ピアソラ音の出る図書館」を作ってしまった。
そんな私なので、クレモナの皆さんからピアソラの新しい
息吹を感じられてとても嬉しく思っている。

「クレモナ通信」では、ぴかりんさんの
ピアソラを軸とする音楽論が展開されている。
もちろん、店長さんの目が光っているので(笑)、
ちゃんとコーヒーとお店の紹介も掲載してる。
その「クレモナ通信」の最新号で、演奏家であり
音楽評論家でもあるぴかりんさんは、以下のように書いている。

【「クレモナ通信」最新号からの抜粋】
(引用開始)
◆現代音楽としてのピアソラ
 没後急激に称揚され、ヨーヨー・マによる爆発的ヒットとなったアルバムを始め、とてつもなく多くのカヴァーがされたのがピアソラですが、演奏家の多くは(もしかしたら、聴衆の多くもですが)南米のタンゴの作曲家で、ライト(軽い)な音楽でしかないという評価が一般的ではないでしょうか!?(イージーリスニングというジャンルがあるみたいですが、真心こめて演奏するのにイージーってなんですか!!)
 ピアソラは、その超ブームが過ぎ去りレパートリーは残ったのですが、ストラビンスキーや、シェーンベルクといった現代の作曲家としては扱いにくい作曲家といえます。ブームとしての音楽は消費尽くされ、少し人々が忘れた今日、その楽曲をしっかりととらえたいと私たちは考えています。

 だから、こそ

 現代音楽コンクールに出場いたしました。ピアソラの音楽と私たちの演奏を純粋に評価してもらいたい気持ちがいっぱいです。幸いなことに、今までのいわゆるクラッシクのコンクールでは高い評価を受けていますが、現代音楽のコンクールでも同じように評価されるか??? おそらく審査員の方も初めて聞く作品だったと思います。もしかして、普通にこの編成でピアソラが作曲したと勘違いするかもしれませんが…。それでも、私たちの演奏する音楽(ジャンルやスタイル)が、現代音楽として評価されるよう、思いをすべてぶつけて演奏しました。
 めっちゃ楽しかったです。演奏したのは、『Duo de Amor』という私たちのCDにも入っている作品です。CDを聴かれた方はわかると思いますが、冒頭と最後にファゴットの超絶なソロがあります。恐らくコンチェルト以外でこんなに長いソロをファゴットがすることはありません。室内楽では唯一の作品といえます。本当にたくさんの方に聴いてもらいたいCDです。
(引用終了)

このような美しく若き反逆者たちが、ピアソラ作品に
新たな生命を吹き込もうと、情熱を傾けている。
この光り輝く眩しさを、少しでも多くの方にご覧いただきたいと
思ったので、店長さんに許諾のお願いで電話をした次第だ。

すると快く承諾してくださったので、コーヒーの香りと一緒に
瑞々しいピアソラ音楽論をお受け取りになりたい方は、
以下のメールアドレスにお申し込みいただきたい。

【「クレモナ通信」無料購読申込フォーム
https://sv3.mgzn.jp/sys/reg.php?cid=P701161
 *このURLで開く登録フォームで、購読申し込みの
 登録をなさってください。


必要事項はとくに指定されていないが、せっかくなので
居住されている都道府県名とハンドルネームぐらいは
お書きいただきたい。
「クレモナ通信」購読希望と書き添えていただければ、
ぴかりんさんの喜ぶ笑顔が思い浮かぶ。
やはり、読んでくださる方の存在は大きな励みになる。

このお嬢さんたちのデビューCDは、以前ご紹介しているが、
改めて、購入していただけるサイトのURLと、
そのCDの一曲を、下部に掲載させていただく。

どうか、孫娘たちを応援してやっていただきたい。
以前いきなり電話し、「川崎まで出前できますか?」といったら、
すぐに私だと分かったらしく、笑いながら断られてしまった。

【池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団」のCD購入ページ
 https://c.thebase.in/order/cart/cremona


Libertango -リベルタンゴ- 【池田クレモナ・モダンタンゴ五重奏団】

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by hirune-neko | 2017-01-17 00:56 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

久しぶりに厳しい寒さを体感した


Astor Piazzolla - Romance Del Diablo

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同居している義母のために、近所の調剤薬局に行った。
出がけに、何かほしいものがないか訊いたら、
つぶしあんの饅頭が食べたいという。
人生の晩年になってなお、まだ食べたいものがある。
まだまだのどかな日常が送れて、良かったと思う。

義母は数日後に94歳の誕生日を迎える。
一度骨折しているので、単独歩行は禁じられているが、
ときどき部屋から出て来るので、ひゃっとすることがある。

難聴気味だが、頭はしっかりしており、ちょっとした
冗談にも反応して笑う。

私は、自分が94歳まで生きることを想像しようとしただけで、
あり得ないことだとの徒労感から、中断してしまう。
しかし、あとどれぐらいの年数をかければ、
安住の時間と空間の中に入れるのだろうか、と考える。
ある程度、先を見通せるようになるまでは、なんとか
第一線に居続けたいと希望している。

周りには、会えば挨拶をする人たちは、それなりに存在する。
しかし、私が何を考え、どのような感覚で事象を捉えているかを
理解している人はほとんどいない。
こうして、思い浮かんだことを正直に、そのまま書いているので、
かえって、一面識もないブログ読者の皆さんの方が、
私という人間の本質を、的確に感じ取ってくれていると思う。

その意味で、ブログが習慣化してよかったと思っている。
言葉によって、目に見えない記録を残すことができている。
読んでくださる方の反応によって、書いている実感を
与えられており、大きな励みになっている。

ときどき、分不相応な重荷を担ごうとして
いるのではないだろうかと、足を止めて考えることもある。
しかし、最後まで全てを、自分独りで背負っていく必要はないと
自分を慰めている。

構想と設計図を描き、基礎を造っているうちに、
同調者の輪が拡がり、いずれは第一線から退くという
贅沢な悩みを持てるようになるのだろうか。

久しぶりに、ピアソラの「悪魔の組曲」の一曲である
「悪魔のロマンス」を聴いてみた。
「天使の組曲」との境界線が、どこに存在するのか、
なかなか聞き分けられないほど、ピアソラの世界では
天使と悪魔の世界が混沌としている。

断片情報だけからの印象にしか過ぎないが、
ここ近未来に、戦争が過ぎ去り荒廃した大地の情景が見える。
まだ硝煙の匂いが漂い、肉片と鮮血が無残に拡がる
赤い大地が目に浮かぶ。

凶暴な独裁政治の限界が露呈し、大衆の激情と恨みに先導された
脆弱な国家が無残な姿を曝して崩壊する。

ここ日本には、物言わぬ賢明な知者が多く存在する。
通りですれ違う多くの人たちの血には、正義と温情が
受け継がれているのを、確かに感じ取ることができる。
大多数の日本人には、遙か彼方の時代から、
すでに「国を護る」意思が具えられていると感じる。

日本人は、国が危殆に瀕する状況を見聞きすると、
あっという間に結束して外敵に立ち向かうだろう。
日本は滅亡しない国だ、と実感している。

神学的には、悪魔はある時期まで権力と勢力を誇示するが、
最後は天使の軍勢に打ち破られてしまう、と教えられている。
激しい戦いの後に、戦力と権勢を喪失し、徒労感に襲われる
悪魔とその手下たち。
さらには、後悔と悔悟の念が甦り、かつて殺戮し蹂躙した
人々の嘆き悲しむ叫び声が、大地の底から聞こえてくる。
自らの最期の時を悟り、濃い徒労感に包まれながら、
取り戻せない野望と栄華の過去を、葬送曲のように聴いている。

ピアソラの「悪魔の組曲」には、
どの曲にも根底には同じ曲想が流れている。
憔悴しきった悪魔が、独りだけになれる場所を探し、
手下の目を避けて、歯がみをしながら、
流したことのない苦渋の涙が、自分の頬を伝い落ちるのを
感じている、そんな曲想が流れている。
天地創造の彼方から、決して味わったことのない
「人間的な感情」が、最期の瞬間になって心を満たしている。
・・・のではないかと想像するが、悪魔はそこまで
感傷的になるような存在ではないだろうとも思う。

しかし、ピアソラ自身には、
そのような優しい視点があったのではないだろうか。


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by hirune-neko | 2017-01-15 00:03 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(2)

人生の途中で立ち止まれない人に薦める映画作品


Complete Unknown Trailer #1 Music | Mechanitis (Feat. Tanya Batt) - Mechanitis

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人生の途中で立ち止まり、自分の生き方を客観的に
吟味しようとする人は、どれぐらい存在するだろうか。
来る日も来る日も、
処理案件と時間に追われる毎日なのではないだろうか。
肉体機能が低下してしまい、強制的に人生の終盤で
立ち止まらざるを得なくなるのが、
圧倒的に多いケースではないだろうかと思う。

昨晩、いや正確には早朝だったかもしれない。
久しぶりにかなりリアルな夢を見た。
これまでにも、時々リアルな夢を見ることはあったが、
いずれも無言で周囲の情景を眺めるぐらいだった。

夢の中で、私はどこかの大衆食堂に席を取り、
重いカバンを置いたまま店の外に出た。
カバンを置いて何の用事で外出したのかは、全く記憶にない。
しばらくしてテーブルに戻ると、カバンはそのまま
床の上に置いてあったが、目の前に見知らぬ男性が座っていた。
年齢は30歳前後だろうか。
幾分長めの髪の人物で、私にこやかな挨拶を送ってきた。
あまりにも親しげでにこやかな表情だったので、警戒心を解き
何やら話し始めた。

食堂の少し奥まった場所のテーブルだったのだが、
気がつくと店の入り口の、すぐそばの窓際に移っていた。
不思議なことがあるものだ。
少し内外の政治情勢について話したような気がする。

彼はいつの間にか連絡を取ったらしく、60歳前後の男性が
店内に入ってきて、私の前に座った。
会話のやり取りで、その男性が医者であることがわかった。
黙って話を聞くと、かなりの読書量の人らしく、
なかなか説得力のある話し方だった。

政治的に一体どのような立ち位置なのか、
なかなか判断できないほど話題が多岐にわたった。
そこで私は、これからの日本はどの様な方向に進むべきか、
と質問してみた。
すると彼は、世界中の多くの国々が深刻な病巣を抱えており、
日本も大手術が必要だといった。
それは、左右どちらの位置の人間にも共通して
発言できる内容なので、次にどのような質問をして
彼の思想的背景を探ろうかと考えた。

気づいたら、そこはどうやら新大久保の焼肉料理店だったようだ。
通りは渋滞しており、都営バスが走っていた。

そこで目が覚めたらしく、夢の続きは何も記憶に残っていない。

久しぶりの休日なので、ゆっくりとした時間を過ごすことにした。
しかし、何もしない時間を過ごすことには慣れていないのか、
何かしなくてはと思い始めた。

特に目的があったわけではないが、アマゾンのプライムビデオで
字幕映画のタイトルを次々と眺めてみた。
初めて目にする「Complete Unknown〜私の知らない彼女」
というタイトルが気になった。

概要説明には、以下の文章が掲載されていた。

「衝撃的な過去を持つミステリアスな女性が、かつての恋人の前に再び現れ、彼が築き上げた妻との安定した生活をかき乱す。高い評価を受けている映画監督ジョシュア・マーストン(『そして、ひと粒のひかり』、『The Forgiveness of Blood(※原題)』)が贈るアイデンティティの探求を描くサスペンス。」

一向にストーリーが展開する気配もなく、ただいたずらに
過去の記憶が交錯するシーンが連続する。
少々退屈になり何度も止めては、また再生した。

最後まで観たが、一言で言えば
「人間の深層心理の再現映像」だろうか。
主人公の女性の詳細な過去は、最後まで閉ざされたままだった。
しかし、病的なまでに過去の自分を抹消し、新たな架空の自分を作る。
さらにはまたその自分を抹消し、再び新たな名前の自分を作り上げる。
常識的には、確かに病的な行動だと思う。
しかし多感な現代人が抱える葛藤や焦燥、自己嫌悪、自己逃避などを、
比喩的に表現した作品なのではないだろうか。

結局、ドラマチックなストーリーは無いに等しい。
しかし人間として生きる私たちの深層心理を、
プロフェッショナルな手法で表現しているのではないだろうか。

この映画の予告編は、何本もYouTubeに存在した。
しかしその予告編を観ても、おそらくはこの作品のエッセンスが
一部たりとも伝わってこないだろうと思う。
目に見えない深層心理がメインストリームだからだ。

この映画の監督は、高い評価を受けているそうだ。
そんな監督だから、音楽にもかなりこだわって
いるのではないだろうか。
たまたま音楽だけのYouTube動画を見つけたので
冒頭に掲示しておいた。
個人的には、音楽性の点で存在感があるとは思えない。
しかし雰囲気だけでも味わっていただけるのではないだろうか。

終わり近くのシーンで、犬を連れて散歩する老女が登場した。
転んで歩けなくなり、主人公の女性と15年ぶりに再会した恋人男性、
・・・本当の自分の過去を知る、最後の男性の二人に
アパートまで連れて行って、介抱してもらう。
自然な表情で、演技力のある女優だなと思った。
肉付きの良い女性だったが、タイトルロールを見たら
彼女はキャシー・ベイツだった。懐かしい女優だ。

さらに調べると、この主人公の女性はジェイソン・ボーンシリーズの
一番新しい作品に出演していることが分かった。
マット・デイモンのこのシリーズは、全て観ていると思っていたが、
この作品は見逃していた。
早速ダウンロードした。

特異な感覚の女性の深層心理を描いた作品なので、
作品中で飛び交う何気ない会話を、集中して聴かないと
作品の意図は理解しにくいと思う。
それでも以下に予告編を1つだけ掲示する。
この数分の予告編を観ても、残念ながらこの映画作品の
雰囲気はほとんど伝わってこないだろう。


Complete Unknown Official Trailer 1 (2016) - Rachel Weisz Movie


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by hirune-neko | 2017-01-09 22:24 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)

まるでパソコンにからかわれているようだ


Mama's Memories! Ute Lemper Sings "All That Jazz”

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ちょっと仕事の話題になってしまうが、
MAC OSでカタカナ変換するには、F7キーを使う。
OSによって異なるはずだが、最新のOS10.12.2をインストール
したため、最初は変換方法が分からずアップルケアに電話して
教えてもらった。
メール、テキストエディット、エヴァーノート、そして
最も頻繁に使用する製作ソフトのクォークエキスプレス、
そのどれでも、F7キーで一発、カタカナ変換ができていた。
それは昨日までの話だ。

ところが今日、突然、クォークで変換できなくなってしまった。
他のアプリケーションでは大丈夫なのに、原因不明で
クォークでの変換だけができなくなってしまった。
あれこれ当てずっぽうで試し「コントロール・K」で
変換できることが分かったので、馴れれば仕事に支障はない。
アップルサポートに電話しても、当たり前だが原因不明。
去年まではクォークジャパンが東京にあったので
すぐに電話で相談できたが、すでに閉鎖されてしまい
英国が本部になっている。
時差を考えてスカイプで電話しようと思ったが、
とうとう電話番号を見つけられなかった。

まだ使い始めて数ヶ月なので、このiMacの性格がいいかどうか
ちゃんと判断できていない。
まさか、人間をからかって喜ぶような性格ではないだろう、
とは思うが、大量生産の器械であっても、
大真面目で、個々に性格が異なるような気がしている。

先日、見慣れないCDが出てきた、ということで
Ute Lemperの歌を数曲紹介した。
ピアソラの作品も歌っているが、相性が悪いと書いた。
しかしどういうわけか、彼女のことが気になり、
今日改めて調べてみた。
別に暇だったからではなく、パソコンにからかわれてしまい、
ふてくされて、しばし仕事を離れたくなったからだ。

Ute Lemperは、シャンソン歌手だと思い、したがって
フランス人だと思い込んだので、ユテ・ランペールだなんて
フランス語読みをしてしまったが、ドイツ人だった。
ウテ・レンパーが、ドイツ語読みだそうだ。
ということは、推薦者は故・福岡貞夫さんではなく
もしかしたら音楽通のcausalさんだったのかもしれない。

わずか数曲しか動画を観なかったが、個性的なキャラクターに
興味が残り、Wikipediaで調べてみた。
好奇心がいつまでも退化せず、困ったものだ。

【以下はWikipediaからの抜粋】
 ケルンのダンス・アカデミー、ウィーンのマックス・ラインハルト演劇学校を卒業。ミュージカルでその名を知られるようになり、『キャッツ』ウィーン公演、『ピーターパン』ウィーン公演の主役、『嘆きの天使』のローラ役などで頭角を現した。また、『キャバレー』のパリ公演ではサリー・ボウルズ役、『シカゴ』のロンドン公演ではヴェルマ・ケリーを演じた。
 (以上、罰す有為終わり)

へえ、ダンサーだったんだ。演劇学校も出ている。
どんなダンサーだったのだろう。バレエダンサーだったのだろうか?
そこで「Ute Lemper dance」で検索した中から選んだのが
冒頭の「シカゴ」の1シーンだ。

笑わないで読んでいただきたいが、結婚後の20代の後半、
近所のバレエスタジオに通い、近所のおばさまたちに混じって
クレシック・バレエの基礎を学んだ。
当時はビデオで、著名なバレエダンサーの踊りを
かなり観たので、目は肥えている方だと思う。
その「肥えた目」で観ても、Ute Lemperの動きは
なかなかのものだ。

ドイツ語、フランス語、英語で歌い踊るなかなかの
エンターテイナーだということが分かった。
これで謎が解けたので、やっとすっきりした次第だ。

改めてこの「シカゴ」のダンスシーンを観てみると、
しなやかで、なおやかでクネクネの動きで、
幅広い役柄をこなせる多才な舞台人だと再評価した。
隣国のクネクネ大統領も、これぐらい器用に上手に立ち振る舞い、
難局を乗り切れないものだろうかと、他人事ながら案じている。
韓国の代々ほとんどの大統領は、悲劇的な最後を迎えているようだ。
そこが法治国家と人治国家の根底的な違いなのではないだろうか。

話は戻るが、もしUte Lemperが来日して、
かの有名な「PPAP」を歌い、踊っても、あるいは
「逃げ勝ち」のダンスシーンを踊っても、ピコ太郎や
ガッキーにはない、芸術的で風格のあるパフォーマンスに
なるのではないだろうか。
個人的には、是非実現して欲しいと思ってしまった。
Ute Lemperの「PPAP」がどんな感じになるのか、
一度観てみたいと、本気で思っている。


PPAP Pen Pineapple Apple Pen by Piko-Taro ピコ太郎


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by hirune-neko | 2016-12-24 23:31 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(4)

なぜ、この人のCDを持っているのだろうか?


Ute Lemper - ''Avec Le Temps'' Live 2016

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音楽アルバムを、CDからiMacへ読み込んだ場合、
旧iMacから新iMacへ、iCloud経由で同期できないことが分かった。
新しいiMacで聴くためには、別途光学ドライブを
購入しなくてはならないことが判明した。

しばらく放置していた箱を開け、どんなCDがあるか、
ざっと調べてみた。
すると、見慣れないCDが出てきた。
Ute Lemper?ユテ・ランペールと読むのだろうか?
なぜこのCDを持っているのか、一瞬理解できなかった。
曲名を読むと、シャンソンに混じって、かろうじて
ピアソラの曲を1曲だけ見つけることができた。
おそらく、誰かは忘れたが、ピアソラを聴く人が、
この歌手を薦めてくれたのだと思う。

YouTubeで検索してみたら、タンゴ・オペラ
「ブエノスアイレスのマリア」の中の
「私の名はマリア」を見つけた。

ピアソラを歌う女性歌手は何人か聴いているが、
個人的な趣味をいわせてもらうと、この
Ute Lemperの歌唱法、感情表現は、ピアソラに合わない。
シャンソンの方がずっと、違和感なく聴ける。
なかなかドラマチックな、優れた歌い手だと思う。

Ute Lemperが、この記事を目にすることがあったら、
「あんたなんかに、いわれたくないわよ」と、
そっぽを向かれるだろう。

自覚していることではあるが、私は音楽的な偏食傾向が強く、
どうしても同じ演奏家ばかり聴いてしまう。
従って、新しい演奏家を発見する可能性が、極めて低い。
どなたが薦めてくださったのか、憶えてはいないが、
また聴きたいと思える演奏家との出会いは、本当に嬉しい。

このアルバムタイトルは「Berlin Nights Paris Days」で
「行かないで〜Ne me quite pas」が最後に収録されている。
聴かせる歌い方だろうと想像できる。

シャンソンは、アズナブール一辺倒だったが、
彼女のシャンソンなら、文句なしに聴いてみたいと思う。
玉置浩二さんの「行かないで」も、なかなか個性的な熱唱だったが、
Ute Lemperの「行かないで〜Ne me quite pasは、
聴く価値があると思う。

聴きたいと思える音楽との出会いがある人生は、
なんて至福なんだろうと、改めて思っている。


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by hirune-neko | 2016-12-20 00:58 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

一日で激痛から解放され、集中力も快復した


Solitary Moon - Shirley Horn

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昨日の足先の激痛が、嘘のように治まっている。
アロマオイルと足先の屈伸と、決死のウォーキングが
奏功したのだと思う。
もし病院に行ったら、レントゲンやMIRの検査をされ、
痛み止めや炎症を抑える薬を処方されていたかもしれない。
自力でなんとか快方に向かっているので、ほっとしている。

集中力も持続しており、気分的にリラックスできている。
リラックスついでに、シャーリー・ホーンの歌を聴きたくなり、
YouTubeで探してみたが、不思議と聴いたことがない曲が多い。

歌を聴いて分析しても何も始まらないが、
シャーリー・ホーンの歌に、なぜ惹きつけられるのか、
音楽的に考えてみた。

まず、声が張っていない。
つまり、相手に聴かせようとして声を張り上げたり、
安っぽい感情移入をしていない。
力まず、自然な感情でそのまま歌っている。
囁くように、過去から声を出している。

もうひとつの大きな特長は、「間」にある。
シャーリー・ホーンの歌の「間」は、実に自然だが、
心の動きに逆らわず、その「間」に
感情と思い出が静かに棲息している感じだ。

さらにいえば、長い人生で味わった内省的な思いが、
陰影となって聴く人の心の中で共鳴する。
言葉を交わさなくても、同じ心象風景を見ることができる。

若い頃には奔放さもあっただろう。
ときめく出会いがやがて、別離の瞬間を迎えたことも、
おそらくは何度もあったのではないだろうか。

いろいろな思い出を優しく心の中にとどめ、
人を責めず憎まず、相手への理解といたわりの感情で、
時間をかけながら、過去の愛憎も穏やかに浄化している。

シャーリー・ホーンの歌を聴いていると、
円熟した人間性を感じさせる。
富裕な家庭に生まれたが、親の反対を押し切って、
ジャズ歌手の道を選んだ。
両親とは疎遠な関係になってしまったが、父親の葬儀の日、
自分のアルバムを、いつも父が独りで聴いていたと、
母から聞かされ、何枚ものアルバムを手渡された。
ようやく父親と和解ができたことを実感した瞬間だった。

ビリー・ホリデイ、ニーナ・シモン、サラ・ヴォーン、
そしてヘレン・メリルにもない、ある種の達観や諦観が、
シャーリー・ホーンの歌から伝わってくるような気がする。

もうすでに他界してしまい、謎のヴェールに包まれてはいるが、
何か共感できる要素を持ったシンガーだと思う。
改めて、勝手な思い込みによる、
哀悼の気持ちを伝えたいと感じている。


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by hirune-neko | 2016-12-11 01:00 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)

まだまだ知らない名演があるのは、嬉しいことだ


Janet Seidel Trio

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久しぶりで、causalさんが、推薦してくださったのは、
ジャネット・サイデル(JANET SEIDEL)という
オーストラリアのジャズ歌手・兼ピアニストだった。
推薦曲はLove your magic spell is everywhereだったが、
あれこれ聴いてみて、疲れ切った身体に心地いい
バラード曲をもう1曲見つけたので、そちらを掲載した。
かなりのマニアの方でなければ、知らない歌手ではないだろうか。

実に甘党好みの声質だと思う。
なんといっても、力を抜いて寛げるのが嬉しい。
まだまだ知らない名演があるのは、嬉しいことだ。

今日、私にしては長い外出だったので、難しいことを考えるのは
止めておこうと思う。
というより、心地いい疲労の中に身を沈めて、
穏やかな眠りにつきたい気分だ。

ここ数ヶ月、脳内疲労が溜まりっぱなしで、
ついつい甘いものを常食してしまったせいか、
白内障が少し進行してしまったようだ。
眼の細胞が入れ代わるのは、1年がかりだとか聞いたことがある。
即効性のある民間療法はないのだと思う。
最近、ひやっとしたことが何度かあったので、
夜は独りで運転しないようにしている。

肉体の劣化が、ヒタヒタと忍び寄っている実感がある。
今抱えている遅延案件に追いついたら、ウォーキングを再開し、
休会中のジムに通い、はかない抵抗を試みるつもりだ。

知識欲や好奇心は、幸いに衰えていない。
実感しているのは、物事の表層だけからは認識できない、
いわゆる水面下の動向を見抜くためには、それなりの
基礎知識が広範に必要だということだ。

現状は読書時間の確保が困難なのだが、幸いに少しずつであっても
アマゾンの電子書籍をダウンロードして、iPadに溜めている。
持ち歩いてさえいれば、少しの時間を見つけてどこでも
本を読めるというのは嬉しいことだ。
しかも、何百冊もの蔵書を重量と容積を気にせず、持ち歩ける。
その点、いい時代になったものだと思う。
さすがに散歩しながらの読書は無理だが、音楽やオーディオブックは、
iPhoneやiPodで聴けるので、まさに情報の宝庫の時代になっている。

自分があと何年、今の構想を追いかけられるかは未知数である。
危機管理の視点で、ある程度の仕組みは考えておくが、
最期まで最善を尽くす、という姿勢は堅持したいと思う。
それが気持ちの上で支えになっている。
少しだけ格好をつければ、使命感によって生かされている、
そんな感じがする。
大体、3,000年も生きていると公言している身でありながら、
世俗的なことばかりを追求するのは、絶対的矛盾だろう。
もう今日は、心地いいこの歌声に包まれて、
休むことにしようと思う。

以下にcausalさんお気に入りの推薦曲をご紹介する。
すでに何回か聴いているが、神経の凝りが溶け出している。


Janet Seidel Trio - Love Your Magic Spell Is Everywhere


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by hirune-neko | 2016-12-08 00:38 | 音楽・映画・本の世界 | Comments(0)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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