昼寝ネコの雑記帳

2017年 06月 01日 ( 1 )

モノクロ無声映画のような幻想世界


Nostalghia(1983)/ Andrei Tarkovsky / BWV853


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 昨日の渾身の推敲作業が功を奏したらしく、かなり集中力が回復した実感がある。やはり、ある程度の負荷は、人間にとって必要な要素なのだと改めて認識した。

 仕事が終盤に差し掛かった夕方近く、美容室gigue(ジーグ)の店長さんから電話があった。お店が休みの日は、デジタルではなく、フィルムのカメラを下げて、撮影目的であちこちを徘徊しているらしい。以前、作品の1枚を借りて短編ストーリーを作り、このブログに掲載したことがある。いつか、フォトジェニック・ストーリーというコンセプトで、共同で出版しようと持ちかけている。

 彼女の作品である写真と対面し、そこから流れ出てくるストーリーを文章にするのが私の仕事だ。いつになるかはわからないが、トライしてみたいジャンルなので、楽しみにしている。

 彼女は、昼寝ネコの画を描いてくれている、カトリーヌ・笠井さんと一緒に、美容室を切り盛りしている。私自身は、単行本を1冊しか刊行していないが、そもそものきっかけは、この店長さんであり、カトリーヌ・笠井さんに作画を頼んでくれた。いわば、単行本・昼寝ネコの雑記帳の生みの親である。

 撮影した写真作品がかなり増えてきたらしく、美容室の公式サイトに掲示したいという相談の電話だった。Dropboxに共有しているフォルダに、6枚の画像をアップしたので、掲載してほしいと言う。

 フォルダを開いてみたら、なんと、Bill Evansの顔が写し出されていた。私は高校生の頃から、もう半世紀もBill Evansを聴いているが、彼女も最近はかなり聴いているそうだ。その作品は、Bill Evansの顔と風景を合成したもので、特殊な技術を使っているそうだ。写真学校や専門家に習わなければ、使えない技術らしい。

 写真説明のキャプションもなしに、ただ羅列してほしいと言う。羅列するだけなら、こんな容易な作業はない。しかし、それではあまりにも殺風景ではないのかと思ったので、思いついた案を提案してみた。

 例えば、Bill Evansが写っている写真の下に、曲のタイトルをキャプションのように設置し、クリックしたらYouTubeでその曲を聴ける・ ・ ・これはなかなかいいのではないかと提案した。了解を得て、試作してみた。選んだ曲は、My Foolish Heart・ ・ ・直訳すれば、「愚かななりし我が心」とでもなるだろうか。ずっと昔、全盛期の頃の大橋巨泉さんが、ラジオ番組でこの曲を日本語に翻訳した。それは「私バカよね、おバカさんよね」だった・・・いや、それは私の記憶違いだ。Billie Holidayが歌うI’m a Fool to Want youという曲を、このように訳した。言うまでもなく、演歌曲である。

 6枚の画像ごとに音楽を選び、設置してみた。選んだのは、Bill EvansやShirly Hornなど、Piazzollaを含む6人のアーティストになった。なかなかいい雰囲気のページになった。

 しかし、どうも何か物足りない。よせばいいのに、仕事そっちのけで、脳内での試行錯誤が始まった。せっかく芸術作品の画像があり、そのイメージを深める音楽も揃った。それに加えて、何行かのちょっとした文章があった方が良いのではないだろうか、と確信してしまった。

 記憶の彼方から蘇ったのは、ペルシャの詩人、オマル・ハイヤームの、ルバイヤート(四行詩)だった。記憶があやふやだったので、ウィキペディアで調べてみたら以下のように書かれていた。

 無常観が言葉の端々に表れるペルシア語によるルバーイイ(四行詩)を多数うたい、詩人としても高い評価を得ていた。彼のルバーイイを集めた作品集は『ルバイヤート』として、故地イランのみならず、各国で翻訳され出版されている。

 かくして、店長さんの写真作品とイメージの合う音楽を選定し、さらには、数行の文章を書き加えることで、脳内にさらなるイメージを結んでいただきたいと考えた。

 もともと自覚していることだが、私は現実世界と幻想世界を行ったり来たりしている。そんな私なので、このような依頼案件は、まさに自分の世界をそのまま表現するに等しいと感じる。

 実際にどのように仕上がっているかに興味を持たれた方は、以下にこの美容室のURLを掲載するので、是非訪問していただきたい。開かれるトップページの後半に「店長suzukiのフォトストーリー」というタイトルがあり、その下に6点の写真の作品が掲載されている。所在場所は、小田急多摩線栗平駅徒歩7分の所である。30年近く、東京世田谷・経堂で店を開いていたが、去年だったか、今の場所に移転している。・・・昼寝ネコのブログの読者だとおっしゃれば、何かサービスがあるかもしれない。・・・保証はできないが。

【美容室・gigue(ジーグ)の公式サイト】

【美容室・gigue(ジーグ)のFacebbok】
 https://www.facebook.com/gigue.saloon.jp/
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       by 美容室gugie(ジーグ)店長・Suzuki


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by hirune-neko | 2017-06-01 01:15 | 創作への道 | Comments(2)



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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