昼寝ネコの雑記帳

2017年 03月 03日 ( 1 )

ピアソラ作品と創作と新商品の不思議な脈絡


Sleeping - Astor Piazzolla

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 去年から徐々に、私自身の作業を在宅で手伝ってくれる人にお願いしている。二人の小さなお子さんを育てているママさんで、独身時代はシステム・エンジニアだったとか・・・。顧客である産婦人科の院長先生が、絵本を1ヵ月健診で渡したいというので、お届けまでの製作状況が一目でわかるよう、週に1回サイトで更新するデータ作成をお願いした。
 excelをなんなくこなす女性なので、次は印税計算のための計算書を作成してもらうようになった。かなり複雑な仕組みのものもあるが、飲み込みの早い聡明な人なので助かっている。私自身、仕事が飽和状態なので、次は取引先への請求書のデータ作成をお願いするようになっている。長年、全て私が自分で行っていたが、今ではすっかり解放されて視野を広く持つことができるようになっている。

 私たちが制作している絵本には、オプションでアルバムページというのがある。お好きな画像3点を送ってもらい、写真光沢紙に印刷して絵本と一緒に製本する。最近はデジカメやスマートフォンの性能が高くなったせいか、画像ソフトで加工する必要があり、かなりの手間がかかっている。社内では、次男が製作の仕事を一手に引き受けているが、画像処理がなかなか大変な量になってきている。
 
 去年から札幌在住で、私の古くからの知人女性の息子さんに、excelを使った重複チェックをお願いしている。私たちの作る絵本には、1冊ずつすべて固有の絵本番号が付いている。人によっては、インターネットから申し込んでいるにもかかわらず、ご丁寧に郵送でも申し込んでくる人が存在する。いわゆる二重申し込みである。1日に数冊程度の申し込みであれば、ある程度は名前が印象に残るので、同じ絵本を重複して作らなくて済む。しかし、徐々に製作する冊数が増えているため、うっかりすると二重申し込みを見落としてしまう。そこで、絵本番号や名前等を順番に並び替えて、excel関数を利用して重複チェックをお願いしている。

 その知人の息子さんには新たに、画像の加工と写真アルバムページの製作をお願いしすることにした。アルバムページは、クォークエクスプレスというDTPソフトを使用する。彼は、Adobe製品には習熟しているようだが、クークは初めてなので、skypeの画面共有機能を使って、フークの基本操作をレクチャーした。つい最近まで、スカイプに画面共有機能があるなど知らなかったので、とても便利だと思っている。

 およそ1時間近くの説明を終えて、雑談になった。彼は画像関係や動画作成が好きな人で、いろいろ話すうちに何年も前に発案したまま、日の目を見ていない企画のことを思い出した。

 もう4年ほど前のことになるが、ピアソラのファイブ・タンゴ・センセーションズというシリーズの1曲で、AsleepあるいはSleepingという タイトルの曲を聴きながら、思い浮かんだイメージを短編作品にした。

 古代イスラエル時代には砂漠だった地域が、今では鬱蒼とした森になっている、という設定だ。ある日、願い事を書いた木片を砂漠に埋めたら、翌日の朝には大木に成長してたわわに実がなり、たくさんの鳥が枝に止まってさえずっていた、というイメージである。

 そこからさらにイメージが膨らみ、荒涼とした砂漠に心を込めて木片を埋める、という行為と、広いインターネット空間に電子化された思い出を埋める、という心象風景が重なった。その、電子化された思い出というのが、3分ちょっとの長さの動画である。 提供された十数枚の画像に音楽と文字情報を加え、1つの動画に仕上げる。

 現在作っている絵本には、グリーティング絵本という名前をつけている。したがって、電子化された思い出の動画には、グリーティング・メモリーと命名した。次男のお嫁さんは、かつてヤマハでオルガンの講師をしていた人で、とても音楽好きだ。彼女は男勝りで、車の運転は上手だし器械にも強いし、動画を作ることもできる。お嫁さんに主旨を説明し、見本動画を作ってもらい、音楽もサティーのジュ・トゥ・ヴーとトロイメライの2種類をサンプル音楽として録音してもらった。

 サイト内にそのサンプル動画をアップした。しかし、いまひとつ踏み切れず公開はしていない。あれからもう4年になるが、不思議な縁で画像や動画制作に燃えるような情熱を持っている、若人と知り合いになることができた。その知人の息子さんは、とても興味を持ってくれている。植物が成長する姿を描いたアニメ動画など、なかなか個性的な特技を持っている。少し時間はかかるかもしれないが、このプロジェクトはやがて一般にも公開されるようになると思う。

 その発端となったブログ記事を探し、改めて読み返してみた。するとその記事に、すでに故人となっているコロンビアの福岡貞夫さんが、コメントを入れてくれていた。彼も熱烈なピアソラファンであり、私の書いた創作短編を読んで好意的なコメントを遺してくれていた。 返事を書いたら、またそれにコメントをしてくれていた。もうやりとりのできない存在になってしまったが、とても懐かしい思い出である。

 読み返してみて、自画自賛になってしまうけれど、ピアソラの曲と砂漠を舞台に繰り広げられる母と知恵遅れの小さな子供の悲哀な物語、そして、古代イスラエルの砂漠に忽然と現れた森、さらには私自身の経験を通して新たに着想を得た、グリーティング・メモリーという名の、現代社会に姿を現す森・ ・ ・そのイメージを、皆さんにもぜひ味わっていただきたいと思った。まだまだ理念と構想段階ではあるが、心に届き、心に残るオアシスとして、これも広めていきたいと思う。

 本当に私は支離滅裂な体質であり、いつの間にか、妄想は現実化できると思い込んでしまう人間になってしまった・ ・ ・いや、ネコ人間になってしまった。

 この創作はとても気にいっている。ある持ち寄りコンサートの主催者にお願いし、ピアソラのこの曲を流しながら、私自身がこの物語を朗読したことがある。私としては、かなりオラシオ・フェレールを意識したのだが、もちろん足元にも及ばない。当日の聴衆の皆さんからの反応もほとんどなかった。やはり読み言葉と書き言葉との間には、厳然とした距離があるのかもしれない。

 以下が、そのブログ記事である。冒頭に森の画が掲載されているが、この画は次男の作品である。・・・身内で作り上げた構想のような感じではあるが、今でもなおなかなかいい構想だと考えている。

タンゴ・モノローグ「思い出の森」
http://hiruneneko.exblog.jp/19167680/


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by hirune-neko | 2017-03-03 00:48 | 創作への道 | Comments(0)



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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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