北海道「language」あれこれ
北海道の言葉は、ほとんど標準語に近いのですが、
アクセントがちょっと違うところがあります。 それも人によってかなりの落差があります。たとえば・・・ 東京人「そういうことは起きないんですよね」 北海道「そういうことは起きないんですよね」 上記の例で言えば、文字にするとなんら変わりはありませんが、 東京人のばやいは、最後の「ね」が、冷淡に軽いんです。 福田総理の答弁を思い出してください。まるで人ごとのように 「ふん」という感じで文章が完結します。 ところが、北海道の場合は、最後の「ね」が上にスライドして 持ち上がります。「ね〜」っと延びて相手に訴え、同意してもらいたい そんな感情が明らかに含有されています。 文書にすると明らかに違う場合も結構ありますね、そういえば。 東京人「この坂、案外急勾配でしんどかったなあ」 北海道「この坂、案外急勾配でこわかったなあ」 北海道では、くたくたに疲れ切っているときに「こわい」といいます。 東京の「怖い」とは異なるので、 「階段を上ってきてこわかったでしょ?」 などというと、けげんな顔をされます。 別に怪談のあるホラー階段ではないのですから。 さらに、北海道独自の言葉も、そういえば結構ありますね。 北海道「そこは全然ちょしてないからね」 「ちょす」というのは動詞で、いじる、とか触る、という意味です。 ですから、「そこは全然さわってもいないから、大丈夫だよ」 という意味の言葉になります。ですがときとして 「あんた、わたしのこと、ちょしてるんでないかい」 これは東京風に言いますと、 「あんた、わたしのこと、おちょくってるんじゃないの」 関西風に言いますと、 「おんどれ、わしのこと、おちょくっとんのけ」 とまあ、・・・これは河内の言葉でしょうか。 あとですね、「はんかくさいね」という言葉もあります。 これは東京風では「ばっかじゃないの」という感じでしょうか。 関西風では「あほか」という、 まあ親しみを込めた苦言なんでしょうね。 「しばれる」などというのは、もうかなりポピュラーだと思います。 「じょっぴんかう」・・・これは「錠をかける」という意味で おそらく最近の若い人たちには死語になっているかもしれません。 北海道でも函館から小樽方面の沿岸部では 函館アクセントや青森の言葉の影響があるようです。 学生の時、余市(よいち)か倶知安(くっちゃん)出身の人から 「あんだえさあべ」と言われて、「は?」となったことがあります。 東北地方のある県では、「け、け」というのが 「食べなさい、食べなさい」 という意味だそうですが、「あんだえさあべ」も同様で、かなり 短縮された表現なんです。「あんだ」=「あなた」、「え」=「家」、 「さ」=「に」、」あべ」=「行こう」・・・つまり 「あなたの家にいこう」という意味だったんです。 こうして1ヶ月も北海道にいますと、不思議なものです。 私が東京言葉で話すこと自体に、なぜか違和感を覚えます。 札幌には、STVラジオとか、HBCもまだあるのでしょうか。 ラジオのパーソナリティの方やアナウンサーの皆さんが 恐ろしく完璧な「東京言葉」で話しているのです。 どうやら、東京からスカウトし、てきたのではなく 北海道出身の方々のようで、フリートーキングで乗ってくると 地が出てきて、かすかにですが北海道アクセントになっています。 そうなんです、鋭い感覚の方はすでにお気づきのことと思いますが、 私はヒギンズ教授の生徒の血を引く言語学の権威もどきで 言葉遣いには人一倍敏感なんです。 ですから、5分間お話しをすると、その人の 出身地、育った環境、親の職業、家庭環境、音楽の趣味、 それと性別に至るまで、かなりの確度で言い当てるんです。 ・・・またまた、かなり本気にしたでしょ? ははは・・・でもまあ、こうして気楽にブログに復帰できて 嬉しく思っています。 こちらではプライベートな話し相手がいませんので、 ネット将棋とブログが、唯一の楽しみです。 それと、老いた母の昔話と愚痴話を繰り返し繰り返し、 何度も何度も聞くことも、無上の楽しみで 心からの感動を覚えています・・・ かなり無理してるのが伝わっていますでしょうか? 気の毒だとお思いでしたら、 たまには同情のコメントを寄せてください。 よろしければ「人気blogランキング」クリックのご協力をお願いします。 人気blogランキング 昼寝ネコの文章がグリーティング絵本になりました グリーティング絵本のコミュニティーもできています(mixiです)
by hirune-neko
| 2007-11-02 21:14
| 音楽・映画・本の世界
|
Comments(6)
Commented
by
君の名は
at 2007-11-02 23:16
x
自慢話と愚痴話、どちらかと言うと後者のほうがいいかな・・
ウウ・・でも毎日は辛いか・・ でも、私たちもいずれそうなりますからね、親孝行してあげてくださいナ。
0
Commented
by
hirune-neko at 2007-11-03 01:28
Commented
by
やっぱりネコ
at 2007-11-03 06:03
x
Commented
by
hirune-neko at 2007-11-03 09:19
「こわい」は、私の郷里(福島県)のほうでも使いますよ。
方言には違いないでしょうが、結構あちこちで使われている言葉みたいですね。 言葉のこととか、ご近所の方とのかかわりとか、お仕事とか、それから大切なお母様のこととか、折角いろいろあるのだから、別宅暮らしをぜひ楽しんでくださいね!(^^)
Commented
by
hirune-neko at 2007-11-03 21:16
>waiwaiさん
そうなんですか?ああ、こわいなあ・・・って実感があります。 別宅暮らしは、母がいなければまだ快適です。 箸の上げ下ろしを云々といいますが、 まさにそれで、観察して子細に助言を言おうとします。 私は別に、家事見習いのために同居しているわけではないんです。 waiwaiさんにあたっても仕方がないですね。 済みません。
|
検索
ライフログ
最新の記事
最新のコメント
記事ランキング
以前の記事
2024年 03月
2024年 02月 2024年 01月 2023年 12月 2023年 11月 2023年 10月 2023年 09月 2023年 08月 2023年 07月 2023年 06月 2023年 05月 2023年 04月 2023年 03月 2023年 02月 2023年 01月 2022年 12月 2022年 11月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 07月 2022年 06月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2022年 02月 2022年 01月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 09月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 04月 2021年 03月 2021年 02月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 08月 2020年 07月 2020年 06月 2020年 05月 2020年 04月 2020年 03月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 07月 2019年 06月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 06月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 09月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 04月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 10月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 02月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 10月 2014年 09月 2014年 08月 2014年 07月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 02月 2014年 01月 2013年 12月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 08月 2013年 07月 2013年 06月 2013年 05月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 11月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 08月 2012年 07月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 04月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 10月 2011年 09月 2011年 08月 2011年 07月 2011年 06月 2011年 05月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 08月 2010年 07月 2010年 06月 2010年 05月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 02月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 09月 2009年 08月 2009年 07月 2009年 06月 2009年 05月 2009年 04月 2009年 03月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 05月 2007年 04月 2007年 03月 2007年 02月 昼寝ネコのプロフィール
・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
ファン
ブログパーツ
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||