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昼寝ネコの雑記帳

ついに泣いた花嫁の父・・・そしてもらい泣き

ついに泣いた花嫁の父・・・そしてもらい泣き_c0115242_1941613.jpg

  (これが我が家の不思議ネコ「シロ」です。元祖昼寝ネコです)

私事で恐縮だが、昨日、三男の結婚式と披露宴があった。その前夜、不思議な出来事がシロに起きた。これまで、100%私の部屋で寝起きしていたシロが、どういうわけか知らないうちに三男の部屋にもぐり込んだらしく、朝起きたら彼の足下で寝ていたというのだ。三男が小学生のときに私が拾ってきたネコなので、長い付き合いであり、命名権を与えられてシロと名付けたのは、ほかならぬ三男だった。我が家で過ごす最後の夜を、シロは三男と一緒に過ごしたかったとしか思えない。もちろん、シロは結婚式にも披露宴にも同席させていないが・・・お嫁さんがネコアレルギーだし、いくらなんでもペットを会場に持ち込む人はいないだろう。そんなわけで、今日からは三男のいない家になったのだが、シロは何事もなかったかのようように、相変わらずクウクウ居眠りをしている。

さて、私は新郎の父親なので割合気楽に式に臨めるのだが、自分の娘の結婚する情景を想像しただけでも、心中穏やかではないものである。披露宴は教会のホールを借り、新郎・新婦の友人たちがボランティアで飾り付けから運営までのすべてを手伝ってくれるというので、前夜その会場に挨拶に出かけた。そのとき、新婦の父親と二人で話す時間があった。
「娘を嫁がせる父親の心境は複雑でしょうね」
と、水を向けてみた。
「いえいえ、大丈夫ですよ」
「はあ。私の知人は娘の結婚式当日は雲隠れして、出席しないといってますよ」
これは、実は私自身のことである。
「いえ、私は大丈夫です」
・・・うむ。なかなかしぶといな。

で、結婚式当日。挙式を終え、親族の集合写真撮影の後のどさくさに紛れ、新婦と父親が寄り添って写真を撮ることになった。思わず私はこう叫んだ。
「お父さん、もう泣いてもいいですよ」
「いえ、泣きません」
とキッパリ。おお、気丈だこと。私ならこうはいかないだろうな。

披露宴が始まった。司会者は、旧知の間柄の夫婦が二人で引き受けてくれ、淡々とプログラムが進んでいく。途中のアトラクションで、わが娘が「Crazy for you」の曲に合わせ、タップダンスを披露する。音楽学校の卒業試験では「タップ賞」をいただいているが、なにせ何年ものブランクがある。でもまあ、まずまずのできで無事終了。拙著「昼寝ネコの雑記帳」を一日で読了したという司会者夫人は、本文から引用し、
「新郎のお父様がお好きなジャズピアニストのビル・エバンスを、新郎も妹さんもお好きだそうなんです」
と、我が家の感性のDNAに、ちょっと触れてくれる。嬉しいことだ。
相変わらずリラックスして進行を傍観していた私だが、新郎新婦の生い立ちがスライドショ−風に壁に映され、平井堅の「美しい人」が流れ出すと、雲行きが怪しくなってきた。息子や家族の昔の写真は見慣れているし、そう感慨にふけることもなかったが、新婦の誕生から少女期、留学や学生時代の画像が大写しされているのを観て、まるで自分が新婦の父親であるかのような錯覚に陥り、目頭が熱くなる。そのとき、アッシャーの方が迎えに来て花束贈呈をするので、前方に来てほしいという。場内は暗く、来賓の皆さんは相変わらず壁面の画像に集中しているようだ。しめしめ、私のウルウルは気取られないようだ。

再び場内が明るくなり、花束贈呈。神妙な顔をして新郎が歩み寄ってくる。よしよし、最後まで無事に務めたじゃないか。すっかり落ち着きを取り戻した私は、余裕たっぷりで新婦とご両親の様子を横目で見てみた・・・ら・・・新婦と母親が感極まった様子で抱き合っている。おお、美しき光景だ。やはり母と娘の絆は深いものなんだ。・・・新婦が今度は父親の前に立つ。一瞬のためらいがあったようだが、今度は父親が自ら新婦を抱き寄せた・・・ように見えた。どちらからとはいえない自然の反応だったのかもしれない。その瞬間、えっ?私も新郎を抱き寄せるべきだったのだろうか・・・そんな気色の悪い・・・などと訳のわからない言い訳を考えていると、父親を離れた新婦が私の前に立っているではないか。当然だが目と目が合う。一瞬、当惑の思いが・・・衆人環視の中、ここで新婦を抱き寄せたら、白い眼で見られるだろうな。あとで娘からも軽蔑されるだろうし、シロからも非常識さをなじられるだろう。例によって、ほんの短時間にいろいろな思いが交錯する。

新婦の眼は真剣そのものだった。無言のごくごく短い瞬間だったが、新婦の眼は訴えていた。
「今、長い間育ててくれた両親に別れを告げてきました。お父様、私をよろしくお願いします」
私にできたことは、とっさに手を差し出し、握手することだけだった。気の利いたことは何も伝えられなかった。お汁粉を作るときは、つぶあんではなく、こしあんにしてちょうだいね、とか、娘の結婚式にはがんばって出席するけど、「サンライズ・サンセット」を歌うから、そのときは伴奏してね、とか・・・一切ひとこともいわなかった。ときとして「沈黙は金なり」というのも至言なものだということに、改めて思い及んだ。

予測していなかった自分自身の感情的動揺。ふたりの生い立ちを画像で観て感動を共有している来賓の方々の沈黙・・・。
「では、両家を代表し、新郎のお父様にご挨拶をお願いします」
えっ!?そうだった!ここで私が何か言わなくてはいけないんだった。事前に受けねらいのジョークはいくつも考えていたが、それを連発したのでは空気を読めなかった父親になってしまう・・・うぐぐ、どうしよう。
「え〜、世の中には残酷なことがいくつもありますが(何をいってるんだ私は)感動的な映画を見終わった直後にマイクを突きつけられ、『ご感想をひと言』と言われても本当に当惑してしまいます。そんな気持ちです」
まあ、その後一応は来賓やボランティアの方々に謝辞を述べ、少し落ち着きを取り戻した。そこで私は、前日、新婦の父親に「皆様へ伝えたいお気持ちがあればメモにしてほしい」とお願いしていたので、その用紙を取り出し代読した。そこには、淡々とした内容ではあるが、父親の娘に対する深い想いが綴られていた。後刻、聞いた話だが、私が代読していたとき、新婦の父親はついに落涙したそうだ。よくまあ最後まで頑張ったものだ。それが親としての、娘に対する偽らざる感情なのだろうと思う。
一方、我が家での息子への待遇はペット以下で、エサとねぐらを与えはするものの、あとはほったらかし。抱き寄せていい子いい子など、決してしてない。だから、ペット以下の扱いしかしなかったが、新婦の家族はそんな息子を大切に受け取ってくださるというので、こんなに有難い話はない。「差し上げますが、返品はお受けできません」と、スピーチで二度念を押させていただいた。

くたくたになって帰宅したが、シロは何事もなかったような表情で、いつものように、足下でだらだらと惰眠をむさぼっている。披露宴の途中で、司会者夫人が私の本の中からもうひとつ、「目に見えないもの、心の目で見えるものを大切にしてほしい」という一節を引用してくださったのを思い起こし、深い眠りに落ちた。新郎新婦のピアノの連弾は良かったなあ・・・。

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昼寝ネコの文章がグリーティング絵本になりました

グリーティング絵本のコミュニティーもできています(mixiです)
by hirune-neko | 2007-09-25 19:06 | 心の中のできごと | Comments(14)
Commented by やっぱりネコ at 2007-09-25 21:31 x
とても心あたたまる結婚式でしたね。
読んでいて、こっちまで、幸せになりました。
Commented by hirune-neko at 2007-09-25 22:07
>やっぱりネコさん

ありがとうございます。思い出してみて、一番豪華だった披露宴は
ホテルオークラでのもので、各テーブルには来賓ごとに選ばれた
異なるワインが並び、贅を尽くしたものでした。
でも、昨日の披露宴は、新郎・新婦の人格が反映され、
多くの友人たちの心のこもった手作りの物でした。
やはり、感動はお金で買えないものの一つですね。
Commented by せりまま at 2007-09-25 22:11 x
かれこれ25年前に、披露宴で父親が声をつまらせながら「サンライズサンセット」を歌うのを聞いた元新婦としては、昼寝ネコさんにやがて訪れるであろうXデーが気がかりで仕方がありません。とはいえ、結婚は人生の中でとても大きな交差点。披露宴会場では新郎新婦のそれまでの人生と、二人を取り巻く家族や友人の想いが、五差路どころかもっと沢山交差して、なんだかとってもせつなかったり愛おしかったり、あたたかかったりひどく忙しい心象風景を作り出すように思います。花嫁の父を疑似体験してしまったのも、その所為かも・・・。もちろん25年前のあの日、若いという以外何の形容詞も持たなかった私は、花嫁以外の何者でもなかったのですが。
Commented by hirune-neko at 2007-09-25 22:42
>せりままさん

ああ、そうでしたか。父上が「サンライズサンセット」をねえ・・・。そうだったんですか。私のXデーは突然やってきそうな予感がします。でも、25年前に、あえて「花嫁」に徹しきる選択をされたせりままさんに、敬意を表したいと思います。娘は舞台人としてやっていける可能性を持っていると思いますが、でも「花嫁」を最優先する価値観を持っていてほしいというのが、父親としての思いでもあります。何かの時は力になってください。
Commented by バオバブ at 2007-09-25 22:46 x
おめでとうございました。
やはり良いものですね...結婚式って!
きっと頭の中ではいろんな思い出が走馬灯のように浮かんでくるんでしょうね。

ところで今日は自分の思い描いていた映画と出会いました。
台詞のない場面が多いのですが、
不思議と人物のこころの中が読めるのです。
どこまでも広がる海と空..それを静かに眺め、たそがれる人々。
『めがね』という邦画なんですが、
これほど自分のピントにぴったりはまった映画は久しぶり。
たそがれるってこういう事だったんだなぁ〜と思いましたよ。
『たそがれたぁ〜〜〜〜い』
Commented by うめ at 2007-09-25 22:53 x
ステキな結婚式だったんですね。新郎父もお役目ご苦労様でした。

新婦側の関係者からすると、注目度は新郎母を1番に見てしまいます。「むこうのお母さんキツそうやけど大丈夫やろか…」
そして、後半の注目度No.1は何と言っても新婦父ですよ。 瞬間を見逃したくないですね。
Commented by hirune-neko at 2007-09-26 00:25
>バオバブさん

いろいろな思いは、やはり娘の方に多いようです。
息子たちとはあまり共有せず、突き放していましたので。
というより、娘にはとても手がかかりましたので
息子たちの世話まで視界に入りませんでした。
逆にいうと、自立心の強い兄たちで、
親に負担をかけないいい息子たちでした。
娘ときたら・・・考えただけで疲れが出ます。
娘の結婚式には、バオバブさんもいらっしゃってください。
もし私が泣いていたら、それはうるさい娘と決別できる
うれし泣きですからね。
Commented by hirune-neko at 2007-09-26 00:29
>うめさん

ええ、なんていったらいいのでしょうか。
新郎新婦の友人たちが、本当に心を込めて
すべてをしてくれましたので、とてもいい雰囲気でした。
ぜんぜん事務的な様子がなく、私も台所で
料理をボランティアで作ってくれている方々に
お礼の挨拶に行ったのですが、皆さんが
とくに新婦のために喜んで手伝っていますとおっしゃっていました。
「人に優しい」二人の性格が、結果的に心に触れる結婚式を
作り上げたのだと思っています。
Commented by Pu-cha at 2007-09-26 23:17 x
おめでとうございました!

私は、以前可愛がっていた犬と一緒に自分の結婚式の「親戚一同写真」を撮りたかったんです...。それは実現しませんでしたが、デートに連れていったときに一緒に撮った2人と1頭の写真が...あ...どこかにあるハズ!!! がさごそ...。あ、ちゃんとその人と今一緒に暮らしてまっす!
Commented by hirune-neko at 2007-09-27 01:46
>Pu-chaさん

有難うございます。
子どもって、結婚したらそれで親の責任は終わり、
と思っていましたが、おそらく一生最後まで何かしら
心配のタネが尽きないんだと思います。
この歳でも、隠遁するとか考えることがありますよ。
それにしても、デートの相手と今も一緒で
良かったですね。・・・ワンちゃんも一緒ですか?
おめでとうございます!
Commented by うさぎ at 2007-09-27 13:00 x
始めまして。詠んでいて・・・思わず娘の結婚式の事を思い出し涙が出てしまいました。
1人娘だったので、嫁に出す事など全く考えていなかったのです。
当然の様にお婿さんが来るものだと思ってました。
でも、娘は当たり前の様に、普通にお嫁に行きたいと言ってお嫁に出しました。でも、良かったと思っています。
お婿さんはとっても(娘以上に私たちに優しく)
娘は我が家の近くに住んで私たちをこき使ってくれます。
夫も祖父も嫁に出せ・・・といった時には薄情者と1人で泣きましたが・・
今は、お婿さんの実家の家族の1人となって可愛がられてるのを見ると、ありがたく思います。
我が娘の時は〆が夫だったので、夫はほとんど酔っ払いで・・・何をいってるんだか・・・の状態でしたが(汗^^;
Commented by hirune-neko at 2007-09-27 14:39
>うさぎさん

ああ、そうだったんですか・・・。
でも、結果的にはめでたし・・・のようですね。
私も娘が一人ですので、三人の兄たちの時のように
平然と結婚式を迎えられるとは思っていません。
人物本位なので、おまえが選ぶ人ならば
年齢や国籍はなんでもいいよ・・・性別はこだわりますが・・・と、
物わかりのいい父親ぶっていますが、
いざとなるとどうでしょうか。自信がありません。
Commented by El bohemio at 2013-05-18 00:35 x
昼寝ネコさん

少しばかり時間的にずれたのですが、
まずはご子息の結婚式おめでとうございます。
私は息子を持たず、一人娘だけ、伴侶を早く
連れて来い、いや、そんなの連れててくるな
まぁ、考えたくありません。コレは貴氏の娘さん
への心情と同じでは、、、
Commented by hirune-neko at 2013-05-26 21:40
El bohemioさん

そのお気持ち、よく理解できます。
娘には、誰を連れてきても必ず反対する、と
宣言していましたが、実際に反対しました。
でも、いい相手だと思っています。

この、結婚した息子夫婦には、来月
二人目の子どもが生まれる予定です。
少年院の法務教官をしていたのですが
やりたいことがあって、昨年春に職を辞め
富山大学に学士入学して、現在は学生です。

お嬢さんは、ご自分の幸福を目指して・・・
でも、結婚しても優しいのは娘ですよ。
息子たちは音信不通みたいなものです。
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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