心の中への抽象的なプレゼント拙著「昼寝ネコの雑記帳」を出版してくれたクロスロードが創業20周年を迎えるにあたり、記念事業として世の中が一番必要としていることを、出版物として著そうと考えました。企画の依頼を受けた私は考えました。「目に見えるモノ」は世の中に氾濫しているが、「目に見えないもの」、とくに人が心を開いて感動を覚えたり、親が子を思う気持ち、子どもが肉親を大事に思う気持ちを実感することができたら、どんなにすばらしいだろうかと。 訴訟と対立、非難の応酬、不信と裏切り・・・漠然と感じる環境や自然の汚染に対する不安も大事なテーマだと考えました。でも、まず一人でも多くの人の心に触れて感動を味わっていただき、人間が本来もっている優しさや人を思いやる心を取り戻してくれたら、どんなにすばらしい奇跡だろうかと思ったのです。 この表紙は、そんなテーマから生まれたオーダーメイド絵本なんですよ。画は大森裕子さんで、若手の絵本作家として活躍されている方。以前クロスロードから出版された「遙かな国から」という、やはりお子さんへの読み聞かせ絵本の画を担当されました。芸大で版画を専攻された方です。 お母さんが膝に赤ちゃんを抱っこし、本文に印刷されたご自分のお子さんの名前を読みながら心からの愛情を、気持ちを込めて読み聞かせていただく作りになっています。なるべく平易な言葉を使い、母性と父性が呼び覚まされることを意識して文章を考えました。その結果、想像以上の効果が現れています。まず、お読みになるご両親が言葉に詰まり、涙が溢れてくるそうです。実際にプレゼントとして贈られた方へ、お礼と一緒に感動の報告がたくさん来ています。赤ちゃんは当然のことながら言葉を理解できません。でも、お母さんの膝の上で心からの愛情を込めて、優しく語りかけてくれる声を聴いていると、赤ちゃんの心の深いところに心地よさとなって平安な気持ちが刻まれます。生まれて初めてプレゼントされた絵本は、著者がご両親で自分の名前が印刷されているのです。 本文の中で、私が一番好きな一節をご紹介したいと思います。 【○○○ちゃんがやがて大きくなったとき 自分の心がどこにあるか探してほしい なにかに感動したときや とっても悲しいと感じたとき そこに手をおいてみてほしい きみの心は そこにあるのだから お父さんとお母さんがもっているのと同じ心が ○○○ちゃんの中にもあるのだから】 (○○○の部分がご指定のお子さんの名前で印刷されます) 昼寝ネコは、「人の心に感動と癒しを」・・・を中心テーマに何かを書き続けたいなと思っています。でも、ときどきセブン・イレブンに立ち寄って、バタークッキーやら豆大福(なんとうれしいことに、こしあんなんです)に意識が向いてしまうことしばしばなんです。私とて人間ですし、意識の半分は昼寝ネコなんですから多少は大目に見ていただきたいんです。幸いにキャットフードに食欲を感じるところまでは至っていませんので、ご安心下さい。 この「ご出産祝いパッケージ」、大切なわが子へ・・・の詳細はクロスロードのホームページでご覧下さい。http://www.crossroads.co.jp 「人気blogランキング」クリックのご協力をお願いします。 人気blogランキングへ 昼寝ネコの文章がグリーティング絵本になりました グリーティング絵本のコミュニティーもできています(mixiです)
by hirune-neko
| 2007-07-13 01:09
| 心の中のできごと
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Comments(4)
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天然木
at 2007-07-13 04:35
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やさしさに溢れた絵本ですね。
姪に送ろうかな・・
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hirune-neko at 2007-07-13 11:36
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バオバブ
at 2007-07-13 12:20
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あるアニメなんですが、自分を見失いこころがどんよりした少年に、
ある少女が目に涙をためて睨みつけるように叫ぶシーンがあるのです。『命を大切にしない奴なんて、大嫌いだぁ~』 わたしこの台詞が妙に頭に残っているのです。 大事なんだよなぁ~って・・・シンプルにこれなのよね~って! その一言がずっとこころに残る事ってありますよね? 絵本の文章で泣けてくる・・・ という方々の子供に対する愛情が目に浮かびます。 何かあっても原点に気持ちを修正することができるんですね。 本当に良い絵本ですよ、にゃんこ先生! わたしもこの絵本ほじぃ~~~~~。
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hirune-neko at 2007-07-13 13:35
>バオバブ
ちょうど今、出産祝い用のオーダーメイド絵本を インターネットで探して、本文を読んでいました。 いくつか種類がありますが、素直に心の中に 入ってくる文章を作るというのは、 なかなか難しいですね。ましてや 感動を覚えてもらうのは至難の業だと 改めて思っています。 お誉めいただいて嬉しいです。有難うございます。
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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