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昼寝ネコの雑記帳

先が見えなくて不安なとき・・・誰にもあることです

夜遅く、仕事の合間にネット上で将棋の対戦をするようになりました。何気なく歩を打たれても、相手が強い人だと「きっと何かあるな」、という警戒心が強くなり、その先が読めないと・・・大概は読めないのですが・・・不安になってしまいます。そして萎縮してしまい、攻められるという恐怖感から守勢に陥ってしまいます。そうしてまんまと相手の術中にはまってしまうわけです。ですから、ときには思い切って攻勢に出ることも肝要だということを教わり、少しは筋が良くなったようです。

さて、人生をある程度長く生きてくると、先が見えずに不安な気持ちになることがしばしば起きるものです。いえ、若い世代の人だってあることでしょう。誰でも不安になると、そのことが気になってしまい視野も狭まりますし、下手をすると気力が低下して気も滅入り、睡眠も浅くなったり夜中に目が冴えて眠れなかったりするものです。でもよくしたもので、人間には忘れる能力と学習能力があります。ああなんだ、あれこれ考えたり後悔してばかりいても、なんの解決にもならないな、ということに気づくだけでも大きな進歩なのではないでしょうか。別に人生を合理的に生きようとしているわけではないのですが、不毛なことに時間と労力を費やすのが勿体ないと思えるようになっただけの話しなんです。学生の頃は、徹底的に時間を浪費しました。でも、何かを考えるときには時間の浪費だと思えるぐらいとことん考え続けないと、自分自身の視点が構築されないのではないでしょうか。つまり、いつしか自分で考えて選択することを放棄し、誰か他の著名な人たちの考えを自分自身に引用するような人生が始まるわけです。

それと、大事に思えることがもうひとつあります。不安な気持ちやさまざまな苦悩を経験しない人生を・・・ある意味で楽な人生を望むのは極めて自然なことだと思うんです。誰だって好きこのんで苦労を背負いたいと思う人はいないでしょう。私だって、もうこれ以上の重荷は負いたくないといつも思っています。ちょっと想像してみてほしいのです。私たちが皆、幼少の頃から何人もの従者にかしずかれ、街に出ればみんなが道を譲り深々とお辞儀するし、欲しいものは何でも手に入り、何事も思い通りにお膳立てされる・・・そんな人生を生きてきたと仮定しましょう。人間の満足感というのは意外と貪欲で、足りることを知りません。満たされた至福の思いは、ずっと満たされてきた人生を送ってきた人には案外理解されにくいのではないでしょうか。逆に、辛酸をなめてきた人の方が、ほんのささいなことでも感謝の気持ちと平安な心を容易に抱けるのではないでしょうか。

人生の晩年で、悲痛な苦労を背負いたいとは思いませんが、ある程度の年代までの苦労はその人を仕上げる良き機会だと思うようになりました。若い頃から自制の訓練を積み、他の人を思いやることができるような人格は、一朝一夕には作り得ないと思います。でも、自分が苦難の渦中にあると認識するとき、あるいは子どもたちや孫たち、そしてひ孫や玄孫(やしゃご?)たちが・・・そこまで年をとってはいませんが、そして大切な友人たちが苦難を背負っているのを見るときに、安易な同情はしないようにしています。冷たく思われるかもしれませんが、その人が自分自身を変革し、成長する良き機会だと肯定的に考えるようにしています。

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昼寝ネコの文章がグリーティング絵本になりました

グリーティング絵本のコミュニティーもできています(mixiです)
by hirune-neko | 2007-07-06 01:14 | 心の中のできごと | Comments(2)
Commented by ケ・セラ・ソラ at 2007-07-06 19:25 x
う~む、得るものがまだまだあるんですね。人生半ばにして、人は自分の幸不幸を決めがちですが視野が狭いな~って言われちゃいますね。
Commented by hirune-neko at 2007-07-06 22:32
>ケ・セラ・ソラさん

自分でも何を書いたか良く覚えていませんが、
この世を去るまでが人生ですから、
まあしぶとく粘りましょうね。
何かしらのチャンスも見逃さず・・・
幸せな人生だったと思えるように。
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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