これが「発刊案内」というものです新刊書を出す約一ヶ月前に、書店や図書館向けに、新刊案内のチラシを配布します。取次・書店ルートの場合はB5サイズに指定されており、費用を支払って配布してもらうんです。このチラシを見て、「ヨシ、置いてみよう」と思った書店さんは、注文冊数を記入して、取次店が回収します。左端にある「注文スリップ」のことです。 でもまあ、最近は書店さんの廃業も増えているようで、本屋さんで売るためにはいろいろな戦略が必要なようです。 ずっと以前は、本は書店の棚にあるものを手にとって吟味し、買う。それぐらいしか手段がありませんでした。ですから、大手出版社は豊富な人材、資金、売れ筋の雑誌や話題の書籍を武器に、棚を占有することができました。したがって、新刊書は読者の目に触れる機会が多く、結果的によく売れたわけです。 ところが最近はすっかり様変わり。インターネットで話題になった本が、ネット書店でどんどん売れて、つまり「電車男」に代表されるようなベストセラーが、書店の棚の占有力とは無関係に生まれるようになったのです。本当に大きな変化です。 さて、わが「昼寝ネコの雑記帳」は、どのような方法・手段によって読者の皆さんとの出会いが実現するのでしょうか。それはまだ未知数です。でも、このように「ブログ」を通して、事前に不特定多数の方に発刊のお知らせをすることなんて、まるでSF映画の世界の出来事のように、わずか5年前でも考えられないことでした。当時はホームページこそ急伸していましたが、ブログそのものはアメリカで火がつき始めたばかりでした。 この「昼寝ネコの雑記帳」は、その意味で大いなる実験なんです。私のように力も資金もない人間が、果たして出版にこぎ着けられるのか、また出版できたとしても一定数の販売が実現するのか。期待と不安が入り交じっているというのが正直なところです。でもまあ、もうサイは投げられました。希望的な観点で推移を見守っていきたいと思っています。
by hirune-neko
| 2007-02-22 00:07
| 創作への道
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Comments(4)
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君の名は
at 2007-02-22 00:41
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まさに暗中模索の状態ですか?
非常に興味深い試みだと思います。これだけ世のなかに書物が溢れています。でも面白いもの、あるいは心に残るもの、安らぎを感じるものは 不変ではないでしょうか。果報は寝て待ちましょう・・
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hirune-neko at 2007-02-22 00:56
>君の名は・・・さん
ご賛同くださり、ありがとうございます。果報は寝て待て・・・ ん〜、なにか寝過ごしてしまうかもしれません。 でも、発案からまだ3ヶ月ばかりでしょうか。 これでもまあ、結構いいペースで来ているように思っています。 腕っぷしと気っぷのいいマネージャーも名乗りを上げてくれ、 絵本作家が夢だった、というカトリ〜ヌ・笠井さんも参画してくれて 本当に、仲間による手作りの出版ができそうです。
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やっぱりネコ
at 2007-02-22 09:03
x
Commented
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hirune-neko at 2007-02-22 10:43
>やっぱりネコさん
はじめまして。正体は、やっぱりネコだったんですね。 まあ、出版する以上はできるだけたくさんの方に 読んでいただきたいのですが、有料ですから、 お金を払ってまで読んでくださるというのは いかにありがたいかを、いまから実感しているのです。 欲をいえば、昼寝ネコのキャラクターが 出版物を通して人様に「ほっとした気持ち」を 感じていただけるようになるといいなと、 それを念じています。
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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