おいらは逃亡者状態だ今日は土曜日。朝から仕事です。 知らないうちに仕事が増え続け、未消化のまま次々と自己増殖している感じです。パソコンは高性能のものに入れ替えましたし、近々「パラレル・デスクトップ・フォー・マック」というソフトを購入予定で、そうするとMAC上でWINDOWSも動くということになります。嘘のような本当の話です。ですから、処理能力は格段と高まっているのですが、それはあくまでパソコンの能力なんです。私の能力がパソコンに比例して高まるわけはないんです。そこに人生の葛藤と苦悩が生まれるんです。睡眠時間なんて、際限なく削れるものではありませんし、頭を酷使すれば脳細胞が糖分を要求しますが、カロリー制限中の厳しい生活。散歩はしたいけれど、時間と気力がない。ああ、どうすりゃいいんでしょうか。このままでは仕事に殺されそうです。でも、その緊迫感を楽しんでいる私でもあります。 そんなとき、思い浮かぶ情景があります。海なんです。フランスのドーヴィルという街は行ったことがありませんが、海岸沿いの別荘地だそうです。ジャン・ルイ・トランティニアンが、砂浜を車で走った、そして犬が伴走した・・・というかなりいい加減な記憶なのですが、映画「男と女」の一シーンです。それと、ミシェル・ルグランの甘美なメロディが印象的な「思い出の夏」。海辺で独り暮らす女性教師に寄せる、生徒の儚い慕情。ちょうどベトナム戦争の時代で、確か恋人が戦死した痛手を負っているという設定だったように思います。これもいい加減な記憶です。 かなり速いスピードの時間経過に馴らされた現代人。緊張感を強いられて、ストレスも倍加。知らないところで心が悲鳴を上げているに違いありません。そんなときに、ふと立ち止まって妄想する場所が、その人の原風景なのではないかと思うんです。 私の原風景はシベリアだと、すっと思っていました。どうやら、そうではないようです。日和見といわれても構いません。暖かい海岸沿いのリゾート地で椅子に寝そべり、冷たいレモネードを飲みながら、こしあん大福をパクリ。ああ、至上の楽園ですね。 今日の画は、おなじみカト〜ヌ・笠井さんが描いてくれたものです。近刊「昼寝ネコの雑記帳」の章に「本の世界」というのがあるんです。この画は、昼寝ネコがアルベール・カミュの作品を読みながら、頭の中ではドラえもんの「どこでもドア」でどこに行こうかと考えているうちに、眠りこけてしまった場面だと思います。アップでお見せできないのが残念です。表紙は確かにカミュなんですが、中身はドラえもんなのがバレバレなんです。そこまですることないのに。
by hirune-neko
| 2007-02-17 12:54
| 心の中のできごと
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Comments(4)
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ケ・セラ・ソラ
at 2007-02-18 00:47
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何をおっしゃいます・・ドラエもんは名作です。一年ほど前近所の小学生に一巻から借りて読み始めました。読破は無理でしたがいずれ制覇したいです。まさに子供のバイブルですね
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hirune-neko at 2007-02-18 01:00
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バオバブ
at 2007-02-18 22:39
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ふと立ち止まって妄想する場所...
とは異なるかも知れませんが、最近やってみたい事は大地にごろ〜んと寝っころがって、空を見たいなぁ〜と思うのです。 それも輝く草原のどこまでも広がる緑の海の中。 やっぱり地球って丸いんだぁ〜と思えるようなそんな場所。 くぅ〜良いですね、たまりません! そして、思うのです。 『おお〜い雲よぅ〜おまえは何処へ行くんだぁぁぁ〜』 などどいろいろあれこれ妄想したりして... そして何時の間にか眠りこけちゃったりして... 暫くしてはたと目覚めると自分はにゃんこだったって事に気付き、 『あ〜人間って大変なんだにゃん、おいらはネコでよ〜かった!』 などど呟きながら、 『昼寝ネコのおいちゃん、頑張ってにゃ〜ん!』 とエ〜ルをおくるのでありました。 ストレスを感じている時は、 ぜひ大地に寝っころがり空を見ましょう。 なぁ〜んて、大人になると中々できない事ですよね、これが!
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hirune-neko at 2007-02-19 01:45
>バオバブさん
今日は、「子ども銀行ひょっこりひょうたん島支店」というのが 実際に存在するかどうか、日銀や世界銀行に問い合わせて、 時間がかかっていたんです。そうこうするうちに、夜の8時前に 異常な睡魔に襲われて、寝入ってしまいました。滅多にないことです。 大地に寝っ転がって空を見上げる、だなんて、都会にあっては 贅沢なことですね。でも、視点が変わるかもしれませんね。 いつもエ〜ルを送ってくださり、ありがとうございます。
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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