国を擬人化した漫画から小説への変異〜国際時事妄想小説 過日ご紹介した推奨ブログ「徒然なるままに」で、連日精力的に時事情報を発信している、ブログ主のちはやさんは、時々小説を発表している。国を擬人化した漫画に着想を得て、同様の手法で小説化している。 今回は、「本作品は『国擬人化漫画・ヘタリア』の二次小説です。」と断り、シンガポールで開催された、トランプ米大統領と金正恩北朝鮮労働党委員長の会談を軸に、日本や英国そしてプロイセン(日本→男性菊の師匠だそうだ)それぞれが、国家としての見解を人間のように人格と個性を与えられて語っている。ちはやさんは、歴史をよく勉強されており、また実態を把握しにくい国際政治の舞台も、深く洞察しているように思える。読むと、国際政治舞台の臨場感が伝わってきて、疑似体験ができるほどだ。複雑な利害と思惑が交錯する国際政治を、複眼的な視点で解明している、なかなか希有な、そして個性的な作者だと思っている。 当然だが、ちはやさんとは一面識もなく、私にとっては、年齢・性別・容姿ともに不詳の謎の人物である。ただブログに啓示されているプロフィールを読むと、多少のイメージが湧いてくる。知的で鋭利な感性を有し、文章にも独特の表現力と世界がある方だ。・・・ちはやさんは今頃、クシャミを連発しているのではないだろうか。 プロフィールには以下のように自己紹介されている。 ・性 別:女性 ・地 域:東京都 ・職 業:夢追人 ・myブーム:バチカン奇跡調査官 ヘタリア 自A隊擬人化 ・自己紹介:バチカン奇跡調査官の二次小説を書いていましたが、一年程で卒業。現在はヘタリアの二次小説を書いています。 今回の作品のタイトルは「日本アラカルト[時代の行方⑳・米朝首脳会談]」である。予告編代わりに、冒頭の一部をご紹介する。 (転載開始) 【日本アラカルト[時代の行方⑳・米朝首脳会談]by ちはや】 【米朝合意】 1.米朝関係の正常化 2.朝鮮半島の平和体制保障 3.朝鮮半島の完全な非核化、 4.朝鮮戦争の遺骸、遺骨の送還 英:詰めは甘いが、まあ、こんなもんだろうな。 普:『完全かつ検証可能で不可逆的な非核化』から大きく後退しているな。日本の拉致問題も本当に話し合われたのか疑問だな。 英:ああ、日本人拉致については、合意文書には何も約束されていないしな。 日:話をしたとトランプ大統領はおっしゃっています。日本政府はそれを肯定しています。 拉致問題が合意文書に記されないことは承知済みのことです。 米朝首脳会談なのですから、アメリカが自国の利益や都合を優先するのは当然であり、他国の拉致問題を明記する理由はありません。 同盟国とはいえ、他国の為に信義を尽くしてくださっただけでも有り難く思います。寧ろ、アメリカに頼らなければならない我が国の実情こそが、情けなく歯がゆいばかりです。 国連敵国条項がなければ、強行手段も選択肢の一つにできたのですけど。 英:憲法九条じゃないのか? 日:所詮、憲法など、個々の国でしか意味がないものではありませんか。日本が憲法違犯を犯したからといって、どの国が処罰できるというのですか? でも、国連敵国条項はそうはいきません。あれは最早形骸だと言われても、何処ぞの国は、あの条項を利用しようと手ぐすね引いて待っているのですから油断はできません。 あの条項さえ無ければ、いつかアメリカが、北朝鮮に囚われた自国民を助け出す為に軍艦を差し向けたように、我が国も海自や空自を差し向けることができたでしょうに。本当に悔しくてなりません。 普:あれはドイツにとってもイタリアにとっても悩みの種だ。連合国の奴ら、面倒くせえことしてくれたもんだぜ。 英:…… 日:でも、ドイツはボスニアを始めアフガニスタンなどに派兵し戦闘行為を行っているではありませんか。 普:NATO(北大西洋条約機構)という枠組みでだけどな。 日:ええ、そうでしたね。 必ずしも戦闘行為を望むものではありませんが、我が国にはそうした枠組みさえありません。 普:日米軍事同盟じゃ不満か? 日米豪印のダイヤモンド構想は、China封じ込めが主たる目的だったな。 俄(にわか)海洋国家同盟か、枠組みとしちゃあ弱いかもな。 日:日米軍事同盟は二国間同盟にすぎず、国内事情が変わればどうなるかはわかりません。 我が国にとって、アメリカ一国のみの軍事同盟では、不安定で仕方がないのです。 NATOのような多国籍の強固な軍事同盟を必要としているのです。 *続きはこちらからお読みいただきたい→http://mblg.tv/42411914/entry/4297/ 私は、ちはやさんの文章から伝わってくる、崇高な信念に圧倒されている。さらには、現実の歴史や国際舞台に対する洞察能力にも敬服している。 いつかきっと、ブログという空間から飛翔し、国際時事妄想小説家として多くの読者を確保するようになるだろうという、強い予感がある。・・・昨日は、入浴剤をクッキーと間違ってしまったが、本件に関しては迷うことなく確信を持っている。
by hirune-neko
| 2018-06-19 00:34
| 創作への道
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Comments(2)
Commented
at 2018-06-19 06:21
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
hirune-neko at 2018-06-19 11:21
ちはやさん
ブログタイトルの間違いを失礼しました。 修正しておきました。 いろいろな読者に読まれる事は、創作エネルギーになりますので 引き続きお書きください。 昼寝ネコ
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・1951年
小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。 ・1969年 中央大学経済学部入学 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。 ・1974年 同大学卒業 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。 ・2006年 現在に至る プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。 ・2010年 宇宙の旅 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。 ・現在 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。 お気に入りブログ
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