昼寝ネコの雑記帳

話しながら、自ら感動して声に詰まるなんて・・


Kiri Te Kanawa - Pie Jesu from "Requiem" Op. 48 (G. Fauré)

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 昨日、三男家族が来てくれた。そのとき、お嫁さんから「タイ・コマーシャルを知ってますか?」と訊かれた。テレビは観ないので分からない、と答えたら、iPhoneにダウンロードしていた動画を、三男が再生してくれた。

 どうも聞き取れないので、これは日本語なのか、と訊いたらタイ語だという。ああそうか、タイの国のコマーシャルなのか、とようやく理解した。どうやら字幕があるらしいのだが、小さくて読めない。三男が読んでくれて、お嫁さんが解説してくれた。
 小さい男の子が、病気の母親のために食べ物を万引きしたのが見つかった。事情を聞いて同情した男の人が代わりにお金を払い、さらに食べ物を持たせてやった。・・・それからかなりの年数が経ち・・・画面が小さいので詳細は把握できなかったが、どうやらその食べ物を買ってあげた人が病気で入院したらしい。病室で付き添っていた娘さんらしい人に、病院から治療費の明細書が手渡された。各項目とも高額な数字が並んでいる。

 しかし合計欄を見ると、どれも支払い済みとなっていた。画面では、万引きした男の子が、その男性から代金を支払ってもらい、さらに食べものを買ってもらったシーンが、カットバックで映し出される。つまり、あの男の子が成長して医者になり、担当医なのか院長なのかは分からないものの、恩返しに治療費を免除した・・・というストーリーだと理解した。

 タイの人はこのようなメンタリティを持っているのかと言うと、お嫁さんは、タイには宗教心が根付いているようだと答えた。

 ちょうど、今年のクリスマスの時に朗読劇をするので、何か作品はないだろうかと質問され、過去に書いた短編をいくつか思い出した。何編かのあらすじを説明しながら、自ら感動して声に詰まったというと、笑われてしまった。

 子どもの頃、母親が病気がちの母子家庭で貧しかったため、学校に行けなかった男の子をモチーフに短辺を書いたので、そのイメージと、このタイ・コマーシャルのモチーフが重なった。国が違っても、人間として感動する本質は同じ要素なのだと再認識した。

 今日、過去の作品からクリスマスに合いそうな内容を5編選び、メールで送った。学校に行けなかった男の子が、窓下で授業をのぞき込んでいたとき、そっと窓を開けて聞けるようにしてあげた先生。やがて年月が経ち、定年退職した先生は孤独な老女としての人生を送るようになる。そんな彼女に、教育者として功労のあった人に送られる著名な賞を受賞した人から、記念講演への招待状が届く。記憶に無い名前の人だったが、直筆で是非出席してほしいと書かれていたので足を運んだら・・・というストーリーである。以下に作品の掲載ページを記載するので、よろしければお読みいただきたい。

【創作イメージ「彼方から甦る記憶」】
              2013-10-12 20:01


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by hirune-neko | 2017-09-11 23:25 | 創作への道 | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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