昼寝ネコの雑記帳

有限のものを無限だと思い込んでいるのかもしれない


O isis und Osiris- Kurt Moll


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 冷静に考えると、誰にとっても1日は24時間であり、人生だって無限に続くはずがない。着想があっても、それを実現するには能力の限界と戦いながら、時間をかけて試行錯誤することが要求される。つまり、アイデアを思いついたからといって、即座に実現することなどあり得ない。

 私は、果たしてその厳然たる事実を、ちゃんとわきまえているのだろうか。ん〜・・・どうも怪しい。では、私は無謀なのだろうか。もしかしたら、達成できないようなことを、できると思い込んで追いかけていないだろうか。
 しかし、無理だと思って諦めた瞬間に、可能性はゼロになってしまう。可能性が僅か数パーセントであっても、諦めずに努力を継続していれば、状況が好転するかもしれない。そのような状況が起きるまでは、誰にも予測できないことだ。

 目の前のことに集中し、夢中になっているときは感じることはないが、疲労が濃くなって中断したときには、そのような葛藤が渦巻いてしまう。自信が揺らぐときは、いっそのこと人間を辞めてネコに戻り、昼寝三昧の生活に浸ろうかと考えることもある。一方で、せっかく人間として生きて来たのだから、目的地まで到達し、その後は仕事を人に任せて、作家もどきの生活を送ろう・・・改めて歴史や文学・語学を学び直し、素材を求めて世界各地を巡る晩年を送りたい・・・ほら、ここに既に矛盾があるではないか。

 くたびれ果てた身で長時間飛行機に乗り、時差のある状態でキエフ?ポーランド?ノルウェイにデンマーク?その頃には、ホテルに辿り着くのがやっとで、現地で3日も寝たきり状態になるのは目に見えている。やはり私は、有限と無限の境界線を現実的に捉えられていないのだと思う。

 脳内のイメージは現実化できると感じる・・・さて、それは妄想なのだろうか。はたまた、神聖な示現を受けているのだろうか。自分自身を客観的に評価して・・・そういえば推敲を手伝った論文の中に、心理学用語の「dissociation」(解離)と「depersonalization」(離人症)という言葉が出てきた。さらには、「dissociative identity disorder」(解離性同一性障害)、 「multiple personality disorder」(多種人格障害)という言葉も出てきたが、心理学的に自己分析しても始まらないと思う。

 いずれにしても、私を一番熟知しているのは自分自身だし、もし現実に背中を向けて隠遁生活に入ってしまったら、後に強烈な自己嫌悪を感じるだろうことも容易に予測がつく。

 つくづく因果な性格だと思う。しかし、私の信条なのだが、苦難の道程であっても、歯を食いしばってひたすら歩き続けていれば、いつかどこかで思いがけない助力が得られるものだと思っている。

 このブログ記事を書いている最中に、知人から連絡があった。私が英語で、インテリジェンスに関するレクチャーをすることになる可能性が高いため、マンツーマンで英語を教えてくれる人を探していることを知って、いろいろな人に声をかけてくれていた。埼玉県在住で、翻訳経験もある東大出の優秀な女性だそうだ。なんと、ボランティアで引き受けてくれると言っているらしい。そんな訳にはいかないが、でも、こんな風に救いの手が差し伸べられるのを目の当たりにすると、現金なものでやる気も回復してくる。

 複雑、ときどき単純の、単細胞人間である。


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by hirune-neko | 2017-06-02 01:11 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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