昼寝ネコの雑記帳

人生の晩年の心象風景

Hier Encore - Charles Aznavour - paroles


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 人生の晩年とは、何歳以降のことをいうのだろうか。その定義を考えてもあまり意味はないと思う。少なくとも半世紀以上生きてきて、静かに穏やかに余生を送りたい、という心境になれば、人生の晩年と呼んでいいのではないだろうか。

 私とほぼ同年代の知人夫婦が、別居から離婚に進もうとしている。断片的にしか聞いていないものの、長い年月をかけてすれ違いの距離が広がり、考え方のズレの幅が広がったようだ。

 どちらも知り合いだし、それぞれに事情があると思うので、私自身はどちらの味方をすることもできない。お互いに心を痛め、羽が折れ、徒労感に打ちひしがれていると思うが、どのように声をかければいいのか見当がつかない。

 人生のどの時点でどのような事態になったとしても、やり直し、立ち上がろうとし、半歩でも前進しようという特権は、人間の誰にでも与えられていると思っている。もちろん、年齢が若ければ若いほど体力と気力が残っており、リセットして再起できる可能性は高いと思う。

 自分の人生を振り返り、改めて良き家族に恵まれたと思っている。私のような融通の利かない、自我を押し通す父親だったにもかかわらず、子供達それぞれは自分の目標を持ち、積極的に人生を切り拓いている。おそらくは、私が反面教師になっていたのではないかと考えている。

  あと1週間もすれば誕生日がやってきて、ひとつ齢を重ね余命を意識する気持ちが強くなると思う。人間として66年を生きたことになるし、感覚的にはすでに3,000歳を超えている気分だ。ようやく自分のライフワークの着地点が具体的に見えてきている。きちんと基盤を作り、分業を進め、思考力がなくなるギリギリまでは指揮棒を振り続けたいと思っている。

 私は資産家でもないし、エリートでもないし、何か偉業を成し遂げたわけでもない。ただひたすら濃い霧の中で、出口の見えない深い森をさまよいながら、自分の使命感のみに促されて歩んできたように思う。結果はこれからだが、少なくとも自分の生きてきた姿勢には迷いがなかった。過去形で振り返るなど、まだまだ時期尚早なのだが今日はちょっと、自分の人生を振り返ってみた。

 20歳を少し過ぎた頃、このシャルル・アズナヴールを知った。この曲は日本語では「帰り来ぬ青春」となっている。原曲のフランス語の歌詞では、昔20歳だった頃を懐かしみ、思い出の場所を訪れてみた・ ・ ・と言う表現になっている。私はあまり場所や人には執着しない方なので、思い出というと自分の心象風景や出来事でしかない。それと、それぞれの年代の時に聴いた音楽は鮮やかに印象に残っている。

 できれば、家族に愛想を尽かされず、なんとか無事平穏に人生を全うしたいと思っている。
 

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by hirune-neko | 2017-03-11 01:50 | 心の中のできごと | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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