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昼寝ネコの雑記帳

最近ときどき、耳まとわりついて離れない曲がある


Holly Cole Trio - Calling You

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ちょっと前は、映画「質屋」のテーマソングだった。
最近はこの曲が突然思い浮かび、耳から離れない。
曲名を思い出すのにしばらく時間がかかった。

ブログ読者の方から観るように勧められた
映画「バグダッド・カフェ」の冒頭で流れる曲、
Calling Youだった。
映画で歌っているのは、このホリー・コールだと思うが、
YouTubeのどれもイントロが一瞬で終わり、情感に乏しい。
この動画は、イントロをたっぷりと聴けるので選んでみた。

ラスヴェガスから砂漠地帯を通る道路を、あてどもなく・・・。

そんな不可思議な言葉で始まる歌詞だ。
一度しか観てはいないが、設定そのものは、アメリカの
片田舎にありそうな家族関係だ。
しかし、ドイツから旅行でやってきた女性、ハリウッドで
仕事をしていた画家風の男性など、徐々に仮想空間のような
不思議な世界に引き込まれていく。

改めて、人間の本質、根源について考えさせられる
映画作品だったと思う。

今日、タイムリミットのある仕事を、ようやく仕上げた。
少しほっとしている。

私の年齢になると周りに、健康を害した人、家族関係が破綻した人、
人生の行き止まりになった人、お子さんやお孫さんが問題を抱える人、
実に様々な人生模様がある。
もちろん、苦難や困難を経験しない人はいない。
私自身、人並みに辛酸をなめた方だろうと思う。

厄介な状況を、いとも簡単に解決できる方法はないだろう。
心の重荷が一瞬で軽くなるような、慰めの言葉もないだろう。

私見だが、どんな人間にも、ある程度の苦難に耐えられる
強靱さは具わっていると思う。
他者に責任転嫁をせず、現実を受け入れ、その場所に踏みとどまり、
苦痛や不安に耐えながら、逃避せず放棄せず・・・
そのような時期を過ごす人は、やがて振り返ったときに、
精神の強靱さと心の寛容さ、人の痛みを洞察する力、優しさが
具わっていることに気づくはずだ。

その苦難の期間がどれぐらい続くのかは、誰にも分からない。
しかし大概の場合、暴風雨が突然快晴になるのではなく、
気がついたら嵐が止み、風が静まり、吹き付ける雨が姿を消し、
いつのまにか頭上から、豊かな陽射しが
降り注いでいるのに気づく。

私はいつも、朝起きたときと夜寝る前に、困難の渦中で
もがき苦しむ知人たちの名前を、心の中で反芻している。
なんの役にも立っていないと思うが、親身に心配してくれている人が
存在すると感じるだけでも、心の支えになる人もいる。
残念ながら、最後は自分自身の足で立ち上がらなくてはいけない。
その過酷とも思える訓練をを引き受けることで、自分自身の成長が
もたらされるのだ、という希望を持ち続けることが、
私たちの人生の分岐点になるのではないだろうか。

世界広しといえど、この歌・Calling Youを耳にして、
私の伝えたいことが明瞭に伝わる人が、
たった一人だけ存在する。
私には気の利いたことはいえないし、なんの役にも立てない。
しかし一面識もない人であっても、心から心配し
案じてくれる人は必ず存在する。
なので、決して孤立しないよう、どこかに必ず心の伴走者が
存在するという安堵感を、感じていただきたいと願っている。


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by hirune-neko | 2016-11-18 00:35 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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