昼寝ネコの雑記帳

傍観者でいられなくなるとき


Astor Piazzolla - Soledad


いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。


第三者の立場なので、責任も義務もない。
しかしその人の、言葉には出せない苦悩を窺い知ることができる。
さりとて、具体的で直接的な解決方法や手段は持ち合わせていない。
その人の苦しみは、雑踏の人ごみに紛れて人の目には触れない。
余計なことはいわず、出しゃばらず、そっとしておくのが
本当は親切なのかもしれない。

話しのテーマは横道に逸れるが、個人的には
ネコという生き物は、客観者で傍観者で非情なのでは
ないだろうかと思うことが多かった。
目の前で自分の子ネコが、野犬に襲われたとき、
飼い主が突然、痛みと苦しさを訴えて七転八倒し出したとき、
そんなときのネコの姿を想像してみるのだが、
どうも高い場所から平然と見下ろしているイメージが強い。

私はペンネームを「昼寝ネコ」と決めたが、
自分自身を客観視してみると、激高せず、
激情に流されず、感情がいつもローテンションで、
基本的には非情と感じるぐらいクールだと思う。

それと、金銭や物質に対する執着心が極めて弱いと思う。
目の前で、母が息をしていないのを冷静に確認した早朝も、
感情は動かなかったし、終始冷静に対応し、その夜も札幌で
「今朝ママンが死んだ」という出だしのブログ記事を更新した。
学生のときに観たが、マルチェロ・マストロヤンニ主演の映画で、
アルベール・カミュが原作者の「異邦人」の出だしの台詞だ。
「昨日だったかもしれない」という台詞が続き、
自分の母の死に対する非情さが、フランス文壇に
センセーションを巻き起こしたと、何かで読んだ。

それ以来、カミュに傾倒した。
カミュの作品をすべて読んだ訳ではないが、「不条理」という
言葉がなぜか感覚的にしっくりしたのを憶えている。

そんな私にも、どうやら経年変化があるようだ。

人知れず、心の中に苦悩を抱え込んでいるなと感じると、
その人に言葉をかけずにいられない。
相手が思わず笑顔になるような、ジョークを口にする。
自分でも感心するぐらい、重い心で沈んでいる人の心を
軽くする言葉が思い浮かぶ。

これは天性の才能や能力ではない。
あくまでも後天的な資質だと思っている。

どんなに深刻な苦難や苦境も、ずっと永続する訳ではない。
離脱せず、放棄せず、その重荷を抱えたまま前進し続ければ、
いつか気がついたとき、苦難は記憶として昇華され質量を喪失している。
自分自身の感覚や感性の内壁に、人生の不条理な本質への寛容さが
浸透していることを感じている。

苦難の渦中にある第三者は、私とは別人格の存在だが、
その人の内面に存在する苦悩の本質は、私自身を投影している。
その意味で、私は第三者であるその人の肉体や属性を超越し、
その内面に抱え込まれている、私自身の分身に、
親近感を持って語りかけている。

重く冷えきった心を閉ざし、言葉が思い浮かばなくなった人に、
不思議なことだが親近感を感じてしまう。

ここ数日、余命ブログがかつてのように、高頻度で更新され出した。
その行間から改めて、私は余命ブログ主の持つ、
人間としての「情」の部分を感じている。

>大和会会長は奮戦しているが、このままでは見殺しになる。
>よってサポートに入った。
>余命のコメント欄が生き生きと動き始めている。これが本来の姿だな。
>戦術だけではなく繁忙という事情もあったのだが、
>戦線統一にブログの発信間隔を開(空)けたのは上策ではなかった。


(以上抜粋:余命安念時事日記「1168 20161008ご報告 」)

一連の余命プロジェクトに対しては、日本人が知るべき情報源だ
との評価から、私なりの独自な方法で拡散に努めているつもりだが、
外形的には、まだまだ傍観者である。
ただ、数多く存在するブログの中でも、評論と情報発信を超越し、
実効性のある「カウンター・インテリジェンス」機能を有する
希有で貴重なログだと思っている。


いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。

[PR]
by hirune-neko | 2016-10-10 00:55 | 心の中のできごと | Comments(0)
<< ご破算、振り出し、リセット、初... Weekly みるとす配信遅延... >>



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
検索
ライフログ
最新の記事
最新のコメント
日本にいれば是非行きたい..
by ロマラン at 02:40
日本にいれば是非行きたい..
by ロマラン at 02:39
Nonnieさん ..
by hirune-neko at 11:53
きいろ香さん ひさ..
by hirune-neko at 02:12
ご無沙汰しています。 ..
by きいろ香 at 22:59
記事ランキング
以前の記事
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月
2009年 11月
2009年 10月
2009年 09月
2009年 08月
2009年 07月
2009年 06月
2009年 05月
2009年 04月
2009年 03月
2009年 02月
2009年 01月
2008年 12月
2008年 11月
2008年 10月
2008年 09月
2008年 08月
2008年 07月
2008年 06月
2008年 05月
2008年 04月
2008年 03月
2008年 02月
2008年 01月
2007年 12月
2007年 11月
2007年 10月
2007年 09月
2007年 08月
2007年 07月
2007年 06月
2007年 05月
2007年 04月
2007年 03月
2007年 02月
昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
お気に入りブログ
ファン
ブログパーツ