昼寝ネコの雑記帳

やはり時には、何もしない時間があるのはいいことだ


Oscar et la dame rose : bande-annonce

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今日から、残る最後の一部屋の片付けに取りかかった。

途中でかなり疲労を感じたので、無理せずに横になった。
iPadでamazonのプライムビデオを開き、物色した。
相変わらず、スリーラー・サスペンスにしか目がいかない。
しかし、昨日見た作品は網膜に残る記憶をスキャンして、
記憶を消去したり他人に移したりなど、どちらかというと
SF映画のようで、リアリティに欠ける内容だった。

たまにはドラマのジャンルで探してみようと思い、
開いてみたら途中で、懐かしい作品を見つけた。
厳密にいうと、ちゃんと観ていないのだが、何かのきっかけで
予告編を観たのだろうと思う。
音楽も特に出色のできだと思った訳ではないが、作曲が
ミシェル・ルグランだったので、へぇ〜、
こんな映画の作曲もするんだなと、興味を持ったのだろう。
何よりも、白血病で余命宣告された男の子の、純真な表情が
とても印象的だったのだが、それ以上に、ピザを配達にくる
ピンクの洋服を着た女性が、印象的だった。

原題は、オスカーとマダム・ローズなのだが、おそらくは
日本語字幕の予告編を観たのだろうと思う。
マダム・ローズは、気性が荒くとても口が悪い。
誰にも心を開かず、口を利かないオスカーは、べらんめえで
罵詈雑言のマダム・ローズだけとは、話したがる。
因みに邦題は、「100歳の少年と12通の手紙」だ。
内容的には分かるが、いいネーミングとは思えない。

そして最後には、お互いに心を開き・・・とまあ
全編を観た訳ではないので、うっかり解説はできない。
もう何年も前に、この映画をブログで紹介した記憶がある。
検索したが、残念ながら見つけられなかった。

こんな個性的な女優さんが存在するんだと、興味を持った。
当時、フランスに住んでいた読者の方が、コメントを
残してくれた。
このマダム・ローズ役の女優は、ミシェル・ラロク(記憶では)
なのだが、フランスのコメディエンヌ〜喜劇女優だそうだ。
喜劇というと、すぐに吉本喜劇を思い浮かべてしまうが、
YouTubeで検索したら、ちゃんとした舞台女優で、でも
作品がコメディなのだろう。
ギャグとは違う、まともな女優だと思った。

あまりに懐かしかったので、半分ほどまで観た。
久しぶりに旧友と再会したような、嬉しい気持ちだった。

この一週間は、かなり時間に追われた。
明日はなんとか札幌を発てるだろうと思っている。

人生が忙しいのは、いいことだと思う。
しかし、あまりにも忙しすぎると、目先を追うのに精一杯で、
まるで機械化した人間のように、着手している案件以外は
視野に入らなくなってしまう。

どんなに忙しくても、視野を拡げ感覚的に捉える感性は
失ってはいけないと思う。

今、追い求めているものが本当に必要なものなのか。
自分の人生にとって、どの程度重要なものなのかを、
絶えず吟味する必要があると思う。

社会が複雑化している以上に、一人の人間の人生は複雑だ。
そんなことは、人からいわれるまでもなく、誰でも感じている。
絶えず何かをしていないと落ち着かない私であっても、
時には何もせず、ぼんやりと思い巡らす時間の必要性を感じている。
忙しすぎると、どうしても視野が狭まり、見逃したり
忘れ去ってしまうことが多くなる。
自分さえ良ければ、他の人はどうでもいいと考える人は、
そのまま突っ走ればいいのだが、やはり時として歩みを止め、
静かに周りを見回すことで、気づくことが多い。

ずっと長い間、私は人とは表面的にしか付き合わなかったし、
距離を保ち、必要以上に立ち入られないようにして来た。
しかし、この年齢になって初めて、こんな私でも必要とする
人たちが存在するということに気づくようになった。
ただ苦しい胸の裡を聞いてほしい人、関心を持って欲しい人、
人間的に信頼を置ける存在を求めている人、迷路から抜け出せず、
親身な助言を欲している人、私利私欲に取り憑かれ、耳の痛い
直言を必要とする人・・・私には経済力も知識も体力も気力も
何も持ち合わせるものがない。しかしもしかしたら、
人の内面の苦しみや葛藤が、自然に見えているのかもしれない。

ミシェル・ラロクが演じる、このマダム・ローズという人物には
とても親近感を感じていた。
あくまでも登場人物なので、架空の世界の存在者だが、
私にとっては、まるで隣人だったことがあるような、近い存在だ。

改めて、何もしない瞑想の時間が、人間らしく生きる上で
不可欠な要素だと再認識した一日だった。


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by hirune-neko | 2016-05-28 01:13 | 心の中のできごと | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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