昼寝ネコの雑記帳

悠久の旅路を終えてガルデルと 同じ大地に横たわりけり


07 Astor Piazzolla Ave Maria.mpg

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facebook友だちの福岡貞夫さんが、日本時間の昨晩11時30分に永眠。

昨日の今日なのに、お嬢さんから訃報を受け取った。
失意の中だっただろうに、わざわざ報せていただいた。

手術入院後、体調が思わしくなく肺炎も併発したと聞いていたので、
ずっと心配していたが、遂に還らぬ人となってしまった。

一度もお目にかかってはいなかったが、共有できる要素の多い、
貴重な友人だったので、不覚にも落涙してしまった。

ずっと自叙伝を書き溜めていらっしゃったので、できればいつか
出版のお手伝いを申し出ようと思っていたが、実現できなかった。

飼いネコのトラちゃんの写真を見て、見事に性別を言い当てて
喜んでいただいたのを思い出す。

カルロス・ガルデルに心酔していた方で、さらには
ピアソラの演奏に出会い、航路南米に渡った方だ。
おそらくは波瀾万丈の一生だったのではないかと想像している。

一緒に始めた「ピアソラ音の出る図書館」も、facebook上の
「ピアソラ・ファンクラブ」も、ずいぶん寂しいことになってしまうなと、
空虚な気持ちになっている。

昨年他界された将棋仲間の先輩のことを、ときどき思い浮かべる。
おそらく同様に、福岡さんが次の世界で、どうされているかなと、
時々思い巡らすことだろう。

コロンビアにお住まいだったので、地理的に離れているし時差もある。
なので、もっぱらインターネット経由でメールでの対話だった。
私がいつか取材旅行でアルゼンチンに行きたい、というと
ついでに是非ボゴタ(コロンビアの首都)にも寄ってくださいと
何度もいわれていた。

いつか仕事が落ち着いたら、ブエノス・アイレスを実際に訪れて、
短編作品を書いてみたいと、今でも思っている。
ブエノス・アイレスの街を散策し、現地の空気を吸いながら、
空耳でピアソラの作品を聴くうちに、不意に登場人物が脳内に現れ、
身の上話を始める。
私はただ聞き役に徹し、それを文章にするだけだ。

福岡さんのお嬢さんは、現地の日本人学校に通っていたと聞いた憶えがある。
母国語はスペイン語だが、これまでに達者な日本語の文章を
何度か送っていただいている。
父親として、可愛い存在だっただろうと思う。
facebookには、そのお嬢さんと一緒に腕を組んだ画像が掲載されている。
おそらく、ごく最近になってアップされたのだろう。

みんな先に逝ってしまう。
私は苦労が足りないので、おそらくもうしばらくの間、地上で辛酸を
なめるようになるだろう。

実際に霊界があり、いつかそこで再会できたとしたら、
やはり「はじめまして」というのが自然な挨拶になるのだろうか。
それとも「いやあ、しばらくぶりですね」という言葉が、
思わず出てしまうのだろうか。

福岡さん、ゆっくりお休みいただきたい。
あこがれのカルロス・ガルデルと同じ大地を共有し、
改めて「いい人生だった」と、回想されているだろうと想像している。

ご遺族の皆さんが、心の平安を取り戻されるよう、心から願っている。


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by hirune-neko | 2016-02-02 23:46 | 心の中のできごと | Comments(8)
Commented by 祐助 at 2016-02-03 01:51 x
始めまして。
適当気ままに船に乗って気が付いたらココに流れ着いたモノです。

そんな自分に一言云わせていただけるなら、福岡貞夫さんはピアソラさんと
一杯やりたくなったんだと思いますよ。
Commented by ロマラン at 2016-02-03 06:14 x
そのような方の訃報は本当につらいですね。昼寝ネコさんにとってかけがえのない方でしたのに。
心よりお悔やみ申し上げます。
私の同僚が5歳の息子さんを亡くされました。8ヶ月の闘病、そして治ったと思った矢先に脳への癌の転移が見つかり治療法が見つからぬまま死を宣告され、1ヶ月の間、地獄のような日々を送っていたそうです。
死とはいつ来るものか、周りの人にとってなんと大きな損失を与えるものか、と思います。
福岡貞夫さんの魂が安らかでありますように。
Commented at 2016-02-03 07:29 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 薔薇姫s at 2016-02-03 10:48 x
ご冥福をお祈りします(合掌
Commented by hirune-neko at 2016-02-03 13:03
祐助さん
ここまで辿り着いて来られて、長旅お疲れさまでした。
ピアソラと歓談しているといいなと思います。
コメントを有難うございました。
Commented by hirune-neko at 2016-02-03 13:49
ロマランさん
有難うございます。同僚の方の心の痛みと苦しさを想像してます。
仕事柄、楽しみにしていた赤ちゃんが、天使になったケースを
何度も目にしています。天使版の文章がありますので、
状況に合わせて文章を修正しています。
幸いに、天使版の絵本の文章を読んで、癒やされたという方が多く、
少しはお役に立てたかなと思っています。

人生、晩年になってから趣味や考え方の合う人と.
知り合いになる機会は少ないですから、残念に思っています。

コメントを有難うございました。
Commented by hirune-neko at 2016-02-03 13:52
獅子座さん

コメントを有難うございます。
以前の記事をお読みになって、憶えていらっしゃったんですね。
そうなんです、あの福岡さんなんです。
大人になってしまうと、なかなか気の合う人と
出会う機会が少ないので、残念に思っています。

いつもお読みくださり、有難うございます。
Commented by hirune-neko at 2016-02-03 13:55
薔薇姫sさん

有難うございます。
昨日、母がベッドから降りるときに転んでしまい、
しばらく動けなかったそうです。
そのときに、そばにあった紙に私宛の遺言を書いたと、
ずいぶん弱気なことをいっていました。
今日、義母が退院してきました。
やれやれn毎日です。
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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