昼寝ネコの雑記帳

自分のことを、得な性格の人間だと思っている


Astor Piazzolla - Los sueños

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目の前に辛いことと楽なことの両方を並べられ、
どちらを選ぶかと訊かれれば、大概は楽な方を選ぶだろう。
私だって、好き好んで辛い方は選ばない。

しかし、仕事でとても辛い状況に置かれてしまったとき、
おそらく人によって、心の中の状態が異なると思う。

こうなったのはあの人のせいだ、という一点に集中するようになり、
その人を責め、恨むか、あるいはあちこちで陰口をいい、
訴訟を検討するにまで至るかもしれない。

こうなったのは自分のせいだと思い込んでしまい、
自分自身を責め続ける人もいる。
自己嫌悪から自閉症に移行し、鬱気質は現実から自分を遠ざける。
やがては体調まで崩してしまい、
生きること自体から離脱するかもしれない。

苦難に陥ってしまったと思ったときに奮起し、悲観的にならず、
さらにはチャレンジ精神が湧き上がって、集中力も研ぎ澄まされる。
さらには自ら希望の灯を掲げ、楽天的で寛容な気持ちは心に余裕を拡げる。
・・・果たしてそのような人が存在するだろうか。

結論をいってしまえば、存在するに違いないと思う。

60数年間、自分自身がいろいろな逆境を経験し、同時に
いろいろな人たちの逆境を見てきた。

ごく簡潔に述べれば、悲観的になっている人たちは、
目に見える最悪と思える状況を、スクリーンショットで撮り、
そのまま部屋中の壁だけでなく、心の壁や目に見えない
視野にも掲げてしまい、立ち直るのが難しい状況を、
追認してしまっている。でもその心境は、よく理解できる。

では、悲観的にならず、正面から逆境と向き合い、
徐々に局面を好転させるべく努力できる人は、一体
どのような特質を持つのだろうか。

おそらく、今置かれている最悪の状況を
スクリーンショットで切り取らず、固定化してはいないはずだ。
深刻な状況は、一瞬に解決できるような単純な構造ではないだろう。
しかし、あたかも動画を観るかのように、一定のプロセスを経て、
最終的には次善もしくは最善の結果を得られるとの、希望と期待を
自らが、具体的に膨らませることができるのだろう。

しかし、そのような性質は長い時間と、幾多の苦難や挫折を経て
培われるものであり、
本を読んですぐ理解できるような、すぐに身につくものではない。

振り返れば、私自身も二度と経験したくないシーンが
いくつもいくつも思い浮かぶ。

もうこれでお終いだとか、どうにもならないという感情から
生まれるのは、心理的なパニック状態だ。
正常な判断力と客観性を失ってしまう。

一般社会の価値尺度に振り回されず、胆力のある信念を持てば、
生きる道の幅も拡がる。
人の目も気にならなくなる。
ひとたび、そのような人間に生まれ変わってしまえば、
なんて自由なんだろうと、思いっきり背伸びをすることができる。

ああ、苦難の道に迷い込んだな、と感じたら
いずれ抜け出したときの達成感や、おそらくは身についているであろう
成長の痕跡を想像しながら、一日一日を耐えて行くことができる。

私だって脆弱な時期があった。
昔と較べれば今は、図々しく、不貞不貞しく、世俗に流されず、
ネコのようにマイペースで生きられるようになったと思っている。
長い長い下積み生活を送っているようなものだが、
ようやく兆しが見えてきた。
なのでさらに粘り強く、集中して前進しようという気になっている。

自分でいうのもなんだが、ずいぶん得な性格の人間になったなと思っている。


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by hirune-neko | 2016-01-07 23:35 | 心の中のできごと | Comments(2)
Commented by 薔薇姫s at 2016-01-08 22:30 x
今晩は。
今日のお話は苦境を乗り越えた方しか話せない内容です。
プラスに転ずるかマイナスに行くかは可能性を信じて希望を持ち乗り越えた人にしかわからない言葉ですね。・・・その経験によって身に着く胆力・・・知識だけでは決して身につかないものですね。
最近は胆力と言う言葉さえ死語になりつつあるように思えます。

かなり快方へ向かわれてきてるように感じます。
Commented by hirune-neko at 2016-01-08 23:02
薔薇姫sさん

そのように解釈されるということは、薔薇姫sさんご自身が、
苦境を乗り越えてこられたのだろうと思います。

苦難を経験した人ほど、相手の苦難を洞察し、見抜けるのものだと
この年になって分かってきました。
でも、そういう人間関係は貴重なものだとも思います。

ご心配いただいた効力があったようで、咳もかなり治まってきました。
いつも激励してくださり、有難うございます。
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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