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昼寝ネコの雑記帳

方向感覚を失ったときに、迷路で観る映画


Milonga en re- Astor Piazzolla

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大邸宅の中で、目指す部屋はひとつ。
その部屋に辿り着くには、迷路のような廊下をあちこち行き巡り、
いくつもの扉を開けなければならない。
しかもそれぞれの扉を開ける、鍵の所在が分からない。

これでは、途中で集中力が途切れ、思考力が低下しても、
自分を責めることができない。
今、自分が置かれている状況を無理矢理言葉で表現すれば、
そんな感じだろうと思っている。

もともと、自虐的な傾向があるのかもしれない。

なんの懸念も心配もない、順風満帆な状況に身を置くと、
つまり、お金も時間も自由な状況になってしまったら、
おそらくは独りで旅に出るだろうと思う。

最大の理由は、非日常的な刺激に身を置きたいからのようだ。
敢えてもうひとつの理由を挙げれば、誰も知る人のない所では、
私を知る人もいない。
つまりは、自分の存在を無にすることができる。

これほど神経の休まる空間はない。

しかし、その両方を同時に満たすことは難しい。
なので、代替案として、おそらくは映画の世界に逃げ込み、
非日常的な空間に身を置くことで、濃厚な日常性から
隔離されることを望んでいるのではないだろうかと思う。

Gyaoで、洋画・サスペンスのカテゴリーを覗いてみた。
無料映画はおそらく旧い作品だろう。
タイトルは「氷の接吻」・・・なんとなく記憶がある。
サブタイトルは「英国諜報局の諜報員と女殺し屋の純愛」。
なんだこの取り合わせは、と思ったが、数分観てみることにした。

で、結局は最期まで観てしまった。
で、最期までストーリーがよく理解できなかった。
映画の解説文を読んで、ようやく理解できた。
難解なストーリーの映画だった。
理詰めではなく、単に感覚で観る映画なのだろうか。

終わってみたら、脳内の徒労感は消え去っていた。
思考力もかなり戻っていた。

果たして仕事を気にせずどこかに旅立ち、静かな環境に
身を置ける日は来るのだろうか。

正直に弱音を吐いてしまうが、ときどき仕事が苦痛になる。
自分のペースで、自分の領域内で仕事をする分には快適だ。
しかし、仕事で接点を持つ人にはいろいろな個性がある。
贅沢なことかもしれないが、なるべく相手を選んでいる。

なので、緩い右肩上がりで推移しているのだろうと思う。
しかし、目先の売上を最優先してしまうと、思わぬ副作用が伴う。
なので、取引先の将来を洞察して選別できるよう、注意を払っている。

まるで神経症を病む人間の日記のようで、陽の当たらない暗い文章だと思う。
でも、エッセイなのでその日その日の心情を、記録として残しておきたい。
もちろん、何人もの方がわざわざ読みにきてくださり、
しかも声援までしていただいている。

なので、読まれることは意識して言葉を選んでいる。
しかし、感じたままを、そのまま文章に置き換えている。

なんの役にも立たない、しかもほとんどは陽の当たらない暗い文章なので、
読んでいただくのは申し訳ないと、本当は思っている。
思ってはいるのだが、読んでくれる方が存在するというのは、
ある意味で安心感につながる。
目に見えない力で、生かされていると実感している。

数学的に表現すれば、いくつもの不定数を無造作に並べ、
加減乗除という規則性のある手法を除外し、
感覚と感性を頼りに、なんとか解を導き出そうとしているような感じだ。

正直にいうと苦しい。
苦しいけれど、もう課題が何もなく、好きなように気ままに
生きられるようになるのは、想像しただけでも、もっと恐怖を感じる。

どんなに苦しくても、いつかは解放されるだろうと楽観的に捉えており、
本質的には、苦行を有意義な鍛錬だと受け入れる体質になっている。
その楽観的な思考だけは、救いだと思っている。


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by hirune-neko | 2015-12-02 22:08 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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