昼寝ネコの雑記帳

人生で一番厄介な存在は、人間である


"WOE" - Astor Piazzolla

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パソコンもiPadも、こちらの入力したとおりに文章を表示する。
イライラするから、適当にはしょって表示してしまう、なんていうことはない。
まれにフリーズしても、再起動すれば元に戻ってくれる。
それと、人間のように感情の起伏もムラもないので、扱いやすい。

一方、人間ほど・・・といいかけてはみたものの、
一般論を展開しても、目にした人間の皆さんは気分が悪いだろう。
なので、人間はという話題ではなく、人間である私が
いかに始末に負えない厄介な人間であるかを、赤裸々に表現してみたい。

果たして私には「情」があるのだろうか。
それとも冷淡で冷酷なのだろうか。

人の言動に感動し、あるいは感涙することがあるので
まったく情がないということはないように思う。
一方で、かなり自分の意見は主張する性格になった。
日本流の曖昧な表現や対応では通用しないことを痛感したのは、
初めて渡米したときのことだった。
なので、徐々に自分の意見をはっきり主張する人間になった。
とはいえ、意見の異なる相手を、人格的に否定することはない。

相手の考えや意向に阿(おもね)らず、相手の表情がこわばっても
気にせず自説を述べる。
その意味では冷淡かもしれないし、冷酷かもしれない。
人間関係が損なわれることを、過大に問題視しない。
それは、顧客を相手にした営業の局面でも同様で、目先の利益を
視野に入れて、卑屈になることはしない。
こちらから、顧客に対して納入辞退の申し出をすることが
常に視野に入っている。

長い目でみたら、価値観を共有できない顧客に時間と労力を
割くぐらいなら、たとえ苦労しても新規顧客を選定・開拓した方が
遥かに健全だし、可能性が切り拓かれると思っている。

それは邪道だと考える経営者が大半だと思う。

無一文で、仕事上もメリットがなさそうな人であっても、
窮状にあるのを見れば、なんの代償も期待せず、できる支援はするだろう。

こうして改めて自分を客観的に吟味してみると、お金さえ出せば
思い通りになると考えている人たちにとっては、融通の利かない
偏屈な人間だと映るに違いない。

近年、そんな人見知りの自分の欠点を痛打する発見があった。

パソコンやiPadはそのOSによって、仕様の制約を受ける。
一方、人間には固定的なOSなど存在せず、ある意味では
意思次第で随時バージョンアップできることに気づいた。

つまり、人間という生き物は、常に変わることができる存在であり、
その瞬間だけを切り取って見て、最終評価をしてはいけないのだと、
ようやく気づくに至った。

そのような視点を持てれば、相手に対する洞察力が増し、
理解力も寛容さも増すのを感じる。

人との接触を、あれほど億劫に思っていた自分だが、最近は
頻繁に話しかけるようになってきた。

人間特有の弱さ、警戒心、猜疑心、高慢さ、卑屈さ、狡猾さ、
そのどれにも、生身の温かさを感じ血が通っていると思えるようになった。

人が変わる瞬間、固く閉ざされた心を開く瞬間、こわばった顔に
心からの笑顔が拡がる瞬間を見るのが、実に楽しくなった。

あらら、出だしの論調とはまるで正反対になってしまった。

何十年も生きてくる過程で、どうやら人の個性を視認できるようになり、
過去の心の航跡も、ある程度は洞察できるようになったようだ。

最初から拒絶の気持ちを持って接すれば、相手も警戒して拒絶する。
しかし、心からの寛容さで接すれば、相手も心を開きやすくなる。

今では、人生で一番興味深く価値ある存在は、人間そのものである、
そのように思うようになっている自分に気がついていなかった。

おそらくは、自分こそが自分にとって、一番厄介な存在なのだろうと
そればかりは、今でも否定できない。
私は正真正銘のアホ人間・・・アホなネコ人間である。


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by hirune-neko | 2015-11-08 23:53 | 心の中のできごと | Comments(0)
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妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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