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昼寝ネコの雑記帳

上りエスカレータを下ったのは初めてだ


Retrato Em Branco E Preto...♪Clémentine♪

いつもクリックしてくださり有難うございます。とても励みになっています。


かれこれ40年以上前、まだほぼ現役スポーツ選手だった頃、
友だちと一緒に街をうろついていて、ふざけ半分で
下りエスカレータを上ろうとしたことがある。
勢いをつけて駆け上ったら、瞬時に前のめりに転び
ズボンが裂けて出血してしまった。
初めての経験なので、エスカレータの速度の目測を誤った。
そりゃそうだろう、下りエスカレータを上る人間などいないだろう。
昔も今も、アホさ加減は変わっていない。

確か6月に、オープン直前のスポーツジムに入会した。
一度行って、初心者のためのレクチャーを受けたまま、
その後は一度も行けないまま、日数が経過した。
家族だけでなく、ジムの会員になって数ヶ月経つのに
まだ1回しか行っていない、という事実が周辺で徐々に拡散し、
ついには町内全体から白い目で見られるようになってしまった。
まさか、それはほんの冗談だ。

で、5連休が5戦全敗だったものの、多少は休養がとれたし、
しかも、夜の11までオープンしていると聞いていたので
ちゃんと準備してジムに行った。午後9時ちょっとに到着した。

ジムはビルの3階なので、エスカレータで2階まで行った。
すると、エスカレータは動いているのに、3階には行けないよう
幅広の赤いテープで遮断されていた。
誰かがイタズラしたのだろうと考え、テープを外して
3階に行ってみた。
館内は薄暗く人影がない。もしかして連休で、休館時間が早いのか。
そう考えて諦め、下りエスカレータに向かおうとしたら、
館内を通らないと、他に通路がないことが分かった。

つまり、たったいま上ってきた上りエスカレータを、徒歩で
下らなくてはならないハメになってしまった。
その瞬間、40年前の事故を思い出した。
あのときは下りエスカレータだったから、倒れても
大したケガではなかったが、今日ばかりは下りなので
下手をすると、転げ落ちて大怪我になってしまう。

スピードの目測を誤らないよう、そして最初と最後は、
段差が微妙に違うので、さすがに緊張した。
そっと足を乗せ、なんとか順調にほぼ終盤に近づいた。
終盤は、段差が一気に縮まってくるので、危うかった。
でも、おかげで無事に生還することができた。

たったそれだけのことだが、なんとか
ジムに2回行ったという既成事実を作ることができた。

次男夫婦は、このブログを見ているだろうか。
もう白い目で見られないだろうか。
でも、たった2回の実績では、まだまだ白に近い灰色の目で
見られているに違いない。

人生で成功するためには、何回もの失敗が必要だという。
40年前の失敗が、今日の成功につながったので、
本当にその通りだと思った。

失敗の多かった人生を送ってきたが、ということはもしかして、
私の人生は、これからの終盤で大成功を収めるのかもしれない、
などと都合のいい期待感をふくらませている。


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by hirune-neko | 2015-09-23 23:15 | Comments(0)
<< 車椅子のワルツに揺られて 何も考える余裕のない一日を過ごした >>



妄想から始まり、脳内人格を与えられた不思議な存在

by hirune-neko
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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