昼寝ネコの雑記帳

思わず笑みがこぼれて止まらない


Sabor A Mi...♪Clémentine♪

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運転免許証の更新期限がいよいよ来週の
月曜日になってしまった。

おとといメガネ屋さんで検眼してもらったが
レンズでは今以上の視力にすることはできません、
とサジを投げられてしまった。

しかたがない。
医者嫌い・医者不信の私だったが、メガネやさんで
手渡されたチラシの眼科医へ、トボトボ歩いて行った。
一縷の望みというが、何か方法があるかもしれないと
期待してドアを明けた。

しかし、手術しかありませんと断定されてしまった。
瞳孔が開ききった状態で、ほぼ諦めの心境。
さて、失効後の猶予期間6か月で捲土重来か、と
憂鬱な気分だった。

毎週木曜日には自分で車を運転し、製本屋さんを
往復している。それももう無理だ。

会社に戻ってから、小口の荷物を定期的に
引き受けてくれそうな運送会社を探し、見積もりを
お願いした。

げっ!そんなに高いの?
それだけ払ってくれるんだったら、アルバイトで
引き受けたいぐらいだ、と思うぐらい高額だった。

水曜日の夜から、竹酸液という何やら得体の知れない
炭臭い茶色い液体を試してみた。
知人夫婦が小分けしてくれたものだ。
おっかなびっくり、原液を目薬のように垂らした。
激痛が眼の中にしみわたる。
本当に痛い。

しかし、曇っていた視界が少し晴れるような気がした。
期待したが、じきに元に戻ってしまう。

ブルーベリーに即効性があるからといって
どこかで買ってきたのを食べてみた。

そんな簡単に劇的な好転は望めないことが分かった。

日に日に気が重くなるのを感じた。

今朝、家内の出がけに
今日は絶対に警察署に行って視力検査を受けなさい、
と厳命されてしまった。
ため息、ため息。

何度もしつこく念を押された。
仕方がない。諦めて行かないまま失効したら
一生涯文句をいわれるだろう。
それよりも、トライして撃沈すれば
自分自身も納得がいく、と考えた。
意を決して警察署に行った。

0.3程度ははっきり見えるが、いきなり0.6まで
ジャンプするらしい。
やっぱり見えないや。
適当にいうと、違いますよという答えが返ってくる。

少しずつ眼が慣れてきたのか、かすかに
輪の切れ目が見えそうなきがした。

こんな状況描写をしたって、読まれる方は
退屈されると思う。

「合格です」
といわれて耳を疑った。
合格だそうだ。

手続きを済ませ、「優良者講習」も受けた。
どうやら次の更新期間は5年になるらしい。

おお、5年間はこの苦しみを受けなくて済む。
それが何よりも嬉しかった。

絶体絶命で90%以上は諦めていたのに、
私にとっては平成の逆転一大奇跡だった。

悔しいが、人生の晩年は老妻のいうことには
逆らわない方が身のためだと実感した。

励まして送り出してくれた二男にも
お礼をいった。

家へ向かって歩きながら、土壇場の逆転で
考えるほどに嬉しくなり、思わず笑みがこぼれた。
その笑みが、なかなか止まらなかった。

久しぶりに、いい一日だった。


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by hirune-neko | 2015-04-18 00:04 | 心の中のできごと | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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