昼寝ネコの雑記帳

夜の静けさの中で


Bill Evans Trio - B Minor Waltz (For Ellaine)

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日中の追われるような生活から逃れ、
途中で何度も睡魔に襲われたが、なんとか
一日の終わりを迎えて安堵している。

昨日、北海道深川市の古書店から、注文していた
「フランス詩集」が届いた。
お礼のメールを送り、ついでに先日のブログ記事を
案内した。この書籍を探し当てるまでの経緯を
記載した記事だ。

読んでくれたとのことで、そのフタバ書店の
店主とおぼしき方から、以下の返信が届いた。

「プログ拝見いたしました。インターネット販売を始めて
まだ1年5か月しかたちませんが。
今までで一番感激いたしました。1冊の本がこれほどまで
喜んでいただけるのは古本屋冥利につきます。
北海道は昨晩から、大風と大雪に見舞われていますが
嵐を吹き飛ばす程の大きな喜びに浸っています。」

たまたま探し求めていた書籍が、たまたまこの
古書店だけが大切に保管してくれていた。
とても確率の低い出会いだが、目に見えない読者の
注文に至る心の軌跡をご覧いただけて、私も嬉しく思った。

「フランス詩集」はハードカバーで、しかも
しゃれたケース入りのものだった。
長い年月を経て、忘れ去っていたかつての
友人と再会したかのような、心温まる瞬間だった。

わずか4ページの分量にしか過ぎないが、
フランスの1800年代の詩人が書いた作品を
内藤濯はどのように訳したのだろうか、と
興味がそそられた。

「狼の死」 
La Mort du Loup
アルフレッド・ド・ヴィニー 
Alfred de Vigny(1797〜1863)

狼の死

雲は燃えさかる焔のうへに、
吹かれ散るけむりのごとく、
いと赤き月をかすめて走り、
眼路の界にはろばろと佇む森の影黒し。


文語体の格調高い日本語なのだが、
残念ながら、読めない漢字がいくつもある。
でもなぜか、この詩を知るきっかけとなった
フランス映画「フェアウエル」のロシア人大佐が
この「狼の死」に共感し、まさにこのとおりに
国家や家族のために自らを犠牲にするという
映画の余韻を大切に残したく思い、
写経などしたことのない私なのだが
内藤濯の名訳を、手作業で入力し始めている。

こうして自分の行動を客観的に眺めていると、
ああ、相応に人生の晩年を生きているのだなと
気恥ずかしくもあり、あるいはそれなりに
我欲を削ぎ落とした老身の生き様に、
妙な親近感を覚えてもいる。

幸いにして、いつ終わるか知れない自分の人生の
針路は日々明確になっており、あとはただ
自然の摂理である機能低下をどのように
遅滞させて時間を稼ぎ、歩みを進めるかだ。

「狼の死」という響きにはそれなりにロマンを感じる。
私の場合は、「ネコの死」であって、どう贔屓目に見ても、
野垂れ死にのイメージを払拭することができない。


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by hirune-neko | 2014-12-19 01:01 | 心の中のできごと | Comments(0)
<< 自分の行動がよく理解できないとき ああ愉しきかな、わが人生 >>



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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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