昼寝ネコの雑記帳

その後の、私なりの身辺整理


Astor Piazzolla - Milonga del Angel


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でも、整理するものなんて身辺にあるのだろうか?


別に死期が迫っていると感じている訳ではない。
しかし、なんとなく身辺の整理をすべきだという
促しを心の中に感じる。

独り暮らしの老母の場合は、誰に死亡案内を出すか、
葬式費用はどこにおいてあるか、葬儀は家族葬で、
とか、具体的ですこぶる生々しい話になる。
実際に不要な私物を徐々に処分し始めている。

私の身辺整理とは・・・?
どう表現すればいいのだろうか。

今晩初めて、ある大学院の講座を聴講した。
先生は英国留学の経験がある方で、Wikipediaを見ると
英国王立某研究所にも席を置いていたこともある。

ふと、ん十年前の無謀な試行錯誤時代を思い出した。

知人の弁護士が英国留学を終えた後、ロンドンの
大きな法律事務所に勤めることになった。
日本での司法修習生時代からの付き合いなので、
こちらも気安くお願いし、ロンドン本社で
日本人向けに新聞を発行している会社を
即日紹介してもらった。

その新聞社は英国だけでなく、フランス、ドイツ、
ベルギーでも日本語で新聞を発行しており、
あっという間に提携することが決まった。
パリ郊外に小さな事務所を確保し、
新しいプロジェクトを立ち上げたのだが、
結局は1年も続かず、撤収することになった。

失ったものは多いが、得たものもあった。
あの頃は、欧米の出版社に飛び込みで営業した。
おかげで、欧米人との商談感覚が少しは身についた。
・・・ように思う。

今の私の身辺整理には、試行錯誤を許容する感覚が無い。
自分にあとどれぐらいの時間が残されているのかは
まったく分からないのだが、欧米を飛び回っていた時代の、
試行錯誤できる時間が無制限にあるという幻想は、
とても持つことができなくなっている。

仕事に関しては、ピンポイントで分野を限定している。
幾多の失敗と試行錯誤を経て、仕事における
方向感覚と地理感覚は、当時より育ったように思う。
育っていなければ、単なるアホだ。

なので、その限定された分野で、誰も試みていない
新たなプロジェクトを育てつつある。
試行錯誤を排するという意味で、仕事上の身辺整理を
しているのだと思っている。

もうひとつの身辺整理は、おそらくは人間関係だろう。
そう感じている。

残された限られた時間を、誰とどのように過ごすべきか。
打算で計算づくに考えるという意味ではない。
何も見返りがなくても、私を必要としている人がいれば、
そして、何かを共有できる人がいれば、その人たちとの
時間を最優先すべきだと感じている。

交友範囲を狭めてもいい年齢だと思い始めている。
不器用な性格なので、誰とでも際限なく
上手に付き合うことはできないし、その必要もない。

なので、このまま静かに私なりの
身辺整理を続けていこうと思っている。


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by hirune-neko | 2014-11-14 00:07 | 心の中のできごと | Comments(0)
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昼寝ネコのプロフィール
・1951年
 小さいころ、雨ざらしで目ヤニだらけの捨てネコを拾ってきては、親から小言をいわれる。小学校低学年の音楽と図工は通信簿が「2」。中学からバスケを始めるも、高校2年で部活を止め、ジャズ喫茶通いが日課となる。授業が退屈でがまんできず、短編小説を書いては授業中のクラスで強制的に回覧させ、同級生の晩学を妨げることしばしば。早く卒業してほしいと、とくに物理の先生が嘆いていたようだ。ビル・エバンス、チャーリー・パーカー、ジョン・コルトレーンに心酔。受験勉強をすっかり怠り、頭の中は浸水状態。

・1969年 
 中央大学経済学部入学
 まぐれで合格するも、東大安田闘争・70年安保闘争などの影響で神田界隈はマヒ状態。連日機動隊がやってきて大学はロックアウト・封鎖の繰り返し。すっかり希望を失い、大いなる時間の浪費が始まる。記憶に残っているのは、ジャズを聴いたこと、大学ノートに何やら書きなぐったこと、ぼーっと考えごとをすること。数限りなく、雑多なアルバイトをやったこと。一応は無難にこなした・・・はずだ。いろいろ本を買いあさったが「積ん読状態」で、ただ、アルベール・カミュの作品には衝撃を受ける。それと、寮生活だったので、嫌いだった納豆を食べられるようになったのは、収穫だった。

・1974年 
 同大学卒業
 1年留年し、5年かけてなんとか卒業。理由は単位を落としたからだが、結局5年間の学生生活で授業に出席したのは、おそらく数十日ではなかったろうか。毎回レポート試験で単位をいただいたが、ほとんどは寮生仲間に「餃子ライス」を報酬に、作成を代行してもらった。今さら卒業証書を返還せよといわれても、もう時効だろう。白門同窓生の恥部であることは、重々自覚している。
     
・2006年 
 現在に至る
 プロポーズしたら1週間待ってくれという。そんなに待てないといったら、翌日ハート型のケーキを焼いて待っていてくれた。世の中には奇特な女性がいるものだ。おまけに4人も子どもを産み育ててくれて・・・育児放棄の夫に寛大な女性で・・・おまけに子どもたちは・・・三人の息子と息子のような娘が一人なのだが・・・父親を反面教師として、なんとか実社会に順応している。大したものだ。わが家には、「親の七光り」など存在せず、「子の七光り」で恩恵をいただいているようなものだ。

・2010年 宇宙の旅
 人生も、それなりに辛抱して生きていれば、悪いことばかりではないなと思っている。2010年には、どこで何をしていることやら。宇宙のチリになっているのか、地中に埋もれているのか、はたまた相変わらず時間を見つけては昼寝三昧なのか、こればかりは全く予測がつかない。

・現在
 このブログを始めた頃、2010年なんてずっと未来の存在だった。でも、気がついてみたら2010年はすでに過去のできごとになってしまった。2013年になり、もうじき2014年になろうとしているこの時期に、改めてブログに書き残された何編もの雑文が、自分の心の軌跡という遺産になっていることを感じている。6年前に「昼寝ネコの雑記帳」という単行本を出版した。最近は「続・昼寝ネコの雑記帳~創作短編集」を発刊しようと、密かに機会を窺っている。
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